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電気自動車の4WDおすすめ車種一覧|国産車・輸入車の特徴・価格を解説
公開日:2024/03/29更新日:2024/03/29
目次
電気自動車の4WDモデルが続々登場!
ちょっと前まで電気自動車といえば国産の軽やコンパクトの2WD車、外車ならテスラに前後モーターの4WD車があったくらいですが、続々と新規参入するメーカーが揃って売れ筋かつ電気自動車を作りやすいSUVを発売したものですから、4WDが急激に増えました。
SUVと同じ理由で電気自動車を作りやすいミドルクラス以上のセダンやワゴンも、当然のごとく高性能モデルには4WDを設定、前後のツインモーター、あるいは後輪を左右独立駆動としたトライモーターでパワフルさも手に入れ、今後もさらに増殖する見込みです。
電気自動車の4WDの特徴・メリット
電気自動車に4WDが増える理由には、エンジン車と比べて明確な特徴を出しやすく、わかりやすいメリットがあるからですが、ここではその特徴とメリットを紹介しましょう。
モーターを増やして4WD化と同時にパワーアップ!
車のパワーを簡単に倍増したい、それならエンジンを増やせば…とは簡単にいかないものですが、エンジンや補機類より小さなモーターやインバーターはレイアウトの自由度が大きいため、かつては困難で市販車の例もごくわずかな「ツインエンジン車」が簡単です。
つまり電気自動車の4WD化とはエンジン車の4WDと異なり、悪路や雪道の安定性を増す手段というだけでなく、単純にパワーアップ手段としてもとても有効で、安い1モーターのベーシックモデルに対し、少々高価でも複数モーターの高性能版を簡単に作れます。
そのため、加速性能が並のスポーツカー以上のSUVも安価に続々登場するわけです。
トライモーターやクアッドモーターは左右独立制御も可
エンジン車でも電子制御デフやABSを応用したブレーキの独立制御によって、ある程度は前後または左右、あるいは4輪独立制御が可能ですが、電気自動車は4WD化と同時に増えたモーターをそれぞれ制御することで、高度なデフを使わず簡単に緻密な制御が可能です。
電気自動車には高価なイメージがあり、モーターの数を増やせば確かに高価ですが、高度な制御を部品点数も多い複雑なメカニズムなしで実現可能なことは、エンジン車の機械式4WDのようにプロペラシャフトが不要な事と合わせ、大きなメリットとなっています。
さらに前後どちらかを左右独立モーターとしたトライモーター、4輪独立モーターのクアッドモーターなら、より緻密な制御も可能で、エンジン車にはなかなか真似できません。
重量は増えるが航続距離低下は最低限
モーターの数を増やす事は高価なだけでなく重量増加、それに伴う電費(電力消費率)の悪化にもつながりますが、それはエンジン車が機械式4WDでプロペラシャフトやリアデフ、あるいは電動4WDでもモーターを必要とするので、同じことです。
それより電気自動車の4WDは基本的に全て電動4WDですから、2WDだけでいい時には不要なモーターを止めてしまえば済む話で、回生ブレーキで必要な時以外はクラッチを切ってフリーにでもしておけば、簡単に航続距離低下を最低限に収められます。
また、4WDはどのモーターで走っても構わないという前提で車を作ると、2WD車のレイアウトだってFFとRR、どっちでも簡単に変更できるわけです。
電気自動車の4WDならタンクターンもできちゃう!
