NEW
![](/images/articles/big20240306r83r5p233525151594.webp)
プロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」
日産が「ビジネスアクセラレーターかながわ」でBellaDati社と共同開発したプロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」、次年度の実用化を目指し検証開始
公開日:2024/02/09更新日:2024/02/09
目次
共同開発した災害時EV救援アプリ、実検証段階へ
![日産とBellaDati社の強みを活かした協業が、「災害時EV救援アプリ」として結実しようとしている](/images/articles/big20240306fedpcg233838774470.jpg)
日産とBellaDati社の強みを活かした協業が、「災害時EV救援アプリ」として結実しようとしている
2024年2月9日、日産は電気自動車(EV)が災害等による停電時など、スピーディかつ円滑に必要な場所へ配備されるのを支援するデジタルツール、「災害時EV救援アプリ」をBellaDati社と開発、プロトタイプ版により神奈川県内の2自治体で実検証したと発表した。
日産は、ベンチャー企業の成長を加速させる「BAK(ビジネスアクセラレーターかながわ)」というオープンイノベーション促進事業に参画しており、BellaDati社とは「災害に強い社会づくり」に貢献すべく、協業している。
そのために、IoTシステム構築の高いノウハウを持つBellaDati社、EVとリアルタイムデータが活用できる日産という両社の強みが活かされた。
日産は日本車メーカーでも早くからEVを販売してきた実績からのノウハウやネットワークを活かし、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進、観光や交通課題など地域課題解決、エネルギーマネジメント、災害対策、脱炭素で社会変革に関わっている。
その一環として災害等で停電が発生すると、EVを避難所などへ派遣し、バッテリーと外部供給機能を非常用電源として役立ててきた。
今後も、災害派遣協定を締結した全国の企業や、自治体の協力を得てアプリの機能性や実用性を検証し、次年度以降を視野に実用化していくという。
災害時EV救援アプリ(概要)
![プロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」](/images/articles/big20240306b7ygia233638981830.jpg)
プロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」
あらかじめ登録してある、公用車の担当者やEVユーザーへの救援要請が届くと、ユーザーの回答したEVの位置情報や電力残量等から、避難所へ派遣可能なEVの情報を災害対策本部がいち早く把握できるというアプリで、主に災害本部等を要する自治体向け。
EVから供給可能な電力が必要な避難所などの場所や情報と、派遣可能なEVの情報を一覧表示して、EV覇権場所の決定を災害対策本部が迅速にできるよう、支援する。
一連のプロセス確認や実働まで行ったトライアル
![実検証でEVドライバーからの情報を集め、派遣を指示する災害本部](/images/articles/big20240306t6ghez234215908975.jpg)
実検証でEVドライバーからの情報を集め、派遣を指示する災害本部
![本部からの依頼に対し、現在地、対応可否、電池残量、私怨可能な時間帯などを回答するEVのドライバー](/images/articles/big20240306rk7kih234215908988.jpg)
本部からの依頼に対し、現在地、対応可否、電池残量、私怨可能な時間帯などを回答するEVのドライバー
2024年1月31日に横浜市西区で実施された実検証では以下、一連のプロセスが検証された。
- 想定は災害による停電時
- アプリを通し、災害対策本部がEVのドライバーへ救援依頼を一斉送信
- 依頼を受けた各ドライバーは現在地、対応可否、電池残量、私怨可能な時間帯などを回答
- 災害本部では回答を元に、具体的な支援場所を指示
さらに2月6日に開成町での実検証では、EVの派遣および給電を実際に行う訓練と検証まで実施している。
このブランドについて
-
NISSAN
日産
かつては日本第2位の自動車メーカーであり、自他ともに求める「技術の日産」として、真剣なクルマ選びに値する玄人好みのクルマがユーザーに支持される日産自動車。フェアレディZやスカイライン、GT-Rといった歴史と伝統を誇るV6DOHCターボエンジンのハイパワースポーツをイメージリーダーとして大事にする一方、2010年に発売したリーフ以降、SUVのアリア、軽自動車のサクラなど先進的なBEVをラインナップ。さらにエンジンを発電機として充電いらず、従来どおり燃料の給油で乗れる「e-POWER」搭載車を増やしており、モーターのみで走行するクルマの販売実績では、日本No.1の実績を誇るメーカーでもあります。
yu_photo - stock.adobe.com
新着記事
-
NEW
【2024年度版】馬力のある電気自動車(EV)ランキング10選
自動車の性能を表す指標の一つ「馬力」。日本車のカタログ記載の情報では、最高出力kW(PS)もしくはPS(kW)の表記でお馴染みです。自動車を選ぶ際の参考にしている方も多いのではないでしょうか。 そんな馬力はエンジンを用いるガソリン車のスペック...
2024/07/06
-
NEW
EVが普及する中でモータースポーツはどのように変化していくのか
近年、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みが推進されています。モータースポーツもその影響を大きく受けるジャンルの一つ。 現在電気自動車(EV)が推進されている背景もあり、盛り上がりを見せているのがEVを用いたモータースポーツ「フォーミ...
2024/07/05
-
NEW
EUのEV施策は日本の自動車産業にも影響を与えるのか?
欧州連合(EU)はこれまで、2035年以降の新車でのガソリン車を含むエンジンを搭載した車の販売を原則禁止とする方針で基本合意していました。ところが2023年3月、合成燃料(e-fuel)を使用することを条件にエンジン搭載車の販売容認に方針転換したのです。...
2024/07/04