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宮城県仙台市から、山形県のど真ん中、月山ダムまで余裕で往復したボルボ EX30

エンジン車歴30年の中年ドラと、免許も先入観もない若手女子アシスタントのBEV試乗記!ボルボのお手頃コンパクトSUV「EX30」のドライブは快適でした!

30年以上の車歴はほぼエンジン車、それも競技車が長くハイブリッドの30プリウスがチョコチョコなCARSMORAライター兵藤が、今回なんと!運転免許がまだない若手女子アシスタントを同乗インプレッション担当に任命!ボルボのコンパクトSUV、EX30を仙台から山形県の真ん中、月山ダムまで試してきましたよ!

目次

  1. 今回は免許取得前ながら、若いのに感性豊かな女子アシY登場
  2. 今はSUVよりコンパクトカー需要がメイン?ボルボEX30とは
  3. ちょっとパワフルで高級さを感じさせるコンパクトカー
  4. センターディスプレイでの操作感は、先入観のない方が有利
  5. 後席が広いとは言えないが、ラゲッジ容量とは両立
  6. 後輪駆動によるハンドリングの良さは、是非乗って確かめてほしい
  7. 電費や航続距離は問題なし!EX30は「使えるコンパクトBEV」だ!

今回は免許取得前ながら、若いのに感性豊かな女子アシY登場

今回は顔出しNGということで指のみ出演の助手、女子アシYの鋭い「同乗者の指摘」が今回のポイントです

今回は顔出しNGということで指のみ出演の助手、女子アシYの鋭い「同乗者の指摘」が今回のポイントです

ハイ!、日産 サクラにアバルト 500e、テスラ モデルYと、「ディーラーの1day試乗」に便乗させていただいたこの企画、今回は「ボルボ・カー仙台」(宮城県仙台市若林区六丁の目)様からのご厚意により、ボルボの最新コンパクトSUV、EX30の試乗が実現しました!


恥ずかしながらCARSMORAライター兵藤、ボルボ車の運転どころかボルボディーラーへの来訪も初めてでありまして、今後はこういうちょっと高級なディーラーにも積極的にお世話にならねば…しかし1人では心細いので、女子アシスタントについてきてもらいました。


まだ顔出しはちょっとカンベンとのことですが、敏腕メカニックの娘でまだ10代女子!英才教育というほどではありませんが、幼少の頃から身近にクルマがあって興味津々、助手席や後席から、ドライバーとは違った視点で鋭い直感を働かせます。


昔ながらの職人肌なメカニックの娘ですから、BEV(電気自動車)にはまだ疎いものの、それだけに先入観をもたずにズバっとした指摘もありますから、若い娘さんがいる世のお父さんお母さんも、今回の記事は必読ですよ!

今はSUVよりコンパクトカー需要がメイン?ボルボEX30とは

精悍で引き締まったルックスのEX30は、SUVというよりコンパクトカーとしての引き合いが多いという

精悍で引き締まったルックスのEX30は、SUVというよりコンパクトカーとしての引き合いが多いという

9月10日の朝イチでボルボカー仙台へ訪問した我々を迎えてくれたのは、同店のM店長。


EX30のレクチャーや同店での販売・問い合わせ状況を受けてからの出発ですが、まずはEボルボ EX30の基本スペックや価格2024年9月10日現在)を見ていきましょう。

メーカー

ボルボ(VOLVO)

車種

EX30

モデル・グレード

■Ultra Single Motor Extended Range

全長×全幅×全高

4,235×1,835×1,550mm

車両重量

1,790kg

乗車定員

5人

最小半径

5.4m

駆動方式

RWD(後輪駆動)

電力消費率

143Wh/km(WLTCモード)

一充電走行距離

560km(WLTCモード)

総電力量

69kWh

最高出力

200kW(272PS)

最大トルク

343N・m(35.0kgf・m)

0-100m加速

5.3秒

最高速度

180km/h

価格(税込)

■Ultra Single Motor Extended Range:559万円

CEV補助金

45万円(令和6年4月1日以降の登録分)

公式サイト

ボルボ(VOLVO)公式サイト

特徴的なのは全幅が少々広いのを除けばサイズはトヨタ ヤリスクロスやマツダ CX-3に近く、それでいて日本の立体駐車場などで全高制限の大半をクリアする全高1,550mmという、輸入SUVでは異例とも言えるコンパクトなボディです。


M店長━━「実はEX30って、SUVというよりコンパクトカーとして検討されるお客さんが多いんですね。だから競合車種は日産さんのリーフとか、あのへんのクラスになります。」


それならEX30のWLTCモード航続距離560km、CEV補助金込みで500万円台前半の価格はリーフe+(航続距離450km、CEV補助金込み価格400万円台後半~500万円台前半)とはコスパ面で十分勝負になるのでは、と問いかけてみると?