電気自動車の4WDは前後ツインモーターと限らず、3個使うトライモーターなら前後どちらかの左右輪を独立制御して、走行安定性や旋回性能を向上させる事が可能です。
さらに4輪独立モーターのクアッドモーターなら、左前後輪と右前後輪を逆回転させると、戦車のようにその場で向きを変えられるタンクターン(超信地旋回)という芸当も可能で、実際まだ日本で販売予定はないものの、BYDの大型SUV「U8」はタンクターンできます。
少々引きずる形になるタイヤの負担を考えれば不整地や雪道のような低ミュー路向きかと思いますが、いざとなれば方向転換が容易だったり、4WSと組み合わせれば舗装路でもクルクル回れて面白そうです。
ただし、車体サイズの小さな4WD車はまだ難しい
メリットが多数ある電気自動車の4WDですが、モーターが最低でも前後2つ、それにインバーターやバッテリーを組み込み、充電口を避けてキャビンやラゲッジの容積を極力損なわないようにケーブルを這わせて…となると、さすがにそれなりのボディサイズが必要です。
そのため軽自動車やコンパクトカーでは機器の小型化が実現するまで4WD化が物理的に難しく、また車格が低い車ほど価格に対して追加されたモーターや配線ケーブル、半導体の価格割合が増えてしまいますから、どうしても割高に感じられてコスト低減も大きな課題。
そのため現在は、ミドルクラス以上のセダンやワゴン、SUV限定となっています。
電気自動車の4WD現行車種一覧
Alberto - stock.adobe.com
一気に増えた電気自動車の4WDですが、ここでは2024年2月現在販売中の現行車種を国産、輸入車それぞれSUVだけでなくセダンやワゴンなども含め、一覧にして紹介します。
【国産車】電気自動車の4WD車種
初代の日産 リーフや三菱 i-MiEVによって、2010年頃には世界的にもいち早く電気自動車の量販を始めた国産車ですが、優秀なハイブリッド車が世の中にどっとあふれるタイミングというもあってその後の勢いは鈍く、補助金もまだ少なかったので4WDなど作れません。
ただし電動4WDの技術だけはハイブリッド車で磨いていましたから、ここ2年ほどで一気に4WDもラインナップに揃えた電動SUVがポンポン出てきたところです。
車種 | 価格 |
トヨタ bZ4X | 600万円~ |
レクサス RZ450e | 880万円~ |
スバル ソルテラ | 671万円~ |
日産 アリア(※参考) | 720万600円~ |
日本で電気自動車の売れ筋は商用車も含めた軽自動車ですから、まだ車種は少なくアリアなど発売直後を除けば4WDを一時カタログ落ちさせている状況なものの、これからの数年で一気に車種が増えると思われます。
【輸入車】電気自動車の4WD車種
日本ほどにはハイブリッド車が普及せず、さまざまな事情で期待されていたクリーンディーゼル車の将来性が見込めなくなったこともあり、ヨーロッパやアメリカ、中国を中心に電気自動車へのシフトが急激に進む海外ではあらゆるジャンルで電気自動車が登場しています。
車種 | 価格 |
メルセデス・ベンツ EQB | 906万円~ |
メルセデス・ベンツ EQC | 991万円~ |
メルセデス・ベンツ EQE SUV | 1292万円~ |
メルセデス・ベンツ EQS SUV | 1542万円~ |
メルセデス・ベンツ AMG EQE | 1925万円~ |
メルセデス・ベンツ AMG EQE SUV | 1,593万円~ |
メルセデス・ベンツ AMG EQS | 2,375万円~ |
ヒョンデ アイオニック5 | 549万円~ |
BMW iX2 | 742万円~ |
BMW iX1 | 718万円~ |
BMW iX | 1,098万円~ |
BMW i7 | 1,748万円~ |
BMW i5 | 1,548万円~ |
BMW i5ツーリング | 1,600万円~ |
BMW i4 | 1,132万円~ |
テスラ モデル3 | 651万9,000円~ |
テスラ モデルS | 1,296万9,000円~ |
テスラ モデルX | 1,446万9,000円~ |
テスラ モデルY | 652万6,000円~ |
Audi Q8 e-tron | 1,099万円~ |
AUDI Q8 Sportback e-tron | 1,070万円~ |
AUDI e-tron GT quattro | 1,494万円~ |
アウディ RS e-tron GT | 1,899万円~ |
AUDI e-tron | 1,070万円~ |
AUDI e-tron S | 1,358万円~ |
AUDI e-tron Sportback | 1,105万円~ |
AUDI e-tron S Sportback | 1,397万円~ |
ジャガー I-PACE | 1,517万円~ |
ポルシェ タイカン | 1,650万円~ |
ポルシェ タイカン クロスツーリスモ | 1,507万円~ |
ロールス・ロイス スペクター | 4,800万円~ |
ロータス エレトレ | 2,232万円~ |
いち早く電気自動車専業でメジャーになったテスラだけでなく、ドイツの高級車御三家にジャガーやポルシェ、ロータスといったスポーツカー系、さらに超高級車のロールス・ロイスも参入してそれぞれ高性能をアピールできる4WDを熱心にラインナップしました。
