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レクサスの電気自動車(EV)ラインナップ全2車種|価格・スペック比較
公開日:2024/04/07更新日:2024/04/07
目次
レクサスの電気自動車(EV)ラインナップ一覧
Walter Cicchetti - stock.adobe.com
2024年3月現在、レクサスが販売している2車種の電気自動車について紹介します。
UX300eは小型SUV「UX」の電気自動車版ですが、アッパーミドルクラスSUVの「RZ」は同ブランド初の電気自動車専用モデルです。
レクサス RZのスペック・価格
レクサス初の電気自動車専用モデルであるRZは、トヨタとスバルが共同開発したトヨタ bZ4X/スバル ソルテラのレクサス版で、同じe-TNGAプラットフォームを採用した、エンジン車で言えばレクサス RXに相当するSUVです。
AWD車のRZ450e(880万円)と、FWD車のRZ300e(820万円)をラインナップしており、姉妹車と比較すればAWD車はフロントモーターが強化された高出力版であり、ブランドにふさわしい内外装を整えたことが大きな違いとなります。
いずれも容量71.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTCモード一充電走行距離はRZ450eで494km、RZ300eは599km。
充電方法と充電時間は普通充電だと6kW(30A)で約12時間、3kW(16A)で約21時間、急速充電では50kW(125A)で約60分、90kW(200A)で約40分です。
なお、建物などに給電してできるV2H(Vehicle to Home)や、電化製品に給電できるV2L(Vehicle to Load)にも対応しており、自動車としてだけでなく、大災害での長時間停電など非常時に役立つ、「走る蓄電池」としての機能も持っています。
メーカー | レクサス(LEXUS) |
車種 | RZ |
モデル・グレード | ■RZ450e version L ■RZ300e version L |
全長×全幅×全高 | 4,805×1,895×1,635mm |
車両重量 | ■RZ450e version L:2,100kg ■RZ300e version L:1,990kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 4.9m |
電力消費率 | ■RZ450e version L:147Wh/km(WLTCモード) ■RZ300e version L:120Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | ■RZ450e version L:494km(WLTCモード) ■RZ300e version L:599km(WLTCモード) |
総電力量 | 71.4kWh |
最高出力 | ■RZ450e version L:230kW(312.9ps) ■RZ300e version L:150kW(203.9ps) |
最大トルク | ■RZ450e version L:435N・m(44.3kgf・m) ■RZ300e version L:266N・m(27.1kgf・m) |
価格(税込) | ■RZ450e version L:880万円 ■RZ300e version L:820万円 |
公式サイト | レクサス(LEXUS)公式サイト |
レクサス UX300eのスペック・価格
2018年11月に発売された2リッター級ハイブリッドSUV「UX」の電気自動車版で、2020年10月にレクサス初の電気自動車として限定135台で発売された後、2024年3月現在は通常のカタログモデルとなっています。
グレードは2種類、ラグジュアリー仕様のversionL(705万円)と、やや走り向け仕様のversionC(650万円)」で、いずれもフロントモーターで前輪を駆動するFWD車。
バッテリー容量は72.8kWhで普通充電による充電時間は3kW(16A)で約21時間、6kW(30A)で約12時間、50kW(125A)以上の出力で急速充電を行った場合、約80%までの充電時間は約60分とアナウンスされており、WLTCモード一充電走行距離は512kmです。
ベースのUX同等の使い勝手で、ラゲッジルームの容量は303L/最大1,060Lと、他のUXが264L/1,025Lなのに比べてやや増しているほど。
外部給電のV2H/V2Lにも対応しています。
メーカー | レクサス(LEXUS) |
車種 | UX300e |
モデル・グレード | ■version L ■version C |
全長×全幅×全高 | 4,495×1,840×1,540mm |
車両重量 | 1,790kg |
乗車定員 | 5人 |
最小半径 | 5.2m |
電力消費率 | 141Wh/km(WLTCモード) |
一充電走行距離 | 512km(WLTCモード) |
総電力量 | 72.8kWh |
最高出力 | 150kW(203.9ps) |
最大トルク | 300N・m(30.5kgf・m) |
価格(税込) | ■version L:705万円 ■version C:650万円 |
