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カーシェアとライドシェアって何?両者の違いやメリット・デメリットについて
公開日:2024/03/15更新日:2024/02/24
最近では、電気自動車(EV)を貸し出すサービスも増加傾向にあり、気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、シェアリングエコノミーの中でもEVにおけるカーシェア、ライドシェアにスポットを当て、両者の違いなどについて解説します。
目次
カースモーラちゃんのPICK UP
- EVに特化したカーシェアサービスが増えてきているの。
- カーシェアは、登録を行った会員間で車を共同利用するサービスのことなんだ。
- 対してライドシェアは、目的地を共有する「相乗り」のサービスのことだよ。
- 日本ではまだ浸透されていないライドシェアだけど、海外では注目を集めているサービスなんだ。
そもそもカーシェアとライドシェアの違いって?
まずはカーシェアとライドシェアの基本的な内容について説明していきましょう。
カーシェアとは
カーシェアは、登録を行った会員間で車を共同利用できるサービスのこと。利用者はアプリやウェブサイトを通じて予約し、指定された無人のカーステーションで車両を受け取ります。利用後は、車両を同じ場所に返却するのが一般的です。
24時間いつでも好きなタイミングに使用することができ、15分単位での短時間の利用も可能。一般的なレンタカーよりも、小回りが利く点がメリットと言えるでしょう。
また、車両の購入費用や駐車場代、保険料などの維持費は基本的にはかかりません。車を所有するうえでかかる費用全般を抑えられることが最大のメリットです。その一方、カーシェアには返却時間の制約や利用制限、乗り捨てできないといったデメリットがあることも覚えておきましょう。
ライドシェアとは
カーシェアが「車両」を共有するのに対し、ライドシェアが共有するのは「目的地」です。カーシェアは共有された車両を自分で運転しますが、ライドシェアでは他人の車に乗って、かつ他人の運転で目的地まで向かいます。日本では馴染みが薄いかもしれませんが、実は多くの国で普及されています。特にアメリカや中国、タイなどの東南アジア地域では市民権を得ているサービスです。
ライドシェアのメリットは、タクシーよりも利用料金が安価であることと、既に保有している車を活用できるため、維持費などの負担を削減できることです。ライドシェアサービスは現行制度においては、タクシー事業の許可をもたない法人または個人による有償の送迎をいわゆる「白タク」行為として原則禁止されてきました。しかし、2024年4月以降から部分的に解禁される予定とのこと。
ただし、タクシー会社が運行管理を行い、車両不足が深刻な地域や時間帯に限定したサービスとなるようです。ライドシェアが解禁されると、移動手段の選択肢が広がり、利用者の利便性の向上が期待できます。
EVに特化したカーシェアサービス
車を購入せず、レンタルする形で乗ることができるカーシェアリング。最近ではEVの普及に伴い、EVに特化したカーシェアリングサービスが拡大しています。ここでは、EVに特化したカーシェアリングの主なサービスについて紹介します。
e-シェアモビ
e-シェアモビは、日産自動車が提供するEV専用のカーシェアリングサービスのことで、リーフやサクラ、e-POWERなど、日産自動車のEVを利用できます。入会や予約はWebから可能で、車種に応じた利用方法に関する内容も公式サイトに詳しく記載されているので、EVのカーシェアリングが初めての方でも安心。
入会費用や距離料金はかからず、利用時間に応じた料金がそれぞれ設定されているので、EVに乗りたい場面に応じて利用しやすいのもe-シェアモビのメリットです。
eemo
観光地である小田原や箱根を中心としたEV専用のカーシェアリングサービスです。初期費用や距離料金はかからず、15分220円の時間料金のみで利用できるのもeemoの嬉しいポイント。アプリで簡単に予約できるのもポイントです。
eeV
eeVは、広島県を中心にEVに特化したカーシェアリングサービス。貸出期間中の充電の必要性や充電スポットの場所などを事前に案内してくれるので、初めてEVに乗る場合でも安心です。
また、複数法⼈でのシェアや⾃治体・⼀般客でのシェア、マンション住⺠に限定したシェアなど、後述するライドシェアにも近いサービスを提供しているのもeeVの特徴です。
ELIO
地域密着型のサービスとして、埼玉・川越エリアを対象にEVを貸し出しているELIO。地域のEV促進につなげるため、送迎や外食、買い物などあらゆるシーン・利用期間に対応しています。
初めてEVに乗る方でも安心できるように補償面が充実しているのも特徴。15分220円から利用可能で、最大料金も設定されているので長時間のレンタルも安心です。
EVに特化したライドシェアサービスを展開するアメリカの事例
日本ではまだ広く活用されていないライドシェア。対してアメリカではどのように向き合っているのでしょうか?
2030年を目処に、カリフォルニア州はライドシェアサービスでのEVの使用を義務化
アメリカ、カリフォルニア州大気資源局(CARB)はUber(ウーバー)やLyft(リフト)等のライドシェアサービスに対し、ライドシェアサービスでの走行距離の90%をEVもしくは燃料電池自動車(FCV)などのゼロエミッション車両にすることを発表。当施策は2023年から2030年までに段階的に義務付けられるとのことです。
EVを軸としたライドシェアサービスを展開する企業
アメリカでUberと並ぶ大手ライドシェアサービスLyftは、配車の際にEVまたはハイブリッドカーを呼び出すことができる「グリーンモード」を、シアトルを中心として導入。もともとこのサービスのアイデアはユーザーからの提案によるものだったそう。
Lyftは環境保護団体のENVIRONMENTAL DEFENSE FUND(環境保護基金)の協力のもと、2030年までに100%EVへ切り替えるとの計画を発表しています。
また、ニューヨークとカリフォルニアの都市部で、EV限定のライドシェアサービスを展開するRevelにも注目です。ライドシェアはもちろんですが、急速充電器のシェアリングサービスにも注力している企業です。保有車両の全てがEVで、サービス利用者は数十万人を超えています。
一般のライドシェアサービスとは異なり、ドライバーを自社で雇用していることがポイント。これにより、人材配分をコントロールし、優秀ドライバーを定着させることが目的です。現在は約550台の車両を保有し、1,500人程度のドライバーを雇用しています。
Revelのサービスは、利用者もドライバーにとっても安心して利用できる点が魅力。今後の動向も注目される企業の一つです。
カースモーラちゃんのまとめ
カーシェアもライドシェアも、資産やサービスを共有する次世代の経済システム「シェアリングエコノミー」の一つとして、今後も更なる発展が期待されているんだ。最近では、EVに特化したカーシェアサービスも増えてきているから、この機会に利用してみても良いかもしれないね。
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