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ボルボ・カーズ、2024年第2四半期の中核営業利益が過去最高の82億クローナ(約1,215億円)に
公開日:2024/07/27更新日:2024/07/27
2024年第2四半期業績
- 営業利益(合弁会社および関連会社を除く)は、82億SEK(スウェーデン・クローナ)(前年同期比:28%増)
- 営業利益は、80億SEK(前年同期比 60%増)
- EBITマージン(合弁会社および関連会社を除く)は、8.1%(前年同期:6.3%)
- EBITマージンは、7.9%(前年同期:4.9%)
- 売上高は、1,015億SEK(前年同期:1,022億SEK)
- 1株あたりの基本利益は、1.79 SEK(前年同期:1.12 SEK)
- 販売における電動化比率は、48%(前年同期:39%)
- EVの販売シェアは、26%(前年同期:16%)
EBITマージンは、前年同期の6.3%に対し、過去最高の8.1%に上昇した。この基礎的収益性の改善は、価格統制、内部コスト管理、売上高の持続的成長に注力した結果だ。
当四半期の世界販売台数は前年同期比15%増の205,400台となった。これは、プラグイン・ハイブリッド車とEVを含む電動化車両の好調によるもので、第2四半期の販売台数は前年同期比で43%増加した。
当四半期におけるボルボ・カーズの世界販売台数の48%はプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)とEVであり、EVのみの販売シェアは26%に上昇した。小型SUVのEX30は、欧州で最も売れたEVのトップ3に入り、プラグイン・ハイブリッドのXC60は、ここ数ヶ月間、欧州で最も売れたPHEVであり続けている。
EX30は、欧州およびその他の市場のお客様に人気を博している。これはボルボ・カーズの粗利益率に反映され、昨年の19.0%から22.8%に増加した。ボルボ・カーズのEVの粗利益率は20%に達し、ボルボ・カーズが電動化への移行を採算の取れる形で継続していることを証明している。
第2四半期の売上高は、前年同期の1,022億SEKに対し、1,015億SEKとなった。若干の減収は、受託製造からの収入が減少したこと、およびレンタル会社への販売が正常化したことによるものだ。ボルボ・カーズの当四半期の中核事業からの収益は、受託製造からの収益を除き、安定していた。
ボルボ・カーズのCEOであるジム・ローワンは、「2024年第2四半期の業績は、複雑な地政学的・経済的環境にもかかわらず、過去最高の基礎収益性を達成し、私たちの価値を創出する能力を実証しました。バランスの取れた戦略、製品ポートフォリオ、そして逆風に果敢に立ち向かう機敏な対応力により、中核事業の勢いは引き続き堅調な足取りを維持しています。」と述べている。さらに、「安全性とサステナビリティに関する私たちのブランドや価値観、そして独自の技術的アプローチは、引き続きお客様の強い共感を呼んでいます。この1年で、私たちはヨーロッパでの市場シェアを過去最高レベルにまで引き上げ、アメリカでもシェアを拡大し、同時に中国での市場ポジションも維持しています。価格統制を図りながら、これらのことを達成できたことを嬉しく思います」と続けている。
バランスの取れたポートフォリオ
2024年はボルボ・カーズにとって節目となる年だ。MPVのEM90導入、EX30の本格的な展開に続き、2024年第3四半期には、ボルボ・カーズのフラッグシップEVとなるSUV、EX90のハンドルを握る最初のお客様が誕生する。我々は当四半期に、米国サウスカロライナ州の工場でEX90の生産を開始した。
EX30、EM90、EX90は、ボルボ・カーズが完全電動化への道を歩み続けていることを確かに示している。プラグイン・ハイブリッド車やマイルド・ハイブリッド車とともに、これらのEVモデルはボルボ・カーズにバランスの取れたポートフォリオを提供し、完全電動化の未来への確かな架け橋となっている。
この移行は直線的に進むものではない。特にインフラ整備が遅れている地域や、政府によるインセンティブが早期に打ち切られた地域では、多くの消費者がまだEVに移行できていない。こうした要因から、ボルボ・カーズのEV、プラグイン・ハイブリッド モデル、マイルド・ハイブリッド モデルのバランスの取れたラインアップは、その橋渡し役として重要だ。
ボルボ・カーズは、新モデルと既存モデルの継続的な改良の両面において、幅広い製品レンジへの投資を続けている。9月に開催されるボルボ・カーズのキャピタル・マーケッツ・デーでは、技術的なロードマップの詳細や、今後発表されるモデルやアップデートの詳細が発表される予定だ。
