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愛知県が取り組むEV推進施策と補助金について

日本政府が2050年までの目標として掲げる、温室効果ガスの排出を全体としてゼロとする「カーボンニュートラル」。菅元内閣総理大臣によって発表された2020年以来、全国の各都道府県ではEVの普及が推進されています。

自動車保有台数、二酸化炭素排出量共に全国1位として知られる愛知県も例外ではありません。そんな愛知県は現在、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)の人口あたりの普及率、普及台数において全国第2位。1万人あたりのEV・PHV保有台数49.8台、普及台数37,292台と高い普及率を誇ります。

愛知県はどのような取り組みによって、この高いEV普及率を実現したのでしょうか。

今回は愛知県が取り組むEV推進施策や、それにまつわる補助金についてお伝えします。

目次

  1. 愛知県が掲げる目標
  2. 愛知県のEV普及に向けた課題
  3. 愛知県のEV推進への取り組みとは?
  4. 愛知県にお住まいのユーザーが利用できるEV補助金
カースモーラちゃんポイント
  • 愛知県のEV普及率は全国第2位なんだ。
  • 2050年のカーボンニュートラルに向けて「あいち自動車ゼロエミッション化加速プラン」を策定したよ。
  • 関係事業者、市町村等との連携にも力を入れているんだね。

愛知県が掲げる目標

愛知県が掲げる目標

全国に先駆けて自動車からの二酸化炭素排出量削減を進めるべく、カーボンニュートラルが日本政府によって発表された翌年の2021年、愛知県は「あいち自動車ゼロエミッション化加速プラン」を策定しました。


愛知県の将来的な目標として「EV、PHV、燃料電池自動車(FCV)の普及とCASEの進展に伴う、新たな技術との組み合わせによって、環境負荷の少ない持続可能なモビリティ社会構築を推進すること」を掲げています。


その取り組みとして、2030年までに関係事業者、市町村等との連携により、乗用車・バス・トラックを対象としたEV、PHV、FCVの新車販売割合30%の達成を目標としています。

愛知県のEV普及に向けた課題

愛知県のEV普及に向けた課題

前述の通り、愛知県は1万人あたりのEV・PHV保有台数49.8台、普及台数37,292台と、両者共に全国第2位の高い普及率を誇ります。


しかしながら、あいち自動車ゼロエミッション化加速プランの目標は、EV、PHV、FCVの新車販売割合30%。愛知県が乗用車保有台数全国第1位、合計台数が422万2,206台ということを踏まえると、まだまだ充分に普及しているとは言えません。


目標を達成するためにも、あいち自動車ゼロエミッション化加速プランで課題点として挙げられている、ガソリン車ユーザーのEVに対する認知度、関心が低いこと、EVの充電インフラが充分ではないことの二点を解決することが大切と言えるでしょう。


そして、愛知県に限らず現在EV普及の妨げとなっている車両価格や、航続距離をはじめとした性能面、車両のバリエーションなどの問題点が挙げられます。日本がカーボンニュートラルを達成するためにも、それらのEVが抱える課題の解決が今後より求められてくるのではないでしょうか。

愛知県のEV推進への取り組みとは?

愛知県のEV推進への取り組みとは?

愛知県のEV推進の取り組みとしてまず挙げられるのが、地方自治体と民間企業との協定。


県内の新城市、大府市、岩倉市、一宮市はEV充電インフラ整備を進めるべく、EV充電サービス「Terra Charge」を提供する「Terra Motors株式会社」と「持続可能な地域づくりに向けた連携協定」を締結しました。公共施設やレジャー施設、駐車場などへのEV充電器の設置を推進し、ゼロカーボン社会の実現に向けた連携をしています。その設置費用は、全額をTerra Motorsが負担。そして、費用の一部は経済産業省からの補助で賄われています。


さらに、愛知県は大手自動車メーカーの日産と「災害連携協定」を締結していることでも有名です。その取り組みの一つが、EVを非常用電源として活用するための体制の構築。停電時には市内に開設された避難所などに愛知日産自動車や日産プリンス名古屋販売から避難者用の電源としてEVが貸与され、非常用電源として利用される仕組みです。


