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HV(ハイブリッド車)の基礎知識|種類やメリット・デメリットについて
公開日:2024/03/15更新日:2024/02/01
比較的CO2の排出が少なく環境負荷が低い車である点や、走行時の騒音が低い点など、さまざまなメリットがあります。今回は、そんなHVのメリットやデメリットについて紹介していきましょう。
目次
カースモーラちゃんのPICK UP
- HVにはパラレル式、シリーズ式、シリーズパラレル式の3種類があるよ。
- 燃費が良かったり走行音が静かだったり、メリットが多いんだ。
- ガソリン車と比較すると少し車両価格が高いのがデメリットかも。
そもそもHVってどんな車?
HVは、内燃エンジンと電気モーターの両方を備え、効果的に組み合わせて走行するのが特徴の車です。低速走行やアイドリングストップの際には電気モーターだけで駆動し、高速走行時には内燃エンジンと電気モーターを併用します。
またHVは、環境に配慮した効率的な運転を可能にし、ガソリンエンジン車と比較して環境負荷を低減できる「ハイブリッドシステム」が備わっているのも特徴です。エコフレンドリーな自動車の選択肢としてHVは広く認知されており、持続可能な交通手段への関心が高まる中で注目されています。
HVは3種類に分けられる
HVは大別するとパラレル式・シリーズ式・シリーズパラレル式の3種類。それぞれ簡単に説明していきましょう。
パラレル(並列)式
パラレル式ハイブリッドは内燃エンジンを主動力源とし、エンジンが不得意とするゼロ発進時や加速時に電気モーターでアシストするハイブリッドシステムのこと。
低速時やアイドリング時の燃費改善に効果的です。この方式ではエンジンとモーターがそれぞれ独立して動作し、必要に応じて連携して走行をサポートします。
シリーズ(直列)式
シリーズ式ハイブリッドは、エンジンを発電機として利用し、主に電気モーターを動力源とするHVの設計方式です。このシステムでは、エンジンは直接車輪を駆動せず、発電機を動かしてバッテリーを充電することでモーターが車を動かしています。
内燃エンジンが主動力源であり、ゼロ発進時や加速時に電気モーターでアシストするパラレル式に対し、シリーズ式はエンジンとモーターが直列に配置され、走行条件に応じてエンジンのみ、モーターのみ、または両方を駆動源として効率的な走行を実現します。
シリーズ式は電力のみでの走行が可能であり、燃費効率の向上や排出ガスの削減に寄与できるのも特徴です。
シリーズパラレル式
シリーズパラレル式ハイブリッドは、シリーズとパラレルの両方の接続方式を組み合わせている方式です。この方式では、さまざまな走行条件下でエネルギー効率を最適化し、燃費の改善と排出ガスの削減を実現できます。
また、走行状況に応じて最適な動力源を選択し、効率的な走行を可能にできるのもシリーズパラレル式ハイブリッドの特徴です。
マイルドハイブリッド車って何?
軽自動車に多く使われる「マイルドハイブリッド」も人気ですが、前述した3種類のHVと比較すると大きく異なります。
「ストロングハイブリッド」と呼ばれるパラレル式・シリーズ式・シリーズパラレル式は大容量のバッテリーと高電圧、高出力のモーターでパワフルに車を駆動させ、低速時にはモーターのみで走行することができます。
対してマイルドハイブリッドはモーター機能を持つ発電機で、エンジンの始動や発進をサポートし、燃費の向上を目指すシステムのこと。構成部品が少なく小型軽量なため、軽自動車をはじめとしたコンパクトカーに採用しやすいシステムですが、モーターのみでの走行はできません。
HV購入によるメリットは?
HV購入にはどのようなメリットがあるのでしょうか。複数の観点からご紹介しましょう。
高い燃費性能
HVの大きなメリットの一つは、その優れた燃費性能です。ガソリン車は特に発進時や加速時に多くの燃料を消費する傾向がありますが、HVではこのような挙動をモーターで補助するか、あるいはモーターのみで走行することにより、燃費を大幅に向上させることができます。
頻繁な停止・発進が多い都市部のような状況では特にその効果を発揮してくれるでしょう。
静かな走行音
HVはセルモーターを回してエンジンに点火するわけではないため、非常に静かにエンジンが作動します。加速する際にもモーターがアシストしてくれるため、エンジンの負荷が抑えられ、結果として静かに走行することが可能です。
メンテナンスコストの少なさ
EVは減速する際、モーターを利用した回生ブレーキで発電を行います。結果としてブレーキパッドの消耗も少なくなるのです。
さらに、車種によっては発電機やエアコンコンプレッサーを稼働させるベルト類も除外されるため、消耗部品の交換が少なくコスト面で優れていると言えます。
HV購入の際に注意すべきことは?
HVを購入する際には、いくつかの点に注意する必要があります。
やや高めな車両価格
HVはガソリン車に比べて車両本体価格がやや高いことも。エコカー減税やグリーン化特例といった優遇措置は利用できるものの、車両価格の高さはネックと言えるかもしれません。
しかし、ガソリン車と比較すると給油を行う頻度は多くない可能性があるため、ランニングコストを抑えられる可能性も。
バッテリー交換の必要性
HVは駆動用バッテリーを積んでいるために、次第にバッテリーが劣化してしまいます。消耗したバッテリーは交換が必要となってしまうため、追加で費用が発生することも。
とはいえ、最近はバッテリーの性能が高まっており、車の寿命が訪れるまで交換する必要はないかもしれません。ただし、電気モーターのみで走るEVモードを多用する、バッテリー残量が空になってから満充電を繰り返すなど、バッテリーを酷使すると劣化が早まってしまう点には注意が必要です。
カースモーラちゃんのまとめ
エコフレンドリーなHVは、持続可能な交通手段の一つとしてこれからどのように進化していくのか楽しみだね。
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