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CEV補助金とは?対象車や計算方法、受給までの流れについて

電気自動車(EV)を含む、二酸化炭素や窒素酸化物といった環境に害を与える物質の排出量が少ない自動車のことを「CEV(Clean Energy Vehicle)」といいます。環境への配慮に加え、燃費・充電に関するランニングコストを抑えやすいのが、CEVのメリットです。

カーボンニュートラルの視点から環境に配慮した自動車が注目される昨今、CEVを対象とした補助金制度があることをご存じでしょうか。

今回は、CEVを対象とした補助金制度の概要や対象車について解説します。CEV補助金を受給するまでの流れや申請における注意点も併せて解説しているので、CEVの購入を検討するうえでの参考情報としてお役立てください。

目次

  1. CEV補助金とは?
  2. CEV補助金を受給するまでの流れ
  3. CEV補助金を申請するうえでの注意点
カースモーラちゃんポイント
  • 環境性能の高い自動車の購入を支援するための補助金を「CEV補助金」っていうんだ。
  • この補助金はEVやFCV、PHVが対象だよ。
  • 申請から受給までの流れが、一般社団法人次世代自動車振興センターから発表されているよ。
  • 処分制限期間や値引きによる減額など、CEV補助金制度を利用するにはいくつかの注意点もあるんだ。

CEV補助金とは?

CEV補助金とは?

CEV補助金は、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金の略称で、環境性能の高い自動車の購入を支援するために国から交付される補助金を指します。


2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、環境性能に優れた電気自動車やプラグインハイブリッド車・燃料電池自動車などを普及させるのがCEV補助金の目的です。

CEV補助金の対象車

CEV補助金の対象車は、以下のとおりです。


  • 電気自動車(EV)
  • 燃料電池自動車(FCV)
  • プラグインハイブリッド自動車(PHV)

いわゆる「環境性能」に優れた車種が、CEV補助金の対象となります。ただし、すべての車種が対象になるわけではなく、あくまで「新車」であることが条件です。


経済産業省が発表したCEV補助金の概要にも「新車新規登録車」と記載があることから、中古車は対象にならないと考えられるでしょう。


情報出典:経済産業省|令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」

CEV補助金を受給するまでの流れ

CEV補助金を受給するまでの流れ

一般社団法人次世代自動車振興センターの発表した内容から、CEV補助金を受給するまでの流れを見てみましょう。


1.補助金交付申請の募集

  • 募集(補助金交付申請の受付)には、条件や期限がありますので注意。

2.補助対象車両の購入・リースと登録・届出

  • 補助金の交付対象になる車両は、クリーンエネルギー自動車としてセンターが承認した車種のみ。
  • 購入した補助対象車両は、補助金交付申請の前に、登録(軽自動車等は届出)と車両代金全額の支払いを完了、又は全額支払いの手続きを完了させる必要あり。

3.補助金交付申請書類の提出

  • 補助金の交付を申請する車両1台ごとに補助金交付申請書及び定められた書類を添付して提出。
  • 補助金交付申請書類は、郵便か宅配便で送付。
  • 補助金交付申請書類は、裏表紙に記載の宛先に送付。

4.補助金交付申請書類の審査

  • 補助金交付申請書類が、適正なものか、応募要件を満たしているか等を審査。
  • 期間は概ね2ヶ月程度。(申請受付開始当初等で申請書類が集中した場合はさらにかかることも。)
  • 審査状況は、センターのホームページで確認可能。

5.補助金交付決定

  • 補助金の交付が決定後、「補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書」で交付金額を通知。

6.補助金交付(振込み)

  • 「補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書」の発行後 1週間程度で申請書に記載された金融機関に補助金が振り込まれる。

7.車両(財産)の一定期間の保有

  • 補助金を受けて取得したクリーンエネルギー自動車(「取得財産等」という)は、初度登録(届出)日から4年又は3年の定められた期間(取得財産等の処分制限期間)は保有が義務付けられていることに注意。
  • 期限内に処分した場合は原則として補助金の全部又は一部を返納しなくてはならない。
  • センターでは、定期的に、補助金を交付した車両の保有状況を調査している。

情報引用:一般社団法人次世代自動車振興センター|Ⅰ.補助金の申請から交付までの流れと重要ポイント


なおCEVは補助金制度を受けることで費用を抑えて車両を購入できますが、代わりにガソリン車にはかからない費用が発生する可能性も視野に入れておきましょう。


例えばEVやPHVは、ガソリン代こそかからないものの、充電設備の用意に費用がかかってしまうでしょう。また、クリーンディーゼル自動車の場合、ガソリン車と比べて燃料にかかる費用を抑えられますが、別途「尿素水」を補充しなければならない車種があります。


このようにCEV補助金を受給するうえでは、補助金制度の概要と併せて車両を保有する際にかかるコストが何か把握しておくことも大切なのです。

CEV補助金を申請するうえでの注意点

CEV補助金を申請するうえでの注意点

ここでは、CEV補助金を申請するうえでの注意点をいくつか紹介します。

処分制限期間がある

補助金受給の対象となったCEVには、4年もしくは3年間の保有義務が加わります。いわゆる処分制限期間と呼ばれるもので、期間内に車両を処分したとしても、処分する車両の補助金を完済するまで、新たにCEV補助金が交付されることはありません。


なお、取得財産が天災などで走行できなくなった場合や、自身に過失のない事故等で走行不能になった場合を条件に「財産処分承認手続き」をとることで、補助金が一部返納されます。財産処分承認手続きを得た際は、補助金の返納義務も無くなります。

値引きにより補助金額が変動する

CEVを購入した段階の価格や購入方法によっては、補助金額が減額になってしまいます。


特にFCVクリーンディーゼル車などは、車両の本体価格に応じて補助金額が決まるため、車両を値引きして購入した場合などは減額対象になる可能性が高いでしょう。

自治体の補助金制度についても調べておく

居住地域によっては、CEVを対象とした補助金制度を別途設けている自治体があります。自治体がCEV補助金を用意している場合は国の補助金に加え、自治体からの補助を受けることも可能です。


各自治体のホームページを逐一チェックし、CEVを対象とした補助金がないか確認しておきましょう。

カースモーラちゃんまとめ

今回は、CEVを対象とした補助金について解説したよ。環境に悪影響を及ぼす物質の排出量が少ないCEVは、国から補助金を受けられるんだ。

最近ではカーボンニュートラルが注目されているから、補助金を利用してCEVを購入できるのは大きなメリットだね。CEV補助金を申請する場合は、申請から受給までの流れや、申請に関する注意点を押さえておこうね。

今回紹介した内容が補助金の理解を深めて、CEVを購入するきっかけになれば嬉しいな。

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