他にも、大手自動車メーカーのトヨタと、EV充電インフラの普及に向けた実証実験を行うなど、さまざまな取り組みが行われています。

愛知県にお住まいのユーザーが利用できるEV補助金

愛知県にお住まいのユーザーが利用できるEV補助金

2024年4月現在、愛知県が交付するEV関連の補助金は受付期間が終了し、新規制度は実施されていません。


一方で、国が実施するクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)や、県内の各市区町村が独自に交付する補助金制度は利用することができます。


※掲載内容は最新情報と異なる可能性があります。申請を行う前には必ずご自身で申請車種や補助金の詳細について確認しましょう。

CEV補助金

CEV補助金制度ではEV(小型、軽EVを含む)、PHV、FCV、超小型モビリティ、ミニカーの五つの車種を対象としています。


前年度までは条件を満たすことで補助金額が増額しました。一方で2024年4月1日以降に新車の初度登録(届出)をした自動車からは「自動車分野のGX(グリーントランスフォーメーション)実現に必要な価値」に基づき、メーカーの取組を総合的に評価し、補助金額が算出されます。


「自動車分野のGX実現に必要な価値」の基準は以下の四つ。


  • 製品性能の向上
  • ユーザーが安心・安全に乗り続けられる環境構築
  • ライフサイクル全体での持続可能性の確保
  • 自動車の活用を通じた他分野への貢献

補助金額はこれら四つの基準から算出された得点によって決まります。具体的な補助金額は以下の通り。


得点

車種

〜54

55〜69

70〜84

85〜99

100〜129

130〜

EV

15万円

25万円

35万円

45万円

65万円

85万円

軽EV・PHV

15万円

25万円

35万円

45万円

55万円

FCV

差額の2/3×20%

差額の2/3×40%

差額の2/3×60%

差額の2/3×80%

差額の2/3×100%


税抜価格が840万円以上の高額車両の場合は、補助金額は2割減額されるため注意しましょう。


申請期間に関しては、4月1〜30日の間に初度登録した場合は5月末まで、5月1日以降に登録した場合は初度登録から1か月以内となっています。

愛知県内の市町村が交付するEV関連の補助金

2024年4月現在、愛知県内の市区町村が交付するEV関連の補助金は以下の通り。


自治体

補助金制度名称

制度の内容

名古屋市

ゼロエミッション車の購入補助金

外部給電機能を有するEVの購入費用を補助する制度

豊橋市

次世代自動車購入補助金

EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度

碧南市

次世代自動車購入費補助金

EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度

刈谷市

個人用次世代自動車購入費等補助制度

EV、FCV、PHV、超小型EVの購入費用を補助する制度

豊田市

豊田市エコファミリー支援補助金

エネルギー機器や蓄エネルギー機器の導入、外部給電機能付次世代自動車の購入の費用をを補助する制度

安城市

次世代自動車購入費等補助金制度

EV、FCV、PHV、超小型EVの購入費用を補助する制度

西尾市

西尾市低公害車普及促進事業補助金

EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度

知立市

次世代自動車購入費補助金

V2Hを導入している家庭を対象に、EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度

みよし市

次世代自動車購入等費用補助金

EV、FCV、PHV、超小型EVの購入費用を補助する制度

東浦町

東浦町次世代自動車購入費補助金

EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度

幸田町

次世代自動車購入に対する補助制度

EV、FCV、PHVの購入費用を補助する制度


その他のEV補助金制度については各市町村の公式ホームページをご覧ください。

カースモーラちゃんまとめ

今回は愛知県が取り組むEV推進の施策や、補助金についてお伝えしたよ。

日本一車が多い愛知県では、環境負荷の少ない持続可能なモビリティ社会の構築に向けて、2030年までにEV、PHV、FCVの新車販売割合30%の達成を目標にしているみたい。その目標に向けて関係事業者、市町村等との連携に力を入れているんだ。

そんな愛知県で利用できるEV補助金は、国が交付するCEV補助金と、各市町村が独自に実施している補助金の二つ。現在は県が実施する補助金制度は用意されていないから注意しようね。

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