M店長━━「東北だとRWD(後輪駆動)のみというのが、やはり若干ネックです。やはり雪国ですから2WDでもRWDよりFWD(前輪駆動)への信頼があり、できれば本国で販売しているAWD(4WDモデル)が2025年モデルで入ると助かるんですが。」


しかし、今は駆動やブレーキの電子制御による安定志向で、昔ほど後輪駆動のデメリットはないはずですし、床下のバッテリーや後輪のモーターでトラクション(路面でタイヤを押し出す力)も十分得られますから、むしろ操舵と駆動で役割分担させたRWD車の素直な操縦性というメリットを強調できそうです。


M店長━━「今回の試乗ではそういったアピールもしていただけると、私どもも助かります。」


翌日にはXC40リチャージを改名し、2025年モデルから「EX40」として売り出す上級車種にAWDを追加したボルボですから、EX30にもAWDモデル追加の可能性はありそうですが、まずはベーシックなRWDモデルから実力を確かめるのもアリでしょう!


ところで今回初登場の女子アシYクン、店内でいろいろ観察していたようですが?


女子アシY━━「私もボルボディーラーは初めてでしたが、従業員さんの言葉遣いは親身で丁寧ですし、出してくれた飲み物やお茶菓子が店のオリジナルっていうアピールも的確で、店長さんの説明もわかりやすかったですよ!何より店内の内装もキレイなのがポイント高いですね。」


ムムム…私はM店長との話に夢中で全然見てませんでしたが、いつの間に…若い女子の感性や好奇心は侮りがたく、こりゃ私もウカウカできないというか、同乗インプレッションもよろしく頼みますぞ?!


EX30で出発する時にピットも見ましたが整然・清潔が徹底しており、おそらく訪問するだけでもユーザーの満足度が上がりそうなボルボカー仙台を後にして、いよいよ試乗へ出発です。

ちょっとパワフルで高級さを感じさせるコンパクトカー

フロントからは少し華奢な印象も受けるが、リアのボリューム感は堂々とした、「テールで魅せる車」だ

フロントからは少し華奢な印象も受けるが、リアのボリューム感は堂々とした、「テールで魅せる車」だ

公道に出ると、まず車の感覚に慣れるためちょっとアクセルを強めに踏み込みますが、車重1,790kgとサイズの割に重量級ですから、3.5リッター自然吸気エンジン車並の動力性能でも、BEV(電気自動車)というくくりで考えれば、比較的マイルド。


女子アシY━━「いや、それでもジェットコースターばりですよ!ヤバイです!」


助手席のYにとってはBEV初体験、運転免許もなく運転経験もない10代女子にとっては、一応カタログスペックでこんなもんと頭にあっても、「ほぼ停止状態から最大トルクを発揮する」BEVの加速性能は、これまでの自動車を覆す驚きの体験だったようです(一般道ですから、あくまで60km/hまでの加速ですが)。


私が最近慣れているだけかもしれませんが、初めてのBEV体験はこんなものでしょう。


女子アシY━━「それにしても、エンジン音はもちろんないですけど、タイヤの音(ロードノイズ)や、風切り音なんかも少ないですね。」


言われてみると、空力性能で電費も稼ぐ設計ゆえか、風切り音は確かに感じず、ゴロゴロとしたロードノイズが少ないのは、遮音性にもかなり気を使っているようです。


ボルボカー仙台を出てすぐコンビニへ寄りましたが、最小回転半径5.3mは同クラスSUVでは並で取り回しは良好、全高1,550mmのためタワーパーキングなどで困らないことも含め、コンパクトカーとして日本の街中で使うのには適したモデルと言えます。

