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電気自動車(EV)の電気代は月いくら?自宅充電のコスト試算
公開日:2024/01/31更新日:2024/05/13
走行する際には、車に電気を充電する必要があるため、月々負担する電気代を知りたいという方も多いでしょう。そこでこの記事では、月に負担する電気自動車の電気代を詳しく解説します。
目次
電気自動車の電気代はいくらかかる?
電気自動車の電気代が実際にどのくらい必要になるのかについて、詳しく解説します。電気自動車の電気代は安いと言われていますが、本当に月に負担する電気代はお得なのでしょうか。詳しくみていきましょう。
電気自動車の満充電にかかる電気代の目安
電気自動車の満充電にかかる電気代の目安は「1,000〜1,500円」ほどです。電気料金は提携する電力会社によって異なりますが、1kwあたりおおよそ31円で設定されています。電気自動車によっても、バッテリー容量が異なるため、満充電にかかる時間や費用も当然異なるでしょう。
つまり、バッテリー容量が大きい車ほど、満充電にかかる充電費用は高くなる計算になります。また、自宅で充電する場合と外出先で充電する場合によっても、それぞれ電気代が異なります。
急速充電の場合、1回の充電は30分と制限されているため、バッテリー容量が大きい電気自動車では、数回に分けて充電する必要があるでしょう。自宅充電と外部充電にかかる電気代を理解した上で、適切な充電方法を判断していくことをおすすめします。
電気自動車にかかる月間の電気代の目安
電気自動車にかかる月間電気代は「自宅充電」と「外部充電」によって異なります。仮に年間走行距離が1万kmで平均電費が約6km/Lの場合、1万km走行するためには、1,667kwhの電気代が必要になります。
1kWhあたりの電気料金単価を31円で設定した場合、年間負担する電気代は「5万1,646円」、月毎に計算すると約4,303円の計算になります。意外と電気代が高いと感じる方もいますが、ガソリン車の給油料金と比較すると、維持費のお手頃感は多いに期待できるでしょう。
電気自動車を所有する期間が長ければ、ガソリン車との維持費の差はさらに大きくなっていきます。ランニングコストを考慮すると、電気自動車の選択は間違いない判断です。
電気自動車にかかる年間の電気代の目安
電気自動車にかかる年間の電気代の目安は「5万〜6万円前後」です。具体的には、年間走行距離が1万kmで平均電費が約6km/Lの場合、1万km走行するためには、1,667kwhの電気代が必要です。
さらに1kWhあたりの電気料金単価を31円で設定すると、年間負担する電気代は「5万1,646円」の計算になります。電気自動車のバッテリー容量や充電方法によって電気代は多少変動しますが、ガソリン車と比較して料金を安くできることは間違いありません。所有する期間が長くなるほど、維持費の差は大きくなっていくでしょう。年間負担する電気料金を把握しつつ、自分の使用目的に合わせた最適な電気自動車の購入をおすすめします。
電気自動車の自宅充電設備の設置費用の目安
電気自動車の自宅充電設備の設置費用の目安を解説します。電気自動車の自宅充電設備は以下の3つの充電方法があります。
- コンセントタイプ
- スタンドタイプ
- V2H機器
コンセントタイプ
コンセントタイプは自宅充電設備の中で最もシンプルかつ設備自体が小さい構造を採用しています。他の自宅充電設備と比較して、充電設備本体価格が安く設定されており、設置費用を合わせても負担する費用を最小限に抑えられるメリットがあります。
費用相場としては、本体価格と設置費用を含めて「15万〜20万円」ほどです。コンセントタイプが適しているのは、駐車場と自宅までの距離が短いケースです。費用を安く抑えたい方は、コンセントタイプの検討をおすすめします。
スタンドタイプ
スタンドタイプは、車載ケーブルと車を繋いで充電する方法と車載ケーブルと車の取り付けが不要なケーブル付属タイプの2種類があります。スタンドタイプのメリットは、家と駐車場が離れている条件でも、自宅から車までの距離を気にすることなく、電気自動車の充電を行えることです。
スタンドタイプの電気設備を自宅に取り付けする場合の費用は本体価格と設置費用を合わせて「25万〜50万円」ほどです。スタンドタイプは、自宅以外にも商業施設や公共施設などに多く採用されているという特徴があります。
V2H機器
V2H機器とは、電気自動車やPHEV車などの大容量バッテリーを搭載した車を自宅で充電する専用機器です。V2Hでは、電気自動車に充電された電気を、災害時などで自宅の充電が使えない場合に家庭内充電として活用できるメリットがあります。V2H機器を自宅に設置する場合には、本体価格と設置費用の2つの費用が必要です。
本体価格と設置費用を含めるとおおよそ「50万〜80万円」ほどの設備投資費用が必要になります。V2Hは、設置する車種や配線の太さ、太陽光発電の有無によって費用が異なるため注意が必要です。
電気代が高騰するいま、電気自動車はお得なの?
