日産フォーミュラEチーム、ベルリンのダブルヘッダー参戦に向けドイツへ

日産自動車株式会社は、5月11日、12日にドイツ、ベルリンで開催されるフォーミュラE世界選手権シーズン10の第9戦と第10戦に参戦する。今大会より4大会連続でダブルヘッダーでの開催となる。これまでに何度もE-Prixが開催されたベルリンのテンペルホーフ空港サーキットは、今シーズンに大幅なレイアウト変更が行われ、新たなコースでのレースとなる。

モナコでのポイント獲得と今後の展望―コースレイアウトの変更と挑戦

オリバー ローランドは2020年に日産のドライバーとしてベルリンE-Prixに参戦し、ポールポジションでスタート後そのまま最後まで首位を独走する圧倒的なパフォーマンスにより自身初の優勝を果たしている。サッシャ フェネストラズは直近3戦で安定した結果を出しており、次戦でも入賞を目指す。


本大会のテンペルホーフ空港サーキットは、パワフルになったGen 3マシンがよりその性能を発揮できるようレイアウトが変更された。ピットレーンとスタート/フィニッシュラインが移動し、スタートから最初のコーナーまでの距離が延長され、ターン2の奥には空港サーキットを象徴するかのようにダグラスDC-3航空機が展示されている。そして、その先に待ち構える新しいレイアウトのインフィールドセクションは高度なテクニックが求められる。


レース前日の5月10日(金)は若手ドライバー向けのセッションFP0(フリープラクティス0)が開催され、土曜日、日曜日共に予選は現地時間10:20から、決勝は現地時間15:00から始まる。


また本大会の後、5月13日(月)にルーキーテストが開催される。このテストには日産フォーミュラEチームのリザーブ兼シミュレータードライバーである22歳のカイオ コレットとアルピーヌ・アカデミーに所属する19歳のガブリエレ ミニが参加する。コレットはF3レースで複数回優勝した経験を持ち、ミニは2023年にフォーミュラ3で勝利し、現在チャンピオンシップランキングで3位につけているドライバーだ。


日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ ヴォルペはベルリン戦に向けて以下の通り語った。
「シーズン後半に向けて引き続き努力していきます。モナコでのレースは素晴らしく、2台とも厳しい予選を乗り越えて、ポイントを獲得しました。ドイツ戦は気を引き締めて挑みます。今回のコースレイアウト変更は、まったく新しいサーキットというほどではありませんが、予測できない部分もあります。レイアウトの変更によるエネルギーマネジメントが重要な役割を果たすことになるでしょう。またこのコース特有の非常に摩耗しやすい路面は、すべてのチームにとって主要な課題の1つです。昨シーズンのベルリンのダブルヘッダーは、おそらく他のどの大会よりも難しいものでした。しかし、この12ヶ月で経験を積み、チームは強化したので、今年は違う年になると確信しています」


また13日のルーキーテストに対しても次のようにコメントした。


「才能あふれるドライバー二人と挑むルーキーテストを非常に楽しみにしています。このような機会は、プロフェッショナルとして彼らの成長を支援するだけでなく、今後私たちの更なる協業の可能性に向けた重要な礎となります」

ドライバーコメント

オリバー ローランド


「モナコ戦は個人としてもチームとしても改善すべき点がいくつかありましたが、レースは非常にポジティブでした。シーズン後半の目標は、一戦一戦に集中し、パフォーマンスを最大化することです。チャンピオンシップのことはあまり考えておらず、成果を積み重ねていくことに集中しています。ベルリンは得意のサーキットではないにもかかわらずここ数年、成功を収めてきましたが、新しいレイアウトは間違いなく興味深いものになるでしょう。これは誰にとってもチャレンジですが、良い走りができることを願っています」

サッシャ フェネストラズ


「常にポイントを獲得するという自分の目標を達成できたことを嬉しく思います。今後はシーズン終了までダブルヘッダーが続くので、より集中力が必要になります。昨年はベルリンで苦戦しましたが、今年はここまでの成果のおかげで、チームはより組織力を増し競争力もあります。ローランドも私もまたポイント獲得に向けて最善を尽くします」

カイオ コレット


「ミサノで『e-4ORCE 04』を初めて運転し、ベルリンではその経験を生かして自分のドライビングスキルを向上させたいと考えています。私の目標は、できるだけ多くのことを学びチームの成長を後押しすることです。実車走行を増やすことでより正確にシミュレーター結果をチームに提供できます。またチームに参加できることを楽しみにしています」

ガブリエレ ミニ


「ベルリンのルーキーテストで、日産の『e-4ORCE 04』を初めて運転する機会が与えられたことをとてもうれしく思っています。私にとって新しい挑戦ですし、このレースについて学ぶことを楽しみにしています。この素晴らしい機会を与えてくれたアルピーヌと日産に感謝します」

日産フォーミュラEチームとマティアス・レーフェルトが手がける「エレクトリック・レガシィ」シリーズ、「ベルリン・エディション」が登場!

レースに先立ち、日産フォーミュラEチームとドイツの現代作曲家マティアス レーフェルトのコラボレーションによるサウンドトラック「エレクトリック・レガシィ」の「ベルリン・エディション」をリリースした。このサウンドトラックは、ドイツの作曲家マティアス レーフェルトがベルリン戦のために特別に制作したもので、ベルリンの象徴的な場所であるテンペルホーフ空港サーキットの爽快なスピードとエネルギーを感じれる。「ベルリン・エディション」、「モナコ・エディション」、「東京エディション」、「ミサノ・エディション」は、こちら



2024/05/10 日産自動車ニュースルームより

このブランドについて

  • NISSAN

    日産

    かつては日本第2位の自動車メーカーであり、自他ともに求める「技術の日産」として、真剣なクルマ選びに値する玄人好みのクルマがユーザーに支持される日産自動車。フェアレディZやスカイライン、GT-Rといった歴史と伝統を誇るV6DOHCターボエンジンのハイパワースポーツをイメージリーダーとして大事にする一方、2010年に発売したリーフ以降、SUVのアリア、軽自動車のサクラなど先進的なBEVをラインナップ。さらにエンジンを発電機として充電いらず、従来どおり燃料の給油で乗れる「e-POWER」搭載車を増やしており、モーターのみで走行するクルマの販売実績では、日本No.1の実績を誇るメーカーでもあります。
    yu_photo - stock.adobe.com

    詳細

新着記事

  • NEW

    アメリカのEV普及は今後どうなるの?

    世界最大級の市場規模を誇るアメリカ。電気自動車(EV)メーカーの頂点に君臨するテスラを生み出したことでも知られています。 しかしながら近年ではEV普及率の伸びは緩やかになり、諸外国と比較すると今ひとつです。そんなEVに替わって現在、アメリカ...

    2024/07/03

  • NEW

    市場を席巻するBYDのEV戦略

    2023年第4四半期の販売台数において、EV界のトップに君臨するテスラを上回ったことで知られるBYD。現在世界中で広がるEVの価格競争を牽引する優位性を確立したことも、販売台数において首位となった要因の一つと言えるでしょう。 開発から製造まで一貫...

    2024/07/02

  • 日本では本当にEV化が進んでいるの?

    2021年1月、菅 義偉元総理大臣が発表した「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」と言う目標。現在日本ではその実現に向けて補助金や税金面での優遇措置など、国をあげた電気自動車(EV)化が推し進められています。 その成果からか昨今では街...

    2024/07/01