公式サイト | レクサス(LEXUS)公式サイト |
レクサスの電気自動車(EV)の価格比較
RZ450e/300eおよび、UX300eの車両価格を以下の表にまとめました。
車格やサイズの違いがそのまま価格差となっており、同じFWD車同士でもRZ300eよりふた回り小さいUX300eは115~170万円ほど安く、手頃なエントリーBEVとなっています。
車種 | 価格(税込) |
レクサス RZ | ■RZ450e version L:880万円 ■RZ300e version L:820万円 |
レクサス UX300e | ■version L:705万円 ■version C:650万円 |
レクサスの電気自動車(EV)の特徴・魅力
keleny - stock.adobe.com
ここでは現在販売されている2車種のレクサス電気自動車(EV)について、単にトヨタ電動SUVのレクサス仕様に留まらない、優れた部分の特徴や魅力を紹介してみましょう。
専用プラットフォームで高効率、航続距離の長いRZ
純エンジン車やハイブリッド車の電気自動車仕様ではなく、電気自動車専用プラットフォームe-TNGAを使ったRZは、UX300eよりはるかに大柄で重くてホイールベースも長く、ゆったりした車内空間を稼ぎつつも電費(交流電力消費率)が良好です。
バッテリー容量はむしろ少ないながら、パワフルなAWD車のRZ450eでもWLTCモード一充電走行距離は494kmとUX300eにわずか及ばない程度で、より効率を追求したFWD車のRZ300eなら、599kmと大きく上回ります。
エンジン車の電動版ながらコンパクトなUX300e
RZと異なり純エンジン車/ハイブリッド車UXの電気自動車版であるUX300eですが、WLTCモード512kmと十分な一充電走行距離、300N・mと3リッター自然吸気エンジン並の大トルクを誇る動力性能を持ち、それでいて車体はベース車譲りのコンパクトさが魅力です。
全幅こそ1,840mmとやや幅広ですが、全長4,495mmと4.5m足らずなため日本の狭い道路や駐車場でも比較的取り回しがしやすく、車重もRZ450eでは2t超(2,100kg)のRZに対し1,790kgと軽いため、道路や機械式駐車場の重量制限にも大部分は対応できます。
レクサスの電気自動車(EV)の選び方・比較ポイント
ここでは2024年3月現在、レクサスで販売している2車種の電気自動車(EV)について、それぞれの選び方や比較するのに重要なポイントを説明します。
車格やサイズが全く異なるため、ファーストカーはRZ、セカンドカーはUX300eと考えてもいいかもしれません。
3~5人乗車と十分な荷室を両立したRZ
大柄なボディとホイールベースの長い専用プラットフォームにより、後席使用時でも522L(VDA法)のラゲッジスペースを確保したRZは、後席にも人を乗せた3~5人乗りでも長さ47インチの9.5インチゴルフバッグが3つ載ります。
さらにラゲッジのデッキアンダートレイも58Lと大容量なため、小物をここに収納しつつ大物はデッキ上へ、後席片側を畳めば長尺物も載るなど、後席と荷室の使い勝手を両立した電気自動車を求めるなら、RZが有利でしょう。
2~3人乗りのセカンドカー的なUX300e
電気自動車としては車重が軽め、取り回しがしやすいサイズのコンパクトSUVとして道や駐車場を選ばない便利なUX300eですが、それゆえに後席使用時のラゲッジスペースは303L(VDA法)と小さく、ゴルフバッグが1個乗せられる程度です。
そのため、乗車時の快適性と荷室の使い勝手を両立できるのは2名、後席片側を倒して荷室を広げる代わり、後席乗員に少々狭い思いをさせても3名が限度となります。
まだ子供がいないか、いても1人くらいの比較的若い年齢層向け、あるいはそれ以上の家庭ではセカンドカー的な選択となりそうです。
レクサスの電気自動車(EV)に適用される補助金・減税
国から電気自動車(EV)への乗り換えを促す「CEV補助金」など、近年手厚くなっている補助金や新車購入時~初回車検までの減税・免税ですが、レクサスの2車種については、どのように適用されるのかを説明します。
グリーン化特例により、自動車税はおおむね75%減税
電気自動車はエンジンをそもそも積んでいないため、排気量に応じて何種類か定められている現在の税制では一番安い「1L以下(25,000円)」です。
ここから2026年3月31日までのグリーン化特例で「新車登録年度の翌年度は、自動車税をおおむね75%軽減」とされており、レクサスの2車種はいずれも6,500円。
もともと2023年3月31日までが期限でしたが3年延長されており、電気自動車への乗り換えを促す目的からすると、さらに延長される可能性もあります。
エコカー減税による自動車重量税の減免
購入した車の排出ガス性能や燃費性能に応じて、新車登録時や初回車検(継続検査)時の自動車重量税を減免する「エコカー減税」ですが、電気自動車はそもそも排出ガスがゼロですし、それ自体は燃料も消費しません。
そのためエコカー減税による減免は100%、すなわちRZ450eなら新車登録時に3万7,500円、初回車検時に2万5,000円、RZ300eやUX300eなら新車登録時3万円、初回車検時2万円の自動車重量税が、丸々「免税」になっています。
燃費性能に応じて課税される環境性能割も当然非課税!
