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コンセプトEQG

エキサイティングな「コンセプトEQG」を発表したメルセデス・ベンツ、Gクラスの電動化に向け本格始動!

メルセデス・ベンツは2023年10月15日、Gクラスの電動化に向けた「コンセプトEQG」を発表した。同社の純電動モデルならではのデザインをGクラスへ厳選して組み合わせ、4WD特性を引き継ぎ、いくつかの面ではいっそうの進化を遂げたコンセプトとして、BEVの優れた能力を先取りして紹介するモデルだ。

目次

  1. GクラスのBEV化で約束を果たしたメルセデス
  2. Gクラスの伝統を引き継ぐエクステリア
  3. ひと目でGクラスとわかり、BEVともわかるデザイン
  4. 電気駆動だからこそ、オフローダーとしての妥協を排す
  5. 難所続きのテストコースへ臨む
  6. チーフデザインオフィサーのコメント

GクラスのBEV化で約束を果たしたメルセデス

コンセプトEQG

コンセプトEQG

メルセデス・ベンツは2023年10月15日、実用性に優れた同社の象徴的なオフローダー、Gクラスの電動化に向けたエキサイティングなコンセプトモデル、「EQG」を発表した。


2018年1月に現行Gクラスが米デトロイトでワールドプレミアされた際、ダイムラー社取締役会会長(当時)のディーター・ツェッチェは、ゲストに招いたハリウッドのスーパースターであり、熱狂的なGクラスファンのアーノルド・シュワツェネッガー氏に、「全モデルが電動化される将来、もちろんGクラスもその対象になる」と約束している。


当時としては全く意表をつく約束だったものの、わずか3年足らずの2021年9月にはコンセプトカーの「コンセプトEQG」を発表、BEV版Gクラスの開発が量産間近なレベルまで到達している事を証明した。

Gクラスの伝統を引き継ぐエクステリア

コンセプトEQG

コンセプトEQG

1979年に初代モデルが登場してから40年以上の長きにわたり、「G」はメルセデス・ベンツのラグジュアリーオフロードモデルとして生産され続け、大成功を収めてきたが、その間の外観の変化は、ごくわずかに過ぎない。


広範な製品改良で技術面で最大の飛躍を遂げた2018年でさえ、長年の間に独自のスタイルを表す象徴的な要素となった、純粋に機能的なコンポーネントによって、人目をひく独特なデザインの変更の変更は慎重の上にも慎重を期する、とされたのだ。


同社では、独特なドアハンドルやドアを閉めたときの特徴ある音、エクステリアの堅牢な プロテクションモール、リアエンドドア外側に取り付けられたスペアタイヤ、フロントの目を惹くウインカーなどが、その好例としている。


量産間近な仕上がりのコンセプトEQGも、角ばったシルエットを踏襲するなどひと目でGクラスとわかる、数々の独特なデザインの伝統を踏襲した。


特徴的なデザインをより明確に強調したのが、フロントエンドで上に重ねたような形状のボンネット直下を通る、美しいツートーンのボディカラー(上=グロスブラック、下=グロスアルミニウムビーム)の境目や、照明付きのストリップで非常に目立つ堅牢なプロテクションモールだ。

ひと目でGクラスとわかり、BEVともわかるデザイン

コンセプトEQG

コンセプトEQG

光るスリーポインテッドスターと、「丸みを帯びた正方形」のアニメーションパターンが配されたフロントパネル

コンセプトEQGではGクラスではお馴染みの、特徴的な円形ヘッドライトをフロントビューに採用したが、内燃エンジンモデルのフロントグリルとは異なり、立体効果をもたらす「光るスリーポインテッドスター」が鮮やかなアクセントを与える、ディープブラックのフロントパネルを採用した。

光るスリーポインテッドスターの周囲には、メルセデスの電気自動車でおなじみとなった、「丸みを帯びた正方形」のアニメーションパターンが配され、視覚的なつながりを生むのもポイント。

ブラックパネルの周囲には、ドアミラーハウジングの白く光るサークルと相まって、ヘッドライトのデイタイムランニングライトを補う形となる照明付きの縁取りが施された。

専用デザインのポリッシュ仕上げ22インチアルミホイール

足元を引き締める22インチホイールには、専用デザインのポリッシュ仕上げアルミホイールを採用。

充電用ウォールユニットを想わせるデザインのボックスは、充電ケーブル収納など便利に使える

充電ケーブルを簡単に取り出せるよう収納するなど便利に使えるボックスは、白く光るアクセントが施され、ロック付きの充電用ウォールユニットを想わせるデザインで、通常のスペアタイヤカバーに代えてリアエンドドアへ設置されている。