ボディタイプもSUVだけではなく、セダンやステーションワゴン、クーペまであり、非常に多彩です。
【国産車】電気自動車の4WDおすすめ車種
ここでは国産の電気自動車からおすすめの車種を紹介したいところですが、非常に車種が少なく実質トヨタ系のみ、そこで参考までに4WDをカタログ落ちさせている日産 アリアも含め紹介します。
トヨタ bZ4X
トヨタ初の本格量販電気自動車となる電動SUV、bZ4Xはベーシックグレードの「G」と上級グレードの「Z」へそれぞれFWD(前輪駆動)と4WD両方を設定しました。
バッテリー容量は全て同じなので、単純にモーターや装備の差で4WD車の重量が80~90kgほど増した程度で電費は大差なく、一充電走行距離も一番簡素なGのFWDモデルに対し、豪華版Zの4WDモデルで27km短い程度で収まっており、ほぼ同等の経済性でパフォーマンスはソコソコアップに留め価格も安くと、トヨタらしい電動SUVです。
メーカー | トヨタ自動車(TOYOTA) |
車種 | bZ4X |
モデル・グレード | ■G(4WD) ■Z(4WD) |
全長×全幅×全高 | 4,690×1,860×1,650mm |
車両重量 | ■G(4WD) 1,980kg ■Z(4WD) 2,010kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.6m |
電力消費率 | ■G(4WD) 131Wh/km(WLTCモード) ■Z(4WD) 134Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | ■G(4WD) 551km(WLTCモード) ■Z(4WD) 540km(WLTCモード) |
総電力量 | 71.4kWh |
最高出力 | 160kW(218PS) |
最大トルク | 338N・m(34.4kgf・m) |
価格(税込) | ■G(4WD) 600万円 ■Z(4WD) 650万円 |
公式サイト |
レクサス RZ
トヨタ bZ4X/スバル ソルテラのレクサス版であるRZは当初4WDのRZ450eのみの設定で、後に廉価版ともいえるFWDのRZ300eを追加、トヨタ/スバル版より高価なのは品質の高い豪華内外装だけではなく、モーターの最高出力、最大トルクとも一段格上の性能です。
ただし輸入車の電動SUVと比べた場合はせいぜいエントリーモデル、メルセデス・ベンツで言うならEQBよりやや劣る程度の動力性能で航続距離は少し多めというレベルですが、日本で使う分にはUX300eと違い4WDがあるだけで、今は十分かもしれません。
メーカー | レクサス(LEXUS) |
車種 | RZ |
モデル・グレード | RZ450e バージョンL |
全長×全幅×全高 | 4,805×1,895×1,635mm |
車両重量 | 2,100kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.6m |
電力消費率 | 147Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | 494km(WLTCモード) |
総電力量 | 71.4kWh |
最高出力 | 230kW(312.9ps) |
最大トルク | 435N・m(44.3kgf・m) |
価格(税込) | 880万円 |
公式サイト |
スバル ソルテラ
bZ4X系の電動SUVでトヨタと共同開発、国産乗用車で4WDのパイオニアとして長年鳴らした経験から、電動4WDのセッティングを担当したスバルのSUVがソルテラ。
基本的にbZ4Xの姉妹車ですが、4WDの制御やサスペンションの性能はオフロード走行でも積極的に走れる攻めのセッティングとされており、グレード展開も一段上級で廉価グレードがなく、bZ4Xにはない4WDのみの最上級グレードは715万と高価です。
カタログスペックこそbZ4Xと同じですが、装備や走行性能はスバルらしいプレミアム感を出した、トヨタとレクサスの中間的な電動SUVと言えます。
メーカー | SUBARU |
車種 | ソルテラ |
モデル・グレード | ■ET-SS AWD ■ET-HS |
全長×全幅×全高 | 4,690×1,860×1,650mm |
車両重量 | ■ET-SS AWD 2,000kg ■ET-HS 2,030kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.6m |
電力消費率 | ■ET-SS AWD 133Wh/km(WLTCモード) ■ET-HS 148Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | ■ET-SS AWD 542km(WLTCモード) ■ET-HS 487km(WLTCモード) |
総電力量 | 71.4kWh |
最高出力 | 160kW(218PS) |
最大トルク | 338N・m(34.4kgf・m) |
価格(税込) | ■ET-SS AWD 671万円 ■ET-HS 715万円 |
公式サイト |
日産 アリア
2021年6月の発表直後、予約注文限定の「リミテッド」シリーズで日産独自の電動4WD技術「e-4ORCE」を使った4WDグレードがB6、B9双方に設定されたものの、通常販売モデルはバッテリー容量の少ないB6グレードのFWD車のみというアリア。
