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日産が「ビジネスアクセラレーターかながわ」でBellaDati社と共同開発したプロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」、次年度の実用化を目指し検証開始
公開日:2024/02/09更新日:2024/02/09
目次
共同開発した災害時EV救援アプリ、実検証段階へ
日産とBellaDati社の強みを活かした協業が、「災害時EV救援アプリ」として結実しようとしている
2024年2月9日、日産は電気自動車(EV)が災害等による停電時など、スピーディかつ円滑に必要な場所へ配備されるのを支援するデジタルツール、「災害時EV救援アプリ」をBellaDati社と開発、プロトタイプ版により神奈川県内の2自治体で実検証したと発表した。
日産は、ベンチャー企業の成長を加速させる「BAK(ビジネスアクセラレーターかながわ)」というオープンイノベーション促進事業に参画しており、BellaDati社とは「災害に強い社会づくり」に貢献すべく、協業している。
そのために、IoTシステム構築の高いノウハウを持つBellaDati社、EVとリアルタイムデータが活用できる日産という両社の強みが活かされた。
日産は日本車メーカーでも早くからEVを販売してきた実績からのノウハウやネットワークを活かし、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進、観光や交通課題など地域課題解決、エネルギーマネジメント、災害対策、脱炭素で社会変革に関わっている。
その一環として災害等で停電が発生すると、EVを避難所などへ派遣し、バッテリーと外部供給機能を非常用電源として役立ててきた。
今後も、災害派遣協定を締結した全国の企業や、自治体の協力を得てアプリの機能性や実用性を検証し、次年度以降を視野に実用化していくという。
災害時EV救援アプリ(概要)
プロトタイプ版「災害時EV救援アプリ」
あらかじめ登録してある、公用車の担当者やEVユーザーへの救援要請が届くと、ユーザーの回答したEVの位置情報や電力残量等から、避難所へ派遣可能なEVの情報を災害対策本部がいち早く把握できるというアプリで、主に災害本部等を要する自治体向け。
EVから供給可能な電力が必要な避難所などの場所や情報と、派遣可能なEVの情報を一覧表示して、EV覇権場所の決定を災害対策本部が迅速にできるよう、支援する。
一連のプロセス確認や実働まで行ったトライアル
実検証でEVドライバーからの情報を集め、派遣を指示する災害本部
本部からの依頼に対し、現在地、対応可否、電池残量、私怨可能な時間帯などを回答するEVのドライバー
2024年1月31日に横浜市西区で実施された実検証では以下、一連のプロセスが検証された。
- 想定は災害による停電時
- アプリを通し、災害対策本部がEVのドライバーへ救援依頼を一斉送信
- 依頼を受けた各ドライバーは現在地、対応可否、電池残量、私怨可能な時間帯などを回答
- 災害本部では回答を元に、具体的な支援場所を指示
さらに2月6日に開成町での実検証では、EVの派遣および給電を実際に行う訓練と検証まで実施している。
このブランドについて
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NISSAN
日産
かつては日本第2位の自動車メーカーであり、自他ともに求める「技術の日産」として、真剣なクルマ選びに値する玄人好みのクルマがユーザーに支持される日産自動車。フェアレディZやスカイライン、GT-Rといった歴史と伝統を誇るV6DOHCターボエンジンのハイパワースポーツをイメージリーダーとして大事にする一方、2010年に発売したリーフ以降、SUVのアリア、軽自動車のサクラなど先進的なBEVをラインナップ。さらにエンジンを発電機として充電いらず、従来どおり燃料の給油で乗れる「e-POWER」搭載車を増やしており、モーターのみで走行するクルマの販売実績では、日本No.1の実績を誇るメーカーでもあります。
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