クルマの上方から眺めると中央が「G」文字となっているルーフラック

エクステリアでもう1つ目を惹く、ミニマリズムデザインを採用したハイグロスブラックのフラットな ルーフラックは、中心的要素としてクルマの上方から眺めると中央部分が「G」の文字を形作っており、Gクラスとわかる中心的要素だ。

ルーフラック前端にはホワイトのLEDストラップを組み込んだ

ルーフラックには、過酷なオフロード走行に欠かせないサーチライトを現代的にアレンジしたホワイトのLEDストリップが前端に、レッドのLEDストリップが後端に組み込まれ、純電動にも関わらず───否、電動だからこそ本格派いう、コンセプトEQGの本気度を強調した。

電気駆動だからこそ、オフローダーとしての妥協を排す

電気駆動だからこそオフローダーとして妥協していない

電気駆動だからこそオフローダーとして妥協していない

いつの時代でも、どこへでも

いつの時代でも、どこへでも

コンセプトEQGが「G」直系のオフローダーと明らかにしているのは、デザインだけでなく妥協を廃した中身についても言えることだ。


堅牢なラダーフレーム構造のボディはもちろん、Gクラスらしく並外れたオフロード走破性を発揮可能なように、フロントに独立懸架、リアには電気駆動システムを組み込むために新開発したリジッドアクセルを採用したサスペンション。


それぞれがきわめてホイールに近い位置にあって、個別に制御可能な4つの電気モーターは、コンセプトEQGにオンロード/オフロードを問わず、唯一無二のドライビング特性を発揮させる。


あらゆる本格派の4WD車と同様、切り替え式の2段変速機を持ち、オフロード用低速ギアによって「G」だけに求められる高いオフロード性能を確実に実現するのだ。

難所続きのテストコースへ臨む

4つの電気モーターを独立制御し、優れた走破性や登坂性能を発揮する

4つの電気モーターを独立制御し、優れた走破性や登坂性能を発揮する

このように優れた装備を搭載したBEV版Gクラスだが、量産車としての開発最終段階では当然のごとく、Gクラスの生まれ故郷、オーストリア・グラーツのシェークル山(標高1,445m)にある、最大60度もの勾配が各所に配された全長5.6kmのテストコースへ臨む。


あらゆる時代の国際的なオフロードシーンで、人間とテクノロジーにとって世界最難関の1つと数えられてきたコースのテストに見事合格すれば、BEV版「G」もW463シリーズに連なる必須要件、「Schöckl proved」(シェークルにて検証済)品質認定バッジを取り付けられるのだ。


W463シリーズの兄弟分である内燃エンジンモデル同様、設計上のメリットが有利に働き見事な登坂性能を備える電気駆動システムは、オフロード車として、困難なオフロード走行にも適した理想的な駆動方式であり、ラダーフレームに組み込まれたバッテリーによって、車両の低重心も実現している。


コンセプトEQGにせよ、この後の量産モデルにせよ、事実上最初の1回転目から最大トルクを発生する電気モーターが並外れた駆動力とコントロール性を備えるBEVオフローダーは、急斜面や山深い道でも同様に威力を発揮するのだ。

チーフデザインオフィサーのコメント

Gクラスは最先端の伝導技術で、未来へ

Gクラスは最先端の伝導技術で、未来へ

「メルセデスは、この新しいEQGとともに未来へ向け旅立とうとしている!


最先端のオフロード性能、我々が一丸となって目指す電動モビリティ時代の姿を具体的に融合させたこのクルマは、最高の要求水準とラグジュアリーを実現しようとするメルセデスの飽くなき追求が生み出したものだ。


我々にとって最も大切なのは、電動モデルの時代へGクラスのDNAを完全な形で保存し、注入することで、今こうしてGクラスらしくもあり、一味違うクルマが誕生した。


ホワイトLEDやリアエンドドアに配したウォールユニットのようなボックスなどは、現代的なアクセントとして、その違いが際立つデザインだ。(メルセデス・ベンツグループ ゴードン・ワグナー)

このブランドについて

  • MERCEDES BENZ

    メルセデス・ベンツ

    19世紀に世界初のガソリンエンジンで走る自動車メーカーとして創業、第2次世界大戦前には高級車やレーシングカーで既に名を上げており、戦後も数々の名車を輩出したドイツの老舗メーカー。中途半端なものは作らない「最善か、無か!」をスローガンに高品質なクルマづくりを社是としており、日本ではかつてのインポーター、ヤナセによる巧みなイメージ戦略で高級輸入車の代表格となりましたが、バブル時代の190E(W201)以降は庶民向けの「ちょっとお高い輸入車」程度に身近な存在となっていき、現在は比較的小型で手頃なAクラスからラインナップ。PHEVやBEVなど電動化にも熱心で、日本を重要な市場と位置づけています。

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