2024年春に発売予定の「アリアNISMO」でB6 e-4ORCE相当の4WD車が復活するものの、大容量バッテリーで航続距離が長く、トヨタのbZ4X系より割安で電気自動車に手慣れた日産ディーラーで購入可能な高性能4WDグレード、B9 e-4ORCEの復活が待たれます。
メーカー | 日産自動車(NISSAN) |
車種 | アリア(※参考) |
モデル・グレード | ■B6 e-4ORCE limited ■B9 e-4ORCE limited |
全長×全幅×全高 | 4,595×1,850×1,655mm |
車両重量 | ■B6 e-4ORCE limited 2,090kg ■B9 e-4ORCE limited 2,230kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.4m |
電力消費率 | ■B6 e-4ORCE limited 169Wh/km(WLTCモード) ■B9 e-4ORCE limited 187Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | ■B6 e-4ORCE limited 460km(WLTCモード) ■B9 e-4ORCE limited 560km(WLTCモード) |
総電力量 | ■B6 e-4ORCE limited 66kWh ■B9 e-4ORCE limited 91kWh |
最高出力 | 320kW(436PS) |
最大トルク | 600N・m(61.2kgf・m) |
価格(税込) | ■B6 e-4ORCE limited 720万600円 ■B9 e-4ORCE limited 790万200円 |
公式サイト |
【輸入車】電気自動車の4WDおすすめ車種
国産車と異なり、4WDの電気自動車がメーカーも車種も豊富な輸入車は、おすすめ車種をしっかり厳選したうえで紹介しますが、今だとセダンやクーペより、やはりSUVがメインです。
ロータス エレトレ
エクセルなど高級GT路線だった一時期を除けば、常にライトウェイト・スポーツ路線だったように思えるイギリスのロータスが、重いバッテリーを積むヘビー級の電動SUVを作るというだけで驚きですが、これまでのDNAを継承したロータスらしいクルマと言います。
いずれも前後ツインモーターで4WDの「エレトレ」が発表されると、確かにボディサイズの割には軽量素材を使って極力軽く作り、標準的な性能で軽量、航続距離の長い「S」と、大出力モーターで重くともパワーウェイトレシオを引き上げた高性能版「R」を設定。
決して安くはありませんが、確かにロータスらしいハイパーSUVの誕生です。
メーカー | ロータス(LOTUS) |
車種 | エレトレ |
モデル・グレード | ■S ■R |
全長×全幅×全高 | 5,103×2,060×1,636mm |
車両重量 | ■S 2,595kg ■R 2,715kg |
乗車定員 | 4/5人 |
最小半径 | - |
電力消費率 | - |
一充電走行距離 | ■S 600km(WLTP) ■R 490km(WLTP) |
総電力量 | 112kWh |
最高出力 | ■S 450kW(612PS) ■R 675kW(918PS) |
最大トルク | ■S 710N・m(72.4kgf・m) ■R 985kW(100.4kgf・m) |
価格(税込) | ■S 2,232万円 ■R 2,585万円 |
公式サイト |
テスラ モデルY
2023年に世界でもっとも売れた車、モデルYにもベースのモデル3同様に4WDがラインナップされ、一応は名前通り性能控え目で航続距離が少々長い「ロングレンジ」と、その逆な「パフォーマンス」をラインナップしますが、その差は本当にごくわずか。
強いて言えばパフォーマンスの方が結構大トルクなので、その割に航続距離があまり変わらないのをいい事に、加速性能を存分に楽しみたくなります。
モデルSやXのように高性能4WD版「プラッド(Plaid)」が出ないか気になりますが、モデル3同様にテスラ車の普及版として売れまくっている現状では、無理に設定する必要はないのでしょう。
メーカー | テスラ(TESLA) |
車種 | モデルY |
モデル・グレード | ■ロングレンジ ■パフォーマンス |
全長×全幅×全高 | 4,760×1,925×1,625mm |
車両重量 | ■ロングレンジ 1,980kg ■パフォーマンス 2,000kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | - |
電力消費率 | - |
一充電走行距離 | ■ロングレンジ 605km(WLTCモード) ■パフォーマンス 595km(WLTCモード) |
総電力量 | - |
最高出力 | ■ロングレンジ 378kW(514PS) ■パフォーマンス 393kW(534PS) |
最大トルク | ■ロングレンジ 590N・m(60.2kgf・m) ■パフォーマンス 690N・m(70.4kgf・m) |
価格(税込) | ■ロングレンジ 652万6,000円 ■パフォーマンス 727万9,000円 |
公式サイト |
テスラ モデルX
