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電気自動車とガソリン車を比較|コストや維持費はどれくらい違う?
公開日:2024/01/31更新日:2024/05/13
では、実際にどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、電気自動車とガソリン車のコストや維持費を比較します。電気自動車が気になる方は、是非参考にしてみてください。
目次
電気自動車とガソリン車の特徴を比較
電気自動車とガソリン車の特徴を比較します。電気自動車とガソリン車の違いは大きく分けて「燃料源」と「駆動元」の2つにあります。それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
電気自動車の特徴や仕組み
電気自動車とは、電気モーターを駆動させて走行する車のことです。車両に搭載された専用バッテリー内に電気を充電し、充電した電気を活用してモーターを駆動させます。
電気自動車に搭載されるバッテリーはリチウムイオン電池を採用しており、充電した電気は家庭用充電にも利用可能です。
モーター容量は車種によって異なり、容量が大きいほど航続可能距離が長くなります。アクセルを踏み込んだ力に合わせてモーターに電力を供給し、制御装置であるインバーターで速度の調整を行う仕組みです。
電気自動車への充電は、自宅での充電設備で充電する「普通充電」とサービスエリアやカーディーラーなどで利用できる「急速充電」のどちらかを使用して充電します。
ガソリン車の特徴や仕組み
ガソリン車とはガソリンエンジンを利用して車を動かすものです。具体的には、「吸入・圧縮・燃焼・排気」の4工程により運動エネルギーを作り出し、車を動かします。電気自動車とは異なり、動力源は電気ではなく、ガソリンです。
ガソリン車はエンジンに直結した高出力かつレスポンスの良い走りを追求でき、運転手のアクセル操作に合わせた最適な運転を実現してくれるでしょう。
電気自動車と比較すると、車両購入価格が比較的安価に設定されており、手に入れやすい特徴もあります。ただし、ガソリン代や自動車税の減税措置などを考慮すると、電気自動車の方が維持費が安くなるでしょう。
日本を代表するスポーツカーには、現状、ガソリンエンジンが採用されており、普及率も高い状況です。
電気自動車のコスト・維持費
電気自動車(EV)を所有する際のコスト面と維持費を詳しく解説します。まずは、電気自動車を充電する際に必要な電気代と充電設備、税金関係、保険料などの費用を詳しくみていきましょう。
電気自動車の充電にかかる電気代
電気自動車の充電にかかる電気代は、仮に自宅で電気自動車を満充電にする場合、1回1,500〜2,000円前後です。ただし、満充電にかかる電気代は、車種ごとに搭載されるバッテリー容量によって金額が異なります。
日産リーフe+で計算すると、搭載されるバッテリー容量は62kWhであり、1kWhあたり31円の電気単価であれば、満充電におおよそ2,000円の電気代は必要です。
他にもバッテリー容量が40kWhである日産サクラで満充電まで充電する場合には、おおよそ1,500円ほどの電気代で済む計算です。ガソリンの給油と比較すると、1回の費用だけでも2,000〜4,000円程度の違いが出てくるでしょう。
電気はガソリンよりも費用が安く設定されているため、経済的にも優しい車と言っても過言ではありません。
電気自動車の充電用設備(本体価格・設置工事費用)
電気自動車の充電用設備は(充電設備本体価格+設置工事費用)で計算できます。仮に充電設備を自宅に設置した場合の費用は以下の通りです。
- 充電設備本体価格(10万〜30万円)+設置工事費用(10万〜20万円)=20万〜50万円
電気自動車の充電設備と設置工事費用は、取り付ける電気設備や設置工事の内容によって金額が異なります。ただし、現在では、電気設備を取り付ける際に活用できるお得な国と地方自治体の補助金制度があります。
補助金が適用されるタイミングに合わせて、設置工事を進めればお得な条件で自宅に充電スタンドが設置されるでしょう。補助金の限度額は、地方自治体によって異なります。電気設備を設置する前にまずは補助金を事前に確認してみることをおすすめします。