センターディスプレイでの操作感は、先入観のない方が有利

ステアリングスイッチやウィンカー/ワイパーのコラムレバーも残るが、大半の操作はセンターディスプレイのタッチパネルで可能であり「スマホ世代なら難なく使えるはず」とは助手の女子アシYの感想

ステアリングスイッチやウィンカー/ワイパーのコラムレバーも残るが、大半の操作はセンターディスプレイのタッチパネルで可能であり「スマホ世代なら難なく使えるはず」とは助手の女子アシYの感想

高速道路での巡航に入ると、手持ちぶたさになった女子アシYが、物珍しそうにセンターディスプレイの操作に興味津々です。


普段なら1人で試乗していて各種アプリケーションの操作は二の次になりがちですが、このEX30は各種操作のほとんどをセンターディスプレイのタッチパネルで行うため、せっかくなので操作を任せていると…。


女子アシY━━「今までのエンジン車に慣れている人なら、昔ながらのスイッチ類の方が安心するんでしょうけど、タブレットやスマホの扱いに慣れているなら絶対こっちの方が楽ですよ!Spotify、YouTubeとか、スマホアプリと同じものが入ってますし、もうスマホ感覚でイジれますね。」


このへんは世代というより、普段デジタルデバイスにどれだけ慣れているかが分かれ目のようで、今でもガラケー主義でスマホなんて使わない!というユーザーならともかく、高齢の方でもスマホを不自由なく使いこなせれば問題ない、ということでしょう。


ただ、Googleアシスタントについては、女子アシYが「Ok,Google!」と一声かければピコーンと反応するのに、私が声をかけてもシーンとしているのはなぜでしょう?どうも発音が悪いようで、「オゥケィ、グ~グルゥ!」と舌使いもそれっぽくしたら反応…オイ!(汗)


このへんは、学校で英会話を習った記憶も新しい世代と、年寄りの世代間格差というものでしょうか?まさか今日のアシスタントが若い女子だからと、EX30もエコヒイキして50のオッサンなど無視したかったのかもしれませんが。


英語をしっかり習って発音もそれなりにできないと、システムをうまく使えない時代になってしまったのは、寂しいものです(泣)。


女子アシY━━「車両側のSpotifyやYouTubeは、走行中に操作できない仕様みたいですね…でも自分のスマホをBluetooth接続すれば、そのアプリが使えて不便はありませんし、何より車内のスピーカーがイイものを使っていて、心地よく響いてきます。」


そんなマジメなことを言いながら、かけているBGMは最近ハマっている音ゲーのイケメン男子キャラ(の声優)が歌うヒップホップですが、スピーカーが良いのでついつい私もノリノリに。


まあ、ドライバーが操作できてしまうセンターディスプレイの制約はそれなりにあっても、同乗者がスマホで操作する分には走行に悪影響を与えませんし、理にかなっていると思います。


スピーカーについては…「Harman Kardon(ハーマンカードン)」のプレミアムサウンド・オーディオシステムが実にいい仕事をしているのですが、運転に集中していると見逃しがちな機能も、Yに言われて初めて気が付きました。


女子アシY━━「ところで、ディスプレイ上には車の走行距離や充電量、現在時刻などが表示されますから、運転中でもわかりやすいと思いますが、どうでしょう?」


このへんは運転経験がない助手Yにはわかりにくいでしょうが、走行中のドライバーは前方確認がメインで、ディスプレイの情報なんて「チラ見」しかしません(私のように老眼ならなおさら!)から、各表示が標準でもっと大きくなると、一瞬で読み取りやすいかなと。


また、回生ブレーキの回生量表示モードがないため、エコドライブの基準にならないのも気になりましたが、テスラ車にもないですし、航続距離がそれなり以上に長い車種ではあまり気にする必要がないというか、しょせんドライバーの自己満足という思想かもしれません。

後席が広いとは言えないが、ラゲッジ容量とは両立

全長4,235mm、ホイールベース2,650mmでは身重174cmの筆者だと後席の広さは十分と言えないが(左上)、そのぶんラゲッジ容量はしっかり確保(右上)されて後席を畳めば広大(左下)、フランク(フ

全長4,235mm、ホイールベース2,650mmでは身重174cmの筆者だと後席の広さは十分と言えないが(左上)、そのぶんラゲッジ容量はしっかり確保(右上)されて後席を畳めば広大(左下)、フランク(フロントトランク・右下)もある。

今回試乗したのは、日本に正規輸入されているRWDモデルのため後輪の1モーターによる動力性能はあくまで控えめ、前後2モーター以上のパワフルなAWD車ほどの「ワープドライブ的な加速性能」ではなかったものの、日本で使うコンパクトカーとしては十分以上です。


ではコンパクトカーとして後席やラゲッジの使い勝手はどうでしょう?


