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CEV補助金の利用条件「処分制限期間」を破るとどうなる?
公開日:2024/03/27更新日:2024/03/27
ただしCEV補助金には、対象車両の保有期間などの利用条件が設定されており、条件を破ると交付された補助金を返納することが義務付けられています。当記事は、CEV補助金の利用条件の一つでもある「処分制限期間」に注目し、期間内に車両を手放す際の手順や返納しないことで考えられる弊害などについて説明します。
目次
カースモーラちゃんポイント
- CEV補助金には、処分制限期間などの利用条件が決められているの。
- 処分制限期間内に車両を手放す場合は、手続きが必要なんだ。
- 補助金を返納しないままにすると、さまざまなデメリットがあるから気を付けようね。
CEV補助金を受けた場合の処分制限期間とは
CEV補助金を受けた車両は、初年度登録から3年または4年間、保有することが義務付けられています。
この期間は「処分制限期間」と呼ばれ、この期間中に車両を売却または廃車にする場合は、事前に次世代自動車振興センターに財産処分承認手続きし承認を得る必要があります。承認を得ずに処分制限期間内に車両を手放した場合は、CEV補助金の全額返納を求められるケースもあるので注意しましょう。
また、CEV補助金の返納が完了するまでは、新たな車両への補助金は交付を受けることはできません。車両ごとの処分制限期間は、以下の表をご覧ください。
| 自家用車両 | 貸自動車業用車両 | ||
区分 | 処分制限期間 | 区分 | 処分制限期間 | |
乗用車 | 総排気量0.66Lを超える車両 | 4年 | 総排気量2Lを超える車両 | 4年 |
総排気量2L以下の小型車両 | 3年 | |||
貨物車 | 全ての貨物車 | 4年 | 積載量2tを超える車両 | 4年 |
積載量2t以下の小型車両 | 3年 | |||
車いす移動車 | 小型車以外の車両 | 4年 | 小型車以外の車両 | 4年 |
総排気量2L以下の小型車両 | 3年 | 総排気量2L以下の小型車両 | 3年 | |
軽自動車 | 総排気量0.66L以下の小型車両 | 4年 | 総排気量2L以下または積載量2t以下の小型車両 | 3年 |
3年 | ||||
原付四輪 | 総排気量0.66L以下の小型車両 | 4年 | 総排気量2L以下の車両 | 3年 |
原付二輪 | 二輪または三輪自動車 | 3年 |
EVについては、そのベース車両が該当する区分の処分制限期間が該当します。該当しない車両は個別に判断されるので、事前に確認しておくといいでしょう。
CEV補助金を返納しないとどうなるの?
CEV補助金を受けた車両に定められている処分制限期間。この期間内に車両を手放した場合は、補助金の一部または全額を返納する必要があります。返納しないことでの弊害は多く、早急に対応することが大切です。
車両を手放す際に財産処分承認手続きが必要になりますが、後日返納すべき補助金の額が通知されます。通知が来たら20日以内に返納する必要があり、期限を過ぎると延滞金が発生する場合があります。
またCEV補助金の返納義務は、クレジット情報機関に記録されます。返納を怠ると、信用情報に傷がつき、ローンやクレジットカードの審査に通らなくなる可能性もあるでしょう。
最悪の場合、行政処分を受ける可能性もあります。行政処分には、補助金の全額の返納や次回以降のCEV補助金の申請不可などが含まれます。返納期限は厳守し、速やかに返納手続きを行うようにしましょう。
ただし、車両をやむを得ない理由で手放す場合は、CEV補助金の返納は必要ありません。例えば、天災や過失のない事故で走行不能になった場合などが該当します。その際は、次世代自動車振興センターに「財産処分承認申請書」を提出し、承認を得る必要があります。
処分制限期間内に車両を手放す場合の対処法は?
前述した通り、処分制限期間にCEV補助金対象車両を売却または廃車にする場合は、事前に次世代自動車振興センターに財産処分承認手続きし承認を得る必要があります。処分制限期間内にある車両を処分して、新たに補助対象車両を購入する場合、処分した車両の補助金返納が完了するまでは、新たな車両への補助金の交付を受けることはできません。
CEV補助金対象車両を手放す際は、まず財産処分承認申請書を、次世代自動車振興センターへ提出します。次世代自動車振興センターの承認後、車両を売却または廃車をしましょう。
処分が済んだら、「財産処分報告書」を記入し提出。財産処分報告書は、財産処分承認申請書が次世代自動車振興センターに到着後、約2週間程度で郵送される書類です。次世代自動車振興センターが返納額を算出し、通知されますので20日以内に補助金額を返納しましょう。
補助金の返納額は、処分制限期間の「残存期間」に基づき以下のように算出されます。
補助金返納額=補助金交付額×残存期間(月数)/処分制限期間(月数)
残存期間は月割りで計算され、例えば処分制限期間が4年間(48か月)だった場合、経過月数を引いたものです。
カースモーラちゃんまとめ
承認を得ずに手放した場合は、CEV補助金の全額を返納しなければいけないこともあるから注意してね。手放す際は、適切な手順を踏んで処理することが大切だよ。
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