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ボルボ・カーズ、電動化の目標を調整 完全なEVメーカーになる将来へのコミットメントは維持
公開日：2024/09/14更新日：2024/09/14
電動化目標を戦略的に調整し柔軟な計画を確実に
ボルボ・カーズは、電動化における業界リーダーとしての立場を維持する一方で、市場環境や需要の変化により、電動化の目標の調整を決定した。
ボルボ・カーズは今後、2030年までに世界販売台数の90～100％を電動化車両とすることを目指す。これはEVとプラグイン・ハイブリッド・モデルの組み合わせであり、全ての車両が充電機能を備えていることになる。
残りの0～10％については、必要に応じて限られた数のマイルドハイブリッド・モデルを販売できるようにする。これは、2030年までに新車のラインナップを全てEVにするという以前の目標に代わるものだ。
2025年までには、電動化モデルの割合は50～60%になると見込んでいる。この10年の終わりまでに、すべてのEVのラインナップを取り揃える予定だ。これにより、市場の条件が整えば、いつでも完全な電動化に移行できるようになる。
ボルボ・カーズのEVシェアは、2024年第2四半期には26%に達し、他のプレミアムブランドの中で最も高いシェアとなっている。EVとプラグイン・ハイブリッド車を含む電動化車両のシェアは48%を占めている。
ボルボ・カーズは、完全な電動化という長期的な目標に引き続きコミットしており、長期的な投資計画と製品戦略は依然としてEVに向けたものになる。目標の調整は、資本支出計画に重大な影響を与えることはないと予想される。
ボルボ・カーズは、プラグイン・ハイブリッド車とマイルドハイブリッド車の開発を継続し、完全な電動化の未来へ向けた強力な橋渡しとなるバランスの取れたポートフォリオを提供する。
私たちが完全な電動化の目標を掲げて以来、EX40、EC40、EX30、EM90、EX90の5つのEVを発売してきた。最新の業界データによると、EX30は現在、欧州で3番目に売れているEVだ。
その一方で、充電インフラの整備が予想以上に遅れていること、一部の市場で政府の優遇措置が打ち切られたこと、また、さまざまな市場で最近EVに対する関税が導入されるなど不確実性が増している。このことを踏まえ、ボルボ・カーズは、電動化への移行を支援するため、より強力で安定した政府政策が必要であることを引き続き認識している。
電動化の目標を戦略的に調整することで、お客様の要望を満たし、事業としての価値創造を可能にする柔軟な計画を確実なものにする。
ボルボ・カーズのCEOであるジム・ローワンは「ボルボ・カーズの未来は電動化であるという信念は揺るぎません。電動化車両は優れたドライビング体験を提供し、カスタマー・エクスペリエンス全体を向上させる先進技術を活用する可能性を高めます。しかし、電動化への移行が直線的なものでないことは明らかであり、お客様と市場への受け入れスピードはそれぞれ異なっています。私たちは、電動化とサステナビリティに関して業界をリードする立場を維持しつつ、現実的で柔軟な姿勢で対応していきます」と述べている。
CO2削減目標の更新
電動化に関する目標を調整することにより、CO2削減に関する目標も見直す。これは引き続き、自動車業界をリードするものだ。2030年までに車1台あたりのCO2排出量を、2018年を基準として65〜75％削減することを目指す。
2025年については、従来の40%削減の目標から、2018年を基準として30～35%削減すること目指す。
ボルボ・カーズは、サプライヤーと協力し、バリューチェーン全体の素材からのCO2排出量を引き続き削減するなど、さらなる進展を目指す。
今年上半期の車1台あたりのCO2排出量は、2018年を基準として25%削減を達成している。
力強い前進
小型SUVのEX30が好調を維持し、EVのフラッグシップEX90の最初のお客様が今月中に車を受け取ることで、ボルボのEV製品ラインナップの可能性に対する期待はかつてないほど高まっている。EX90は、ボルボの新時代を牽引する技術的なパラダイムシフトを象徴している。
ボルボ・カーズのプラグイン・ハイブリッドの人気も高まっており、業界データによると、XC60は今年ヨーロッパで最も売れたプラグイン・ハイブリッド・モデルだ。プラグイン・ハイブリッドは、まだEVに乗り換える準備ができていない、あるいは乗り換えることができないお客様に、EVの走りを体験する機会を提供している。
私たちのプラグイン・ハイブリッドに乗るお客様の多くは、すでにテールパイプからの排出ガスゼロで広範囲にわたり移動している。ボルボ・カーズの直近のデータによると、最新のボルボのプラグイン・ハイブリッドによる走行距離の約半分は、電気のみで走行されている。私たちは、今後もプラグイン・ハイブリッドのアップグレードを続け、電気使用と航続距離をさらに伸ばし、カスタマー・エクスペリエンスを向上させていく。
ボルボ・カーズの戦略、投資計画、製品ロードマップに関する詳細は、9月4日と5日に、スウェーデンのイェーテボリリで開催される90/90イベントおよびキャピタル・マーケット・デイで発表される。
注記
・車1台あたりのCO2排出量削減目標は、ボルボ・カーズのグローバル温室効果ガス（GHG）プロトコルのうち、「販売済み製品の使用」カテゴリーの内、サブカテゴリ―の「燃料と電気の生産と流通」を除くすべての排出量を対象としている。
本開示には、EU市場濫用規制（EU nr 596/2014）に従い、ボルボ・カーAB（publ）が公表義務を負う情報が含まれている。この情報は、公表のため担当者の代理人を通じて2024年9月4日13:46中央ヨーロッパ標準時に提出された。
2023年のボルボ・カーズ
2023年通年で、ボルボ・カー・グループは、256億SEKの記録的な営業利益を計上した。2023年の売上高は過去最高の3,993億SEK、世界販売台数は過去最高の708,716台に達した。
ボルボ・カー・グループについて
ボルボ・カーズは1927年に設立された高級自動車ブランドの一つであり、100カ国以上のお客様に販売されている。ボルボ・カーズはナスダック・ストックホルム証券取引所に上場しており、「VOLCAR B」のティッカーで取引されている。
ボルボ・カーズは、お客様にパーソナルでサステナブルかつ安全な方法で、「Freedom to Move（移動する自由）」を提供することを目指している。これは、完全なEVメーカーになるという目標と、2040年までにクライメート・ニュートラルな企業になるという目標のもと、二酸化炭素排出量を継続的に削減するというコミットメントに反映されている。
2023年12月現在、ボルボ・カーズの正社員は約43,400人だ。ボルボ・カーズの本社、製品開発、マーケティング、管理部門は主にスウェーデンのイェーテボリにある。生産工場は、イェーテボリ、ゲント（ベルギー）、サウスカロライナ（米国）、成都、大慶、台州（中国）に所在している。また、イェーテボリ、上海（中国）には研究開発およびデザインセンターがある。
2024.09.06 Volvo Car Japanプレスリリースより
このブランドについて
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VOLVO
ボルボ
スウェーデンのボルボは、1980年代後半から日本でも走行性能や安全性能に秀でたスタイリッシュな北欧系メーカーとして高い評価を受けるようになり、レースでの活躍やステーションワゴンブームの火付け役、衝突安全性能といった面で日本の自動車メーカーにも大きな影響を与えました。21世紀に入ると環境問題に敏感な国情も反映してHEVやPHEVなど電動化技術でも他の欧米系メーカーとは一線を画すほど熱心に取り組み、2020年代はじめに全車種の電動化を終えると、続けて2030年代には全車種のBEV化を宣言しました。派手なパフォーマンスよりも「シンプルにより良く安全に」という姿勢に好感を持つユーザーも増えています。
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