モデルSがベースのSUV版で、後席ドアはガルウイング式という変わり種というか先進的なSUVですが、4WD高性能版のプラッド(Plaid)はモデルSの同グレード譲りな動力性能で、重量級SUVにあるまじき猛烈な加速性能でも知られています。
重いバッテリーの恩恵に加えて前後モーターの重量でも低重心に貢献しており、4WD設定の3列シートSUVとしては世界最速級、ヘタなスーパーカーすら顔負けの走行性能を誇り、それでいて1,000万円台半ばの価格は安くはないものの性能を考えれば納得です。
メーカー | テスラ(TESLA) |
車種 | モデルX |
モデル・グレード | ■ロングレンジ ■プラッド(Plaid) |
全長×全幅×全高 | 5,070×2,000×1,690mm |
車両重量 | ■ロングレンジ 5人乗り:2,340kg 6人乗り:2,370kg 7人乗り:2,390kg ■プラッド(Plaid) 2,470kg |
乗車定員 | ■ロングレンジ 5/6/7人 ■プラッド(Plaid) 6人 |
最小半径 | - |
電力消費率 | - |
一充電走行距離 | ■ロングレンジ 576km ■プラッド(Plaid) 543km |
総電力量 | - |
最高出力 | ■ロングレンジ 504kW(685PS) ■プラッド(Plaid) 761kW(1,034PS) |
最大トルク | ■ロングレンジ 842N・m(85.9kgf・m) ■プラッド(Plaid) 964N・m(98.3kgf・m) |
価格(税込) | ■ロングレンジ 1,446万9,000円 ■プラッド(Plaid) 1,666万9,900円 |
公式サイト |
ヒョンデ アイオニック5
スタイリッシュなデザインにホイールベース3,000mmで室内広々、他の4WD輸入電気自動車と比較しても性能面では全く遜色のない電動SUVが600万円以下で販売されている…トヨタや日産にとって、日本では売れにくい韓国車といっても気が気ではないでしょう。
日本ではネット販売限定のため販売台数は限定的ですが、高性能ブランド「N」の名を持つ高性能4WD版アイオニック5Nなど、日本でのデモ走行では派手にタイヤスモークを巻き上げ、仮想排気音で爆音を鳴らしつつドリフトしており、今一番面白い電動SUVの1つです。
メーカー | ヒョンデ(HYUNDAI) |
車種 | アイオニック5 |
モデル・グレード | ■ヴォヤージュ AWD ■ラウンジ AWD |
全長×全幅×全高 | 4,635×1,890×1,645mm |
車両重量 | ■ヴォヤージュ AWD 2,060kg ■ラウンジ AWD 2,100kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.99m |
電力消費率 | ■ヴォヤージュ AWD - ■ラウンジ AWD 142.4Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | ■ヴォヤージュ AWD - ■ラウンジ AWD 577km(WLTCモード) |
総電力量 | 72.6kWh |
最高出力 | 225kW(305PS) |
最大トルク | 605N・m(61.7kgf・m) |
価格(税込) | ■ヴォヤージュ AWD 549万円 ■ラウンジ AWD 599万円 |
公式サイト | ヒョンデ(HUNDAI)公式サイト |
BMW i5 M60xDrive ツーリング
SUVしかない国産車はともかく、輸入車でもおすすめの4WD電気自動車はほとんどSUVという中、「日本初の電動ステーションワゴン」として発売されるBMWのi5ツーリングにも4WDのM60 xDriveが設定されており、ワゴン好きには目が離せないモデルです。
BMWの高性能ブランド、「M」を冠しただけに動力性能ではSUVの高性能4WDモデルに負けておらず、1,000万円台半ばの価格ならテスラのモデルSやXともいい勝負ですから、実用的なラゲッジとセダン並の快適性、背の低いスタイルを求めるならイチオシでしょう。
メーカー | BMW(BMW) |
車種 | i5ツーリング |
モデル・グレード | M60xDrive ツーリング |
全長×全幅×全高 | 5,060×1,900×1,505mm |
車両重量 | - |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | - |
電力消費率 | - |
一充電走行距離 | - |
総電力量 | - |
最高出力 | 442kW(601PS) ※ヨーロッパ仕様車暫定値 |
最大トルク | 795N・m(81.1kgf・m) ※ヨーロッパ仕様車暫定値 |
価格(税込) | 1,600万円 |
公式サイト |
電気自動車の4WDおすすめ車種の価格比較表
車種 | 価格 |
トヨタ bZ4X | 600万円~ |
レクサス RZ450e | 880万円~ |
スバル ソルテラ | 671万円~ |
日産 アリア(※参考) | 720万600円~ |
ロータス エレトレ | 2,232万円~ |
ヒョンデ アイオニック5 | 549万円~ |
テスラ モデルX | 1,446万9,000円~ |
テスラ モデルY | 652万6,000円~ |
BMW i5ツーリング | 1,600万円~ |
電気自動車の4WDは中古でも購入できる?
