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電気自動車(EV)所有者が利用できる家庭用電力プランについて

電力消費が大きいことで知られている電気自動車(EV)の充電。

通常の電気料金プランのままEVを充電すると、電気代が大きな負担になってしまうことがあります。EVの購入を検討している方は、走行コストについて気になっている方も多いのではないでしょうか。

EVの普及が進む昨今、さまざまな電力会社がEV向けの家庭用電気料金プランを用意しています。購入前に選び方のポイントをおさえておくと安心です。

そこで、本記事ではEV向けの家庭用電気料金プランについて解説します。

目次

  1. EVの充電に使われる電力量ってどれくらい?
  2. EVの電気料金プランの選び方のポイント
  3. 自宅の充電設備の設置に補助金は出るの?
カースモーラちゃんポイント
  • EVの充電は電力の消費が激しいみたい。
  • EVを充電するには、事前に電気契約を見直す必要があるかも。
  • 購入を検討している人は、プランの選び方を前もって知っておくと安心だね。

EVの充電に使われる電力量ってどれくらい?

EVの充電に使われる電力量ってどれくらい?

まずは、EVの充電にはどのくらいの電力を消費するのかを見てみましょう。EVの平均電費は「6km/kWh」、自動車の年間走行距離の平均はおよそ1万kmと言われています。


年間走行距離の平均1万km ÷ EV平均電費6km/kWh = 年間消費電力1,666.66667kWh


年間消費電力1,666.66667kWh ÷ 12か月 = 1か月の消費電力138.888889kWh


4人世帯の家庭の1か月の消費電力は平均400kWhとされています。EVの充電には、その1/3以上もの電力が必要ということです。


また、1kWhの平均的な電気代は31円とされています。


EVの1か月の充電にかかる消費電力138.888889kWh × 31円 = 4,305円


4,305円 × 12か月 = 年間51,660円


1か月でおよそ4,305円、1年間でおよそ51,660円もの電気代が掛かる計算です。

EVの電気料金プランの選び方のポイント

EVの電気料金プランの選び方のポイント

電気使用量が多いEVを運用するにあたって、電気料金のプラン選びは非常に重要です。ここでは、適切な電気料金プランを選ぶためにおさえておきたいポイントを紹介します。

EV購入前に契約の見直しが必要

EVの充電は一度に使用する電力が大きいため、契約内容によってはブレーカーが落ちやすくなってしまうことがあります。そのため、EVの購入を検討する前に、まずは電力会社のホームページなどで、現在の電力使用状況を確認しましょう。


EVの充電器には100Vと200Vの2種類があります。100Vの場合は主に1.5kWの出力、200Vの場合は3kWと6kWの出力が一般的。


そして、現在のEV充電の主流とされているのは3kW出力の充電器です。その場合、充電には15Aの電流を必要とします。充電速度の速い6kW出力の充電器の場合はなんと、30Aもの電流が必要です。


そのため、事前に確認した現在の電力の使用状況に加えて、3kWの場合は15kVA以上、6kWの場合は30kVA以上のアンペア数に余裕を持った契約に変更しましょう。

生活に合わせたプランを選ぶ

電気料金のプランには、夜に電気料金が割安になるプランや、基本料金がないプラン、環境にやさしい再生エネルギーを利用した電気プランなど、さまざまなプランが用意されています。生活スタイルに合わせて契約プランを選ぶのが良いでしょう。


ただし、電力の使用料に電気料金の単価が変動するプランの場合、使用量が多くなると単価が上がってしまうデメリットがあります。EVの充電は、電気使用量が多いため、気をつけましょう。


また、地域によっては、EVの電気料金プランによって補助金が出る場合があります。そして、電力プランによって補助金の金額に変動がある場合があるため、事前にお住まいの地域の補助金について確認しましょう。

自宅の充電設備の設置に補助金は出るの?

自宅の充電設備の設置に補助金は出るの?

V2Hとは

そもそも「V2H」とは、”車から家へ”と言う意味の「Vehicle to Home」を略した呼称です。EVやPHVを自宅用蓄電池として活用できる仕組みのことを指します。


家庭用コンセントから充電するのと比べて充電時間が速いことや、停電が起きた場合などに災害の備えとして利用できるのがメリット。


夜間料金の安い家庭用電気プランと併用することで、日中に家庭で使用する電力を夜間の充電で補い、電気代を節約することもできます。

補助金について

前年に引き続き、2024年度もV2Hに対する国からの補助金が継続される予定です。


V2Hの導入には「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」を略して、「CEV普及インフラ補助金」と呼ばれる補助金制度が設けられています。


2024年度の補助金予定は、V2H充放電設備に対して1/2補助率で上限75万円、工事費に対して上限40万円(個人)の最大115万円。予算は50億円程度とされています。予算がなくなり次第、受付終了となるので、申請前に確認すると良いでしょう。


また、CEV普及インフラ補助金とは別に、補助金を交付している自治体もあります。そのため、地域によっては好条件でV2Hの導入が可能です。CEV普及インフラ補助金と併用できる場合も多いので、事前に住んでいる地域の補助金について調べておくといいでしょう。


役立つ機能が多いものの、導入にコストがかかるのが特徴のV2H。補助金を有効活用することで、自宅に導入する敷居を下げることができるのではないでしょうか。

カースモーラちゃんまとめ

今回はEVの充電で使われる電力や、電気料金プランの選び方について紹介したよ。

EVの充電には、1か月でおよそ139kWhもの電力が必要なんだ。4人世帯の家庭の1か月の平均消費電力が400kWhだから、すごく多いことがわかるよね。

だからEVを購入する前に、電気の契約を見直すのがとっても大切なんだ。現在の電力使用状況を確認して、余裕を持ってEVが充電できるアンペア数に変更しようね。

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