電気自動車の税金
電気自動車を所有する際に発生する税金は「自動車税(種別税)」と「自動車重量税」の2つです。ガソリン車では、環境性能割と呼ばれる取得税が課税されますが、電気自動車は非課税で設定されています。
電気自動車は、電気を活用して動かす車であり、ガソリン車のような排気量の定義はありません。そのため、ガソリンを使用しない車は「1,000cc以下」に分類されるため、自動車税は年間2万5,000円の支払いになります。
自動車重量税は、車両総重量に比例して金額が高く設定されており、新規登録車の場合は「1万2,300〜7万3,800円」、継続検査時には「8,200〜4万9,200円」課税されます。電気自動車によって減税措置が適用されている車もあるため、購入前には減税内容を確認しておくことをおすすめします。
電気自動車の保険料
電気自動車の保険料は、ガソリン車と同じく、車種ごとの料率クラスで保険料が設定されます。ただし、電気自動車の場合には、EV割引と呼ばれる割引制度が適用されるため、年間の保険料が割引されるでしょう。各保険会社によって割引の適用期間や割引率が異なります。
まずは、年間どのくらいの割引になるのかを現在加入している保険会社もしくは今後加入しようと考えている保険会社に相談してみることをおすすめします。大前提として、車両サイズが大きくなるほど、年間に負担する保険料が高めに設定されます。
電気自動車の保険料をなるべく抑えたい方は、複数所有新規やミニフリート契約などの保険料がお得になる制度を活用して、保険料の減額を意識してみましょう。
ガソリン車のコスト・維持費
ガソリン車のコストや維持費を比較します。ガソリン車には、ガソリン代や各種税金、保険料などの維持費が発生します。それぞれの費用を理解しておくことで、電気自動車との維持費の違いがわかるでしょう。
ガソリン車にかかるガソリン代
ガソリン車にかかるガソリン代はガソリン価格と燃費数値によって異なります。具体的には、ガソリン価格170円/L、月間走行距離1,000km、燃費性能10km/Lで計算すると以下の通りです。
- 走行距離1,000km÷燃費性能10km/L=100L
- 100L×ガソリン価格170円/L=1万7,000円
1,000kmを走行するためには、1万7,000円のガソリン代が必要になる計算です。もちろん、ガソリン車の中でも燃費性能がさらに良い車であれば、ガソリン価格を安く抑えられるでしょう。しかし、電気自動車と比較すると差額が大きいことが分かります。
ガソリン価格も年々、高騰しており1L200円に達する時期も近いでしょう。
ガソリン車の税金
ガソリン車に必要な税金は「自動車税」「自動車重量税」「環境性能割」の3つです。自動車税は1年に1回、車の排気量に合わせて課税される税金です。自動車重量税は、車両総重量に合わせて課税される税金であり、環境性能割は、新車購入時の環境性能に合わせて課税されます。
自動車税は、各車種ごとの排気量によって課税される税金が定められており、1万800〜11万円の範囲になります。
その他、自動車重量税は車両重量が重くなるほど課税される金額は高く、環境性能割は車を所有したタイミングで課税される金額が異なります。エコカー減税対象車種であれば自動車重量税が安くなるため、課税される金額を最小限に抑えられるでしょう。
ガソリン車の保険料
ガソリン車の保険料は電気自動車と同じく料率クラスによって保険料が設定されています。他にも自賠責保険と呼ばれる強制保険に加入する必要があります。自賠責保険料は36か月(新車購入時)と24か月(車検継続時)に一括で支払う義務がありますが、電気自動車でも同じ費用が必要です。
ガソリン車の保険料は、エコカー割引や新車割引などの割引制度を適用しつつ、毎年負担する費用を抑えることをおすすめします。任意保険(自動車保険)は、代理店型とネット型で年間保険料が大きく異なります。
各社の見積を比較した上で補償面や保険料の負担額を確認してみましょう。代理店型にもネット型にも、それぞれメリットとデメリットがあるため念入りに確認してみてください。