高速道路のサービスエリアで身重174cmの私が後席に座ってみると、前席が普通にゆったり座れる程度の位置にあると、ヒザが前席の背もたれに当たってキチキチ、座り心地自体は悪くないのですが、全長が短い物理的制約には勝てません。


用途としては、後席は子供向けか大人が載るなら短距離用、基本的には前席に1~2名乗車が基本のパーソナルカーと言えそうですが、そこで余裕が欲しければBEVでも上級車種のEX40があるので、用途に合ったクルマ選びをすれば、そうそう困ることはないでしょう。


たぶんこれで後席を広く取ると、私の愛車、ダイハツ ソニカのように「狭いキャビンでも定員が快適に乗れる代わり、ラゲッジは皆無に近い」なんてことになりますから、そこそこ荷物が乗せられるラゲッジと両立し、リアシートスライド機構を組み込む余裕がなかったのであれば、仕方がありません。


その後、Yには後席に移ってもらってしばらく走り、後席のインプレッションをお願いしてみました。


女子アシY━━「加速感は後席に座った方が穏やかに感じるので、刺激に弱い方(子供など)は後席向きですね。乗り心地は前後席で同等ですが、一番の違いは視界です。助手席は確かに前方の視界は広いのですが横の景色をあまり意識しない感じで、後席に乗ると前方も横の景色も自然に見やすく、国産同クラス車と比べて視界に配慮しているように思えます。」


運転免許がないのに、Yの直感はなかなか鋭いところをついてきますが…なるほど、ドライバー目線で走行中の前方視界が良好なことはわかっていましたが、実際に乗せてみないと、そのクルマが同乗者にとってどうかが見えてきません。


そういう意味でEX30は、先に書いたタッチパネルの操作感やプレミアムサウンド・システムの品質も含め、Yによって「同乗者にとってもよいクルマ」と太鼓判を押されたようです。


WLTCモード航続距離560kmで長距離ドライブも十分視野に入る車ですから、コンパクトでありながらドライブの質が高いというのは、重要なポイント。


さらに私からは、「高速道路でも一般道でも、巡航中に細かいピッチング(縦揺れ)やローリング(横揺れ)による上半身が振られる不快な感覚が全くなく、快適な時間と安定したドライブを提供してくれる車」と、賛辞を贈らせていただきます。

後輪駆動によるハンドリングの良さは、是非乗って確かめてほしい

BEVでもFWD(前輪駆動車)は重くて操舵/駆動/回生を受け持つ前輪に負担の大きさを感じるが、RWD(後輪駆動車)のEX30は操舵(前輪)と駆動/回生(後輪)に役割が分かれ、無理なく走れて乗り心地も良

BEVでもFWD(前輪駆動車)は重くて操舵/駆動/回生を受け持つ前輪に負担の大きさを感じるが、RWD(後輪駆動車)のEX30は操舵(前輪)と駆動/回生(後輪)に役割が分かれ、無理なく走れて乗り心地も良好

ボルボカー仙台のM店長が気にしていた「RWD(後輪駆動)しかない」点ですが、今回ドライブしたような夏の舗装路を走っている限りにおいてはメリットだらけで素晴らしい走りを魅せてくれました。


エンジン車と異なりモーターを必ずしもフロントに積まなくともよいBEVでは、「パワーユニットを全部フロントに集中し、駆動も操舵も、さらに回生まで全て前輪に負担を集中させる」とのは、よほどリアにモーターを積めない事情でもなければ得策とは言えません。


重量配分についてはもちろんですが、瞬時に大トルクを発揮するモータードライブ車では直線ならともかく、カーブの途中でアクセルを踏み込むような時に「どっかんターボのトルクが急に炸裂した」のと似たような感覚があり、FWDのBEVを特にスポーツモードで運転する時は要注意。