原油価格の上昇や為替変動の影響により、電気代が高騰している現状、一部の方には、電気自動車が本当にお得なものなのか心配されている方も多いでしょう。また、電気料金の変動が激しい今、家庭内の出費を抑えるために、あえて電気自動車を購入したい方も中にはいます。
結論を説明すると、充電方法を自宅充電に設定している限り、エンジンを始動して動かすガソリン車よりも電気自動車の方がランニングコストがかからないと言われています。現状、電気自動車を購入する際には、国と地方自治体の補助金が適用されるケースもあり、お得な条件で購入できる環境が整っています。さらに、電気自動車を無料で充電できる施設を活用することで、充電に必要な電気代を節約することが可能です。
ガソリン価格が年々高騰している今、車に発生する維持費を節約するためにも、補助金が適用される今のタイミングでガソリン車から電気自動車に乗り換える方が増加傾向にあります。
電気自動車の電気代を節約する方法
電気自動車の電気代を節約する方法を3つ解説します。
- 自宅の電気料金プランを見直す
- 急発進やエアコンを控えるなどエコドライブを意識する
- 無料のEV充電スポットを利用する
自宅の電気料金プランを見直す
自宅の充電料金プランは、提携する電力会社によって異なります。具体例を説明すると、日産自動車では、充電カードプランの中で「シンプルプラン」と「プレミアムプラン」の2種類が用意されており、プレミアムプランはさらに細かく3つの種類に分けられています。
仮に、1か月で充電できる回数上限に対して、実際の充電回数が極端に少ない場合、電気料金プランを安い内容に見直すことで、維持費削減に繋がるでしょう。
1か月おきに料金プランを見直すことは時間的に難しいかと思いますが、1年ごとに別の電気料金プランにはどのようなサービスと特徴があるのか調べてみるのも良いでしょう。現在契約しているサービスと同じ質を保ちつつ、格安プランで契約できる可能性も考えられます。
急発進やエアコンを控えるなどエコドライブを意識する
電気自動車は、急発進やエアコンのON、OFFにより消費される電力量が異なります。月に負担する電気料金を少しでも節約するためには、運転する際の急発進とエアコン操作を控えることがおすすめです。
走り方を意識するだけでも、燃費性能が今以上に良くなり、充電する回数も減らせるでしょう。寒い季節にエアコンを使用する方も多いですが、暖房機能は、他の家電製品と同じくらい消費する電力が大きい傾向があります。
他にも、シートヒーターやハンドルヒーター機能を極力使用しないなど、ちょっとした工夫により、電気料金は節約できます。安全かつエコな運転を意識しつつ、毎月負担する電気料金を自分の力で節約してみることをおすすめします。
無料のEV充電スポットを利用する
無料のEV充電スポットを利用するのも、電気料金を賢く節約するポイントです。現在、大型ショッピングモールや自動車ディーラー、市役所では、利用客の増加を見込み、無料の電気スタンドを設置しています。設置数には指定がありますが、電気自動車を無料で充電できる設備があるというだけでも大きな宣伝効果に繋がる訳です。ただ、無料で充電できるスポットは限られています。
また、数年前と比較して、電気自動車の普及が進んだことにより、一部の店舗やショッピングモールでは、無料で貸し出ししていた電気スポットを有料化もしくは、発行する利用カードにより利用できるような対策をとっているケースもあります。無料で電気自動車の充電ができるスポットがわからない方は、専用アプリを利用して、現在お住まいの地域に無料の充電スポットがあるのか探してみましょう。
電気自動車の電気代とガソリン車のガソリン代はどっちが安い?