大手中古車情報サイトで検索すると、4WDの電気自動車は数百台登録されており、もはや日本ですら珍しくない、普通に売っている車なのだと実感させられます。
多く見かける車種は古いものでは6~7年落ちのモデルS 100Dが400~500万円台と車格を考えれば手頃な価格になっており、高年式の高額車ではポルシェ タイカンのタマ数が豊富、それにメルセデス・ベンツのEQSやBMWのi7がチョコチョコ出てきました。
ちょっと前までは高級輸入車など中古車では格安、電気自動車に限らず走行用バッテリーを積んだ車は3~4年落ちを過ぎたらどんどん価値が落ち、5~6年落ちともなればよほど人気の車種以外は捨て値だと思っていましたが、今はだいぶ事情が変わったようです。
電気自動車の4WDはこんな人におすすめ
パワフルかつ安定した走りをする高性能4WDに乗りたい…となると、1990年代とは異なり500万円かそこらでは何ともならない時代になりましたから、補助金をもらって国産や韓国製の安い4WD電気自動車を買った方が、コストパフォーマンスに優れています。
もっと予算に余裕のある人なら1,000万円台でテスラでもメルセデス・ベンツでもアウディでも、スーパーカー並の加速性能を誇る4WDの高性能電気自動車が買えますし、速度性能は日本だとそうそう活かせるところがありません。
今なら、「現実的な高性能を手頃な価格で」というユーザーほど電気自動車の4WDがオススメで、充電設備を導入しても、安いうえに減税・免税も手厚い税金や、安い電気代と高騰したガソリン代の差額、それに補助金も使えば、それほどの負担ではありません。
もし国産派だとしても、あと2〜3年もすれば新型車も出て、選択肢も増える見込みです。
このブランドについて
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TOYOTA
トヨタ
常に世界の最多生産台数を争い、日本のみならず世界を代表する自動車メーカー、トヨタ。多くの日本車メーカーと深い関わりを持ち、グループ全体で超小型車からバス・トラック、産業車両まで網羅したフルラインナップ・メーカーであり、近年は実用性やコストパフォーマンスのみならず、スポーツ性など走る楽しみにも力を入れています。世界初の量販ハイブリッドカー「プリウス」から電動化技術では最高の蓄積を持ち、自動運転技術の実用化、新世代モビリティと都市生活の在り方を模索する「ウーブン・シティ」へ多大な投資を行う一方、電動化だけがエコカー唯一の選択肢ではないというスタンスも崩さず、死角のない全方位戦略が現在の特徴です。
このブランドについて
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NISSAN
日産
かつては日本第2位の自動車メーカーであり、自他ともに求める「技術の日産」として、真剣なクルマ選びに値する玄人好みのクルマがユーザーに支持される日産自動車。フェアレディZやスカイライン、GT-Rといった歴史と伝統を誇るV6DOHCターボエンジンのハイパワースポーツをイメージリーダーとして大事にする一方、2010年に発売したリーフ以降、SUVのアリア、軽自動車のサクラなど先進的なBEVをラインナップ。さらにエンジンを発電機として充電いらず、従来どおり燃料の給油で乗れる「e-POWER」搭載車を増やしており、モーターのみで走行するクルマの販売実績では、日本No.1の実績を誇るメーカーでもあります。
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このブランドについて
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SUBARU
スバル
他のメーカーが真似できない左右対称の水平対向エンジンと熟成されたAWDシステムによる「シンメトリカルAWD」、そして先進的な安全運転支援システム「アイサイト」を武器に勝負、個性的なプレミアムブランドとして成長してきたスバル。近年はトヨタの支援を受け、低燃費化が難しい水平対向エンジンの電動化やBEVへの転換を進めつつ、長年培ってきたAWDの制御技術やアイサイトの発展を将来にも活かそうとしており、新型の電動SUV「ソルテラ」発売など、重大な転機に差し掛かってきました。1990年代以降のプレミアム路線によって向上したブランドイメージで電動化時代に生き残りを図れるか、今まさにその成果が問われています。
