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【EVの走行音】車両接近警報装置義務化やエンジン音の需要について解説
公開日:2024/05/02更新日:2024/05/02
EVが走行しているのを見たことがある、もしくは乗車したことがある人の中には、EVの走行音について違和感を覚えた方も少なくはないのではないでしょうか。
実は、EVの走行音は「車両接近警報装置」による人工的なもの。このEVの「音」は法律で義務化されているのです。
今回はそんな特徴的なEVの走行音について解説します。
目次
カースモーラちゃんポイント
- EVはガソリン車と比べて、静かな走行音で知られているよ。
- EVの走行音には擬似エンジン音が使用されているんだ。
- 走行時に静かなEVでは、音が義務化されているの。
EVで義務化されている車両接近警報装置とは?
EVはガソリン車と比べると、走行音が非常に静かなことで知られています。この静かな走行音はEVのメリットの一つ。
一方で、歩行者が車両の接近に気がつきにくいというデメリットも持ち合わせています。走行音が静かすぎるが故に、重大な接触事故につながってしまう危険性があるのです。
そのため国土交通省によって、ハイブリッド自動車(HV)等に「車両接近警報装置」の装着が2018年3月より新型車に、2020年10月より継続生産車に対して義務化されました。もちろん、電気モーターによって走行するEVも例外ではありません。
そもそも車両接近警報装置とは、エンジン音の代わりとなる人口音をスピーカーから発する装置のこと。主に、20〜35km程度以下の走行時に作動する仕組みです。HVやEVをはじめとした車両が、静音性が優れるとされる発車・減速などの低速時に、歩行者などに接近を知らせることを目的としています。
そんな車両接近警報装置が発する音こそが、EVの走行音の正体なのです。
EVに従来のエンジン音を求める需要も
今後EVが自動車の主流となっていく中で、捨て置けないのが「走りを楽しむ」という目的からくるエンジン音に対する需要です。
EVで装着が義務化されている車両接近警報装置が発するのは、あくまでも車両の接近を知らせるための音。エンジン音の代わりとは言え、ガソリン車の走行音とは全く異なります。
普段からガソリン車を利用している方の中には、エンジン音なしでは物足りなさを感じてしまう方も多いはず。今後EVがガソリン車に代わりスタンダードとなるためには「車らしさ」も欠かせない要素と言えるでしょう。
そんな車好きの需要に応えるべく、各社自動車メーカーが取り組んでいるのが「擬似エンジン音」と呼ばれるガソリン車の走行音を再現する試み。アクセルの踏み込みに合わせて、ガソリン車の走行音を発生させる音作りです。
そんなエンジンオンの再現で注目を集めているのが「YAMAHA」がこれまで培ってきたエンジン造りのノウハウを活かして開発した「αlive AD」と呼ばれる手のひらサイズの機器。
走行に合わせたリアルな走行音を、車内のスピーカーを通じて流す技術です。ポイントは、車内スピーカーで走行音を流すということ。EV本来の静音性を損なわず、ドライバーに楽しむための走行音を提供してくれます。
2050年カーボンニュートラルに向け、日本政府によってEVの普及が推進されている昨今。車好きも例外なく、EVシフトの影響を受けることになります。今後は趣旨にそぐわないユーザーを排斥するのではなく、できるだけ多くの自動車ユーザーの需要を満たすことが、大切になってくるのではないでしょうか。
カースモーラちゃんまとめ
ガソリン車の特徴的な走行音は「車両接近警報装置」による人工的な音なんだ。走行音が静かなEVは歩行者が接近に気が付きにくいという注意点もあるの。現在では事故などの危険を未然に防ぐために、車両接近警報装置の装着が義務化されているよ。
静かなメリットがある一方で、EVには自動車本来のエンジン音を求めるユーザーも多いんだ。そんな自動車好きの希望に応えるべく、各社自動車メーカーはガソリン車の走行音の再現に力を入れているみたい。
今後の自動車の未来がとっても楽しみだね。
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