かつて自動車を購入する際に、購入価格によって課税されていた自動車取得税が廃止され、燃費性能に応じて課税される「環境性能割」へと2019年10月に移行しましたが、それ自体が燃料を消費せず燃費がそもそも存在しない電気自動車は、もちろん非課税。
電気自動車の環境性能割は、新車に限らず中古車も非課税なのが特徴となっており、まだ新しいRZやUX300eを新車で買うのはもちろん、デビューからそれなりの年数が経っており、タマ数が増えてくるUX300eの中古車を買う時もオトクです。
その他:国や各自治体による電気自動車の購入補助金
電気自動車への乗り換えを促す補助金が国や自治体によって設定されており、2024年3月時点では、令和5年度補正予算によるCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)が、RZ、UX300eともに85万円と最高額が出るようになっています。
さらに、CEV補助金など各種の補助金を紹介しているNeV(一般社団法人 次世代自動車振興センター)では、「地方自治体の支援制度」として各自治体の電気自動車購入、充電設備設置などへの補助金を紹介しており、東京都の補助金など満額では70万円と高額です。
クール・ネット東京 :東京都地球温暖化防止活動推進センター | 「FCV・EV・PHEV車両(燃料電池自動車等の普及促進事業・電気自動車等の普及促進事業)」
【Q&A】レクサスの電気自動車(EV)について多い質問
Konstantin - stock.adobe.com
まだ車種が少なく、今後予想される車種ラインナップ増加の基準となるであろうレクサスの電気自動車(EV)2車種について、特に多い質問への回答を以下にまとめてみました。
Q. レクサス RZの車両本体価格と一充電走行距離は?
RZには前後2モーターのAWD車「RZ450e version L」、フロント1モーターのFWD車「RZ300e version L」の2種類があり、それぞれの車両本体価格と一充電走行距離(WLTCモード)は、以下のようになっています。
RZ450e version L | RZ300e version L | |
車両本体価格(税込) | 880万円 | 820万円 |
一充電走行距離(WLTCモード) | 494km | 599km |
Q. レクサス UX300eの車両本体価格と一充電走行距離は?
UX300eは2グレードいずれもフロント1モーターのFWD車でAWD車はなく、それぞれ車両本体価格と一充電走行距離(WLTCモード)は、以下のようになっています。
UX300e version L | UX300e version C | |
車両本体価格(税込) | 705万円 | 650万円 |
一充電走行距離(WLTCモード) | 512km |
レクサスの電気自動車(EV)を試乗予約してみよう
この記事では、2035年に電気自動車ブランドへの転換を宣言しているレクサスが、2024年3月現在で実際に販売している電気自動車、現行モデル2車種について紹介しました。
「それぞれの特徴や違いはわかったけど、実際に乗ってみないと実感が湧かないな…」というユーザーは、レクサス公式の「試乗予約」で、実際にレクサスの電気自動車に試乗してみましょう。
モデルによっては近所のレクサスディーラーに試乗車がないかもしれませんが、まずはRZでもUX300eのどちらを試乗しても、「これがレクサスの電気自動車か」と体感するには、十分なはずです。
このブランドについて
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LEXUS
レクサス
1989年に設立、2005年から日本でも展開しているレクサスはトヨタの高級車ブランドで、高品質・高性能を武器にかつてはスーパーカーのLFA、現在もスポーツクーペのLCやRC、セダンのLSやES、IS、大型のLXからコンパクトなLBXまで各種SUV、最近では超高級ミニバンLMも販売。大排気量V8エンジンの高性能車から先進的なEVやPHEVまでラインナップし、品質を追求したクルマそのもののクオリティだけではなく、日本メーカーならではの「おもてなし」精神によってディーラーのサービスでも満足度を追求、ラグジュアリーヨットのLY650まで販売し、ユーザーの満足度へさまざまな角度からアプローチしています。