このブランドについて
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LEXUS
レクサス
1989年に設立、2005年から日本でも展開しているレクサスはトヨタの高級車ブランドで、高品質・高性能を武器にかつてはスーパーカーのLFA、現在もスポーツクーペのLCやRC、セダンのLSやES、IS、大型のLXからコンパクトなLBXまで各種SUV、最近では超高級ミニバンLMも販売。大排気量V8エンジンの高性能車から先進的なEVやPHEVまでラインナップし、品質を追求したクルマそのもののクオリティだけではなく、日本メーカーならではの「おもてなし」精神によってディーラーのサービスでも満足度を追求、ラグジュアリーヨットのLY650まで販売し、ユーザーの満足度へさまざまな角度からアプローチしています。
このブランドについて
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TESLA
テスラ
2003年にイーロン・マスクが創業、2009年に初の市販車「ロードスター」をデリバリーした時、2020年代には世界を代表するBEVメーカーへ急成長した姿を誰が想像できたでしょうか?高級セダンのモデルSやSUVのモデルXがモーターの大トルクを活かした圧倒的な動力性能と、画期的だった運転支援システム「プロパイロット」で先進的なテクノロジーを好むユーザーの心を鷲掴みにして、安価なセダンのモデル3、SUVのモデルYの量販に成功すると一気にシェアを拡大して世界各地に工場も建設。未来の乗り物だったBEVを一気に身近なものとした立役者であり、BEVが将来の主流と位置づけられる限り、その成長は続きそうです。
このブランドについて
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BMW
BMW
日本ではメルセデス・ベンツに次ぐ高級輸入車メーカーとして定着しているドイツのBMWは、ライバルに対し若々しくスポーティなイメージを持ち味としており、昔ながらのセダンやクーペ、ワゴンのみならず、X5など各種SUV、スポーツカーのZ4や「M」ブランドの高性能モデルがイメージの主流と言えます。高級感あふれるフィーリングと雑味のない吹け上がりでファンの多い直列6気筒エンジンを継続してきた、珍しいメーカーなこともスポーティなイメージに一役買っていますが、近年はBEVなど電動化モデルも拡充しています。2000年代以降は傘下ブランドとしたMINIの影響で、実用的なFF車もラインナップするようになりました。
このブランドについて
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HYUNDAI
ヒョンデ
韓国ではもっとも成功している自動車メーカーで、キアを傘下に収めるほか高級車ブランドのジェネシス、スポーツカーブランドのNを立ち上げ、世界的に勢いのある急成長メーカーのひとつです。三菱自動車の支援を受けた時代の印象もあり、2000年代の日本進出はブランドイメージの伸び悩みで早期撤退しますが、2020年代には効率的なオンライン販売に特化して再進出し、BEVのアイオニック5やコナ、FVEVのネクソといった精悍なデザインのSUVを展開、先進的な電動化モデルというだけでなく、EVの持ち味を活かしつつ走りの楽しさにもこだわったクルマづくりによって、日本でも以前とは異なり高い評価を受けつつあります。
このブランドについて
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Lotus
ロータス
かつてのセブンやエリート、エラン、ヨーロッパ、そしてまだ記憶に新しいエリーゼやエキシージはブリティッシュ・ライトウェイトスポーツの代名詞であり、エスプリのようなスーパーカーもあったイギリスのロータス。現在販売中のミッドシップスポーツ「エミーラ」が最後のエンジン車で、2023年に登場した同社初のSUV「エレトレ」からはピュアEV(BEV)専業メーカーになります。日本でもスーパーカーブームや各種モータースポーツで活躍、豪華でも超高級でもパワフルでもない軽さで勝負するマシンは憧れの存在でしたが、大トルクのピュアEVでも走りのため研ぎ澄ました軽量ボディを得れば、その持ち味はさらに活かされそうです。