BEVだからこそ後輪駆動のRWD、またはRWDベースのAWD車で、前輪は操舵に、後輪は駆動と回生に専念させた方が、アクセルペダルでいかなるトルクの出し方をしても、あまり神経を使わず自然なコーナリングが可能であり、今回は山形県の月山道路でそれを味あわせてもらいました。


惜しむらくはその月山道路、何かの工事が真っ最中で片側交互通行による渋滞時間が長く、当初目的としていた日本海側の酒田港へ到達する時間がなくなり、月山ダムで折り返しになったことです。


しかし、長時間の渋滞でも小排気量車ならエアコンの効きが悪くなるところ、EX30では全く問題なく快適なまま、特に助手席の女子アシYはBluetooth接続したスマホから音楽を楽しみつつ、心地よさそうにくつろいでおり、同乗者に不快感や退屈を与えない車だった、と付記させていただきます。

電費や航続距離は問題なし!EX30は「使えるコンパクトBEV」だ!

出発時のSOC99%/航続距離418kmは、277.7km走ってSOC35%/169kmとまだ余裕があった

出発時のSOC99%/航続距離418kmは、277.7km走ってSOC35%/169kmとまだ余裕があった

朝にボルボカー仙台を出発した時のSOC(充電率)は99%で航続距離は418km…WLTCモード560kmに対し約75%、基本的に短時間に発進・加速・停止の多いディーラー試乗車では平均電費が悪いものですし、酷暑下でエアコンをガンガンかけていましたから、そんなものです。


それからバッテリーを64%消費して277.7kmを走り、航続距離の残が169kmになっているので合計446.7km、追い越し加速やサービスエリアでエアコンをかけっぱなしの30分休憩を何度かやったうえですから、適切な速度で巡航を続けて電費を稼げばもっと伸びたでしょう。


帰着時

SOC(充電率)

99%

35%

走行距離

0km

277.7km

残航続距離表示

418km

169km

SOC1%あたり

-

約4.3km

電力消費率

-

155.5Wh/km

今回折り返した「月山ダム」と、本来の目的地である「酒田北港緑地展望台」は往復116kmほどですから、途中の工事渋滞がなければ仙台~酒田港は途中で急速充電を挟まなくとも、何とか往復できた計算になります。


電費(電力消費率)は15.5kWh/100km、すなわち155Wh/kmなので偶然にもWLTCモード(高速モード)のカタログスペック通りですが、大半を高速道路で走ったほか、一般道で電費がよかった分は、途中の渋滞や休憩でチャラになったようです。


総合すると、ストップ&ゴーを繰り返すチョイ乗りや、無理な加速、過度な速度での高速巡航などしなければ、概ねカタログのWLTCモード通りから、8~9割程度は走りそうに思えます(冬場は暖房で電気を食うので、7割程度だと思いますが)。


前席2名乗車メインの2+2クーペ的なコンパクトSUVとしてはこれだけ走れば十分、快適性もラゲッジの使い勝手にも問題はなく、後輪駆動ベースでハンドリングは良好。


BEVでイメージする加速性能は立ち上がり以外だと並ですが、日本の公道で使う分には何の問題もなく、「後席が大人の乗車には狭いことを除き、性能も快適性も実用性も十分で、手頃なコンパクトBEVが欲しい」というユーザーには、自信を持ってオススメできそうです。

このブランドについて

  • VOLVO

    ボルボ

    スウェーデンのボルボは、1980年代後半から日本でも走行性能や安全性能に秀でたスタイリッシュな北欧系メーカーとして高い評価を受けるようになり、レースでの活躍やステーションワゴンブームの火付け役、衝突安全性能といった面で日本の自動車メーカーにも大きな影響を与えました。21世紀に入ると環境問題に敏感な国情も反映してHEVやPHEVなど電動化技術でも他の欧米系メーカーとは一線を画すほど熱心に取り組み、2020年代はじめに全車種の電動化を終えると、続けて2030年代には全車種のBEV化を宣言しました。派手なパフォーマンスよりも「シンプルにより良く安全に」という姿勢に好感を持つユーザーも増えています。

    詳細

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