電気自動車の電気代とガソリン車のガソリン代では、どちらの方が安いのかを詳しくまとめました。それぞれ負担する維持費を考慮して、電気自動車かガソリン車の購入を検討してみましょう。
電気自動車とガソリン車の1万km走行にかかる燃料コスト比較
電気自動車とガソリン車の1万km走行にかかる燃料コストを比較してみました。
対象条件 | 電気自動車 | ガソリン車 |
---|---|---|
年間走行距離が1万kmで平均電費が約6km/L | 年間:5万1,646円 月間:4,303円 | - |
燃費性能は15km/L、ガソリン価格は170円 | - | 年間:11万3,220円 月間:9,435円 |
仮に年間走行距離が1万kmで平均電費が約6km/Lの場合、1万km走行するためには、1,667kwhの電気代が必要になります。1kWhあたりの電気料金単価を31円で設定した場合、年間負担する電気代は「5万1,646円」月毎に計算すると約4,303円の計算になります。
次にガソリン車を走行する際の条件は、燃費性能は15km/L、ガソリン価格は170円で計算しました。(1万÷15=666L 666L×170円=11万3,220円)
電気自動車とガソリン車の差額を計算すると、年間で2倍以上も走行コストが異なることが分かります。また、月毎に計算しても、電気自動車であれば約2倍の費用を節約できるでしょう。走行コストを計算式を用いて比較すると、電気自動車であれば、数値以上の期待値が十分見込めます。
電気自動車とガソリン車を10年間乗り続けた場合の燃料コスト比較
電気自動車とガソリン車を10年間乗り続けた場合の燃料コストを比較します。以下の表は、先ほど計算した1年間と1か月ごとの電気自動車とガソリン車の燃料コストを参考にした上で、10年間で再度計算したものです。
対象条件 | 電気自動車 | ガソリン車 |
---|---|---|
年間走行距離が1万kmで平均電費が約6km/L | 年間:5万1,646円 月間:4,303円 | - |
燃費性能は15km/L、ガソリン価格は170円 | - | 年間:11万3,220円 月間:9,435円 |
10年間のトータルコスト | 合計:51万6,460円 | 合計:113万2,200円 |
10年間のトータルで計算すると、電気自動車とガソリン車では、約50万円ほど負担する金額が異なることが分かります。
【Q&A】電気自動車の電気代に関する質問
電気自動車の電気代に関する質問事項を以下にまとめました。
- Q. 電気自動車をEV充電スポットで充電する場合のコストは?
- Q. 電気自動車の無料EV充電スポットがあるのはなぜ?
- Q. 電気自動車の満充電にかかる時間はどれくらい?
Q. 電気自動車をEV充電スポットで充電する場合のコストは?
電気自動車の満充電にかかる電気代の目安は「1,000〜1,500円」ほどです。電気料金は提携する電力会社によって異なりますが、1kwあたりおおよそ31円で設定されています。電気自動車によっても、バッテリー容量が異なるため、満充電にかかる時間や費用も異なります。また、充電料金だけではなく、充電設備を利用するための月会費も必要になることを覚えておきましょう。
月会費は提携する電力会社やサービスによって異なるため、各社サービスを比較しつつ、最適なサービスを利用してください。
Q. 電気自動車の無料EV充電スポットがあるのはなぜ?
電気自動車の無料EV充電スポットがある理由は、店舗の売上や拡大に繋がるためです。とくにショッピングセンターなどでは、充電する間に買い物を済ませるなど、無料充電だけの利用ではなく、他の効果も期待できます。
また、無料充電スポットがあることで長期的なファンを作り、売上に反映させることも可能です。電気自動車を所有している方は、電気代を節約でき、一方、電気スタンドを設置している会社は売上に反映されるため、WIN-WINな関係を築けるでしょう。
Q. 電気自動車の満充電にかかる時間はどれくらい?
電気自動車に搭載されるバッテリー容量や充電時間によって異なりますが、自宅充電で「約8〜10時間」、急速充電で「1〜2時間」ほど時間が必要です。急速充電は、1回の充電時間が30分までと制限があります。
そのため、満充電にするためには、最低でも1時間の時間が必要になる訳です。急速充電と普通充電は利用する際の料金と時間が異なるため、どちらの充電方法が自分に適しているのかを確認しておくことが重要です。
電気自動車(EV)の自宅充電にかかる電気代をおさらい
電気自動車を購入したいと検討する方は、補助金や購入金額ばかりに意識が傾いてしまう傾向がありますが、充電設備や電気代なども確認しておくと、購入した後のカーライフがさらにイメージしやすくなります。
現在、電気自動車を購入する際には、お得な補助金制度が適用されています。このチャンスを無駄にしないためにも、是非電気自動車の購入を前向きに検討してみてください。
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