電気自動車とガソリン車のコスト・維持費を比較
電気自動車とガソリン車のコスト・維持費を分かりやすく以下の表にてまとめてみました。ガソリン代については、走行距離1万km、ガソリン価格165円の場合で計算しています。電気自動車の電気代は、走行距離1万km、電気代31円/kWhで計算しています。
【電気自動車】 | 【ガソリン車】 | |
---|---|---|
ガソリン代 | 5万1,646円 | 10万9,890円 |
税金(自動車税) | 2万5,000円 | 1万800〜11万円 |
保険(自賠責保険+任意保険) | ・自賠責任保険料:1万7,650〜2万4,190円 ・任意保険料:4万〜20万円 | ・自賠責任保険料:1万7,650〜2万4,190円 ・任意保険料:4万〜20万円 |
税金(自動車税) | 13万4,296〜30万836円 | 17万8,340〜44万4,080円 |
電気自動車とガソリン車のコスト・維持費を比較すると、年間で約4万〜15万円ほどの差額があり、電気自動車の方がトータルの維持費が安くなります。
電気自動車は、自動車税が一律2万5,000円であり、排気量という概念がありません。さらにガソリン価格を比較しても、5万円以上も金額に差があることが分かります。
電気自動車とガソリン車の航続距離・走行距離を比較
電気自動車とガソリン車の航続可能距離と走行距離を分かりやすく以下の表でまとめてみました。
【電気自動車】 | 【ガソリン車】 | |
---|---|---|
航続可能距離 | 180〜600km | 450〜1,200km |
走行距離 | 1万〜15万km | 10万〜20万km |
電気自動車とガソリン車の航続可能距離と走行距離を比較した場合、航続可能距離では、ガソリン車の方が満タン時に走行できる距離が長いことが分かります。
実際には300〜600kmほど距離に差があるでしょう。走行距離については、ガソリン車の方が耐久性が良いこともあり、長距離を運転する場合には、現状ガソリン車の方がお得です。電気自動車の場合、走行距離が5万〜7万kmに1回、バッテリー交換を行う必要があります。
メーカー保証で交換できるタイミングや条件であれば、交換費用が発生しませんが、保証対象外であれば、追加費用を覚悟する必要があります。バッテリー交換費用は、バッテリー単体費用を含めて10万〜40万円までの範囲になります。
電気自動車とガソリン車の車両本体価格(相場)を比較
電気自動車とガソリン車の車両本体価格について、分かりやすく以下の表でまとめてみました。
【電気自動車】 | 【ガソリン車】 | |
---|---|---|
車両本体価格 | 300万〜800万円 | 180万〜350万円 |
車両本体価格を比較すると、ガソリン車の方が価格が安く設定されていることが分かります。電気自動車の場合、国や各地方自治体の補助金制度を活用して、新車価格よりもお得な条件で車を購入できる制度が充実しています。
ただし、電気自動車を購入する場合には、自宅に充電設備を設置する必要があり、設置費用は電気設備と設置工事合わせて、おおよそ30万〜50万円ほどでしょう。設置工事についても現状、補助金の対象範囲です。
電気自動車の購入を検討している方は、購入前に国や地方自治体からいくらの補助金が適用されるのかを事前に把握しておくことをおすすめします。車両本体を可能な限り安く購入したい場合には、ガソリン車の購入がおすすめです。
電気自動車とガソリン車のコスト・維持費の比較【まとめ】
電気自動車とガソリン車のコスト・維持費を比較すると、車を所有した後の維持費は電気自動車の方が安くなりますが、購入時に負担する購入費用はガソリン車の方がお得です。
そのため、購入後のランニングコストを可能な限り抑えたい人には電気自動車、車両購入費用を最小限に抑えたい人にはガソリン車がおすすめです。
実際に維持費を計算すると、10万〜40万円単位で年間の費用が異なります。購入費用と維持費のどちらを重視するのか、よく検討した上で自分にとって最適な1台を購入してみてください。
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