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中古の電気自動車(EV)はどんなメリット・デメリットがある?購入時の注意点も解説

中古の電気自動車(EV)はどんなメリット・デメリットがある?購入時の注意点も解説

電気自動車(EV)はガソリン車と比べて、新車の購入価格が高い傾向にあります。ネックな価格面の問題を解消するために、中古EVの購入を検討する方もきっと少なくないはず。

2022年に購入されたEVが約5万台だったことに対し、在庫数が500台までに留まっている中古サイトがあることを踏まえると、中古市場でのEVの数は多いとは言えないかもしれません。とはいえ、今後EVの普及推進が活発化すれば、中古EV市場も徐々に活気を帯びていく可能性があります。

今回は、中古EVを購入する際のメリットとデメリットを中心に、購入時の注意点に至るまで詳しく解説します。

目次

  1. 中古EVを購入するメリットは?
  2. 中古EVの購入はデメリットもある?
  3. 中古EV購入前に確認しておきたいこと
カースモーラちゃんのPICK UP
  • 中古EVは新車と比べて安価で手に入るよ。
  • 蓄電池として使えたり、優遇措置を受けられたり、新車と変わらない良さもあるんだ。
  • 新車よりバッテリーが劣化していることや、性能面に差が出やすいのは中古EVのデメリットかな。
  • 中古EVは基本的に補助金の対象にならない点は、注意が必要だね。

中古EVを購入するメリットは?

中古EVを購入するメリットは?

中古EVは購入価格が安く、蓄電池として利用できるのがメリットです。また、価格の安さに加え、各種優遇措置などにより維持費を安く抑えられる傾向にあります。ここでは、中古EVを購入するメリットについて詳しく解説します。

購入価格が安い

中古EVの大きなメリットは、新車と比べて車両本体の価格が安いことです。新車の日産リーフが約400万円、トヨタbZ4Xが約550万円、スバルソルテラが約600万円と、車種により違いこそあるものの決して低い価格帯ではないことがわかります。


一方中古サイトでEVの価格を見てみると、100〜200万円で購入できる車種も多くあります。新車の半額近い価格で購入できることもあるため、できるだけ費用を抑えてEVを購入したい方にとって非常に大きなメリットと言えるでしょう。

蓄電池として使用できる

中古車に限らず、EVはV2H(Vehicle to Home)接続によって、蓄電池としての役割を果たすことができます。V2Hとは、EVに蓄積された電力を家庭の電力として利用するシステムのことです。


地震などの自然災害により一時的な電力不足が発生した際も、EVを蓄電池として使用すれば、電力の確保が可能です。例えば、バッテリー容量が60kWhあるEVの場合、約4日分の電力を供給できます。


大手家電メーカーが販売する大容量タイプの蓄電池でも容量は約9kWhまでなっていることを考慮すると、EVの蓄電池としての性能は非常に優れていると言えます。

維持費を安く抑えられる

EVは普通自動車と異なり自動車税がかからず、エンジンオイル等の交換が不要です。そのため、車両の維持費を低く抑えたい場合にはEVが適しています。


また、EVはエコカー減税や環境性能割、グリーン化特例などのさまざまな優遇措置の対象となります。これは新車だけでなく、中古EVにも適用されます。


さらに、中古EVは新車に比べて価格が大幅に安いため、できるだけ費用を抑えてEVを購入したいと考えている方は、中古EVの選択がおすすめです。

中古EVの購入はデメリットもある?

中古EVの購入はデメリットもある?

中古EVはメリットが多いものの、バッテリーの劣化や性能面に差が出やすいデメリットがあります。また、中古EVは補助金の対象にならないこともデメリットとして挙げられるので、購入段階で注意しておく必要があるでしょう。

新車よりバッテリーが劣化している

EVを購入する際は、新車と比べてバッテリーの劣化が進んでいることを考慮しましょう。EVのバッテリーは、充電を繰り返すことで徐々に劣化していきます。


バッテリーの劣化したEVは、新車に比べて航続距離が短くなる傾向にあるため注意が必要です

性能面に差が出る

中古EVを購入する際のデメリットは、新車と比較して性能面での差が出やすいことです。EVはアップデートの速度が早く、現行車種と比べて搭載されている機能が少ない傾向にあります。


例えば障害物を検知するシステムや駐車・ドライビングをサポートする機能など、年式によってはこれらが搭載されていないこともあります。そのため、中古EVを選ぶ際には年式による性能差を考慮することが重要です。

補助金制度の対象にならない

EV購入時は、国や自治体からさまざまな補助金を受けることが可能ですが、基本的に中古EVについてはこれらの補助金制度の対象外となってしまいます。例えば、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)では、一定の条件を満たした場合、最大85万円の補助金が受けられますが、当制度は中古EV購入時には適用されません。


とはいえ、新車に比べて廉価な点こそ中古EVの最大のメリットです。補助金を受けられなくても、購入時の費用に大きな差が出ることは少ないと言えるでしょう。

中古EV購入前に確認しておきたいこと

中古EV購入前に確認しておきたいこと

中古EVを購入する際は、ここまで紹介したメリット・デメリットも踏まえたいくつかのポイントを把握しておく必要があります。

バッテリーの状態

中古EVはバッテリー劣化が進んでいる場合も多く、新車と比べて航続距離が短めになる点が懸念されます。そのため中古EVを購入する際は、バッテリーの状態が新車と遜色ないものを選ぶか、航続距離に影響が出ないレベルの劣化に留まったバッテリーかチェックすることが大切です。


ただしバッテリーの状態は、急速充電の回数や充放電の頻度、走行環境などさまざまな要因の影響を受けるため、一目でその状態を判別するのは容易ではありません。あくまで参考程度ではありますが、ガソリン車と同様に走行距離を基準にするのも一つの手です。


走行距離が長い車両は、それだけ充電された回数も多く、バッテリーの劣化が進んでいる可能性も高いと言えるでしょう。

価格と品質のバランス

中古EVを購入する際には、価格にも注意を払いましょう。特に費用を最小限に抑えてEVを購入したい場合、型落ちのモデルを選ぶことをおすすめします。


ただし、価格が安い中古EVを選ぶ場合、先に述べたバッテリーの状態や走行距離に関するデメリットが気になりやすくなるため、慎重に検討しましょう。コストを抑えつつ、良好なコンディションのEVを求める場合は、未使用車が市場に出回っているかどうかを確認するのもおすすめです。


未使用車は新車に近い状態であるため、品質が非常に良いのが特徴です。ただし、ほかの中古EVに比べて価格が高くなりがちで、市場に出回る数も限られています。

V2Hの対応可否

EVを蓄電池としても利用したい場合は、V2H(Vehicle to Home)に対応している中古EVを選ぶことをおすすめします。古い型式のEVの中にはV2Hに対応していないものもあるため、購入前にその点を確認することが重要です。

カースモーラちゃんのまとめ

中古EVは新車と比べて、安く購入できるのが大きなメリットだよ。

新車の半額で買えることもあるから、とにかく費用を抑えたい場合は中古EVを探してみよう。新車と同じように蓄電池として利用できるし、エコカー減税などの税制優遇も受けられるから安心してね。

ただし、中古EVは新車よりもバッテリーが劣化していることが多かったり、最新のEVと比べると性能面の差が目立つことも多いんだ。中古EVならではのメリット・デメリットもあるから、どちらを購入するべきか決めるうえで今回紹介した内容を参考にしてくれたらうれしいな。

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