今後の見通し
他のグローバル企業と同様、貿易に影響を与え、サプライチェーンの弾力性が問われる複雑な地政学的環境の中で、ボルボ・カーズも事業を展開している。短期的には、中国からのEVに影響を及ぼす欧州委員会の暫定的な関税がEX30に影響を及ぼすと予想される。
しかし、すでに発表しているように、「Build where we sell(販売する場所で生産する)」戦略の一環として、来年からベルギーのゲント工場でEX30の生産を開始する。2025年前半にゲントでEX30の生産を開始し、同年後半に生産台数を増やすことを目指している。
EUの調査が今年後半に終了し、加盟国の投票と最終的な関税の適用が発効されることになれば、ボルボ・カーズは関税が自社にどのような影響を及ぼすかについて、最終的かつ明確な見通しを持つことになる。
ボルボ・カーズは、価値を守りながら責任ある成長を続けている。新発売の車に後押しされ、2023年よりもEVのシェアが大幅に拡大すると見込んでいる。しかし、マクロ経済と地政学的な不確実性は依然として残ると予想している。2024年については、大きな混乱がない限り、ボルボ・カーズの販売台数は12~15%の成長を見込んでいる。
マクロ経済と地政学的に複雑な逆風は、今日のビジネスにおいて避けられない現実だが、ボルボ・カーズはこれらの多くの課題にもかかわらず、さらなる成長を目指している。ボルボ・カーズの経営基盤は強固であり、将来の継続的成長に向けた体制は整っており、2024年および2025年通期においてもキャッシュフローは中立となる見込みだ。
2026年以降、ボルボ・カーズは、投資規模が縮小し、売上高と収益性の向上という長期的な戦略のメリットを享受できるようになるため、強力なキャッシュフローを実現できると見込んでいる。
本開示には、EU市場濫用規制(EU nr 596/2014)およびスウェーデン証券市場法(2007:528)に従い、ボルボ・カーAB(publ)が公表義務を負う情報が含まれている。この情報は、担当者の代理人を通じて、2024年7月18日7:00 中央ヨーロッパ標準時に公表のために提出された。
2023年のボルボ・カーズ
2023年通年で、ボルボ・カー・グループは、256億SEKの記録的な営業利益を計上した。2023年の売上高は過去最高の3,993億SEK、世界販売台数は過去最高の708,716台に達した。
ボルボ・カー・グループについて
ボルボ・カーズは1927年に設立された高級自動車ブランドの一つであり、100カ国以上のお客様に販売されている。ボルボ・カーズはナスダック・ストックホルム証券取引所に上場しており、「VOLCAR B」のティッカーで取引されている。
ボルボ・カーズは、お客様にパーソナルで持続可能かつ安全な方法で、「Freedom to Move(移動する自由)」を提供することを目指している。これは、2030年までに完全なEVメーカーになるという目標と、2040年までにクライメート・ニュートラルな企業になるという目標のもと、二酸化炭素排出量を継続的に削減するというコミットメントに反映されている。
2023年12月現在、ボルボ・カーズの正社員は約43,400人。ボルボ・カーズの本社、製品開発、マーケティング、管理部門は主にスウェーデンのイェーテボリにある。生産工場は、イェーテボリ、ゲント(ベルギー)、サウスカロライナ(米国)、成都、大慶、台州(中国)に所在している。また、イェーテボリ、上海(中国)には研究開発およびデザインセンターがある。
2024.07.19 Volvo Car Japanプレスリリースより
このブランドについて
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VOLVO
ボルボ
スウェーデンのボルボは、1980年代後半から日本でも走行性能や安全性能に秀でたスタイリッシュな北欧系メーカーとして高い評価を受けるようになり、レースでの活躍やステーションワゴンブームの火付け役、衝突安全性能といった面で日本の自動車メーカーにも大きな影響を与えました。21世紀に入ると環境問題に敏感な国情も反映してHEVやPHEVなど電動化技術でも他の欧米系メーカーとは一線を画すほど熱心に取り組み、2020年代はじめに全車種の電動化を終えると、続けて2030年代には全車種のBEV化を宣言しました。派手なパフォーマンスよりも「シンプルにより良く安全に」という姿勢に好感を持つユーザーも増えています。