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競技用電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC」について
公開日:2024/10/21更新日:2024/10/21
※1 MFJとは、Motorcycle Federation of Japan(一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会)の略称
RTL ELECTRIC、トライアル界の新たな頂点を目指す:電動バイクでの挑戦
RTL ELECTRICは、軽量化と強度を両立させながら極限状態でのバランスと操作性が要求されるトライアルバイクにおいて、これまでトライアル世界選手権でトニー・ボウ選手の18連覇に貢献してきた「Montesa COTA 4RT」を最高峰と位置づけ、それを上回る電動トライアルバイクを目指して開発を進めている。
パワーユニット関連では、電動モトクロスバイク「CR ELECTRIC PROTO(シーアール・エレクトリック・プロト)」でも使用しているバッテリーを、トライアル用に最適化して搭載している。モーターはインバーター一体ユニットを採用。将来のトライアル世界選手権参戦も視野に入れた高出力性能を目指していく。またトライアルに必須のクラッチ、フライホイール、トランスミッションを搭載している。
車体は、Hondaの競技用トライアルバイク「RTLシリーズ」で実績のあるアルミツインチューブをベースに、フレームを新規で開発。操縦安定性と軽量化の両立を図り、最適な剛性に設定した。スイングアームもフレーム同様RTLシリーズをベースに新規で開発をしており、車体の軽量化に貢献している。そしてEV構成部品の配置を最適化することで重心位置をトライアルで最適な位置に設定し、ライダーがより意のままに操れる操作性を目指している。
Hondaは、2050年にHondaの関わる全ての製品と企業活動を通じて、また、2040年代には全ての二輪製品でのカーボンニュートラルを実現することを目指し、今後の環境戦略の主軸として二輪車の電動化に取り組んでいる。モータースポーツでも、昨年はCR ELECTRIC PROTOで全日本モトクロス選手権(JMX)にスポット参戦し、今シーズンから、電動オフロードバイクの世界戦であるFIM(※2)E-Xplorer World Cupにも参戦している。今回新たなにトライアルにおいても、電動二輪車でレースに挑戦することで、さらに技術の強化を進めていく。
※2 FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
RTL ELECTRICの特徴
・開発コンセプト:「Montesa COTA 4RT」を超える電動トライアルバイクを目指す
・パワーユニット関連
- バッテリー:「CR ELECTRIC PROTO」のノウハウを流用し高出力に対応
- モーター:インバーター一体ユニットを採用、高出力・高回転に対応
- クラッチ:クラッチ、フライホイール、トランスミッションを搭載
・車体関連
- フレーム:操縦安定性と軽量化の両立を図る剛性設計最適化
- スイングアーム:フレーム同様、新開発によりバネ下の軽量化を実現
- レイアウト:EV構成部品配置の最適化による理想的な重心位置設定
RTL ELECTRICの主な性能諸元
全長×全幅×全高(mm) | 2,010×830×1,130 | |
軸距(mm) | 1,320 | |
最低地上高(mm) | 335 | |
車両重量(kg) | 非公開 | |
原動機形式・種類 | 交流同期モーター | |
バッテリー形式 | リチウムイオン電池 | |
バッテリー容量 | 非公開 | |
クラッチ形式 | 油圧 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式 | |
タイヤ | 前 | ミシュラン COMP |
後 | ミシュラン COMP X11 | |
ブレーキ形式 | 前 | Ø183.5 4ポット |
後 | Ø150 2ポッド | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | アルミツインチューブ |
2024.10.11 HONDAニュースルームより
このブランドについて
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HONDA
ホンダ
現存する日本の主要自動車メーカーでは1960年代に最後発で四輪へ進出、大手の傘下に入ることもなく独立独歩で成長したホンダ。初期のスポーツカー「S」シリーズやF1参戦でスポーツイメージが強い一方、初代シビックの成功や、可変バルブ機構を採用した高性能なVTECエンジンで実用的かつスポーティな大衆車メーカーとして発展、1990年代にはミニバンのオデッセイやステップワゴン、SUVのCR-Vをヒットさせ、2010年代には軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」の大成功で軽自動車ブームの中心になっています。先進技術の開発にも熱心で、ハイブリッドカーやBEVなど電動化、運転支援システムの実用化にも積極的。