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トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)は、インドネシア・バリ島の観光地ウブド地区にて、データに基づく、電動化された交通ソリューションを提供することで、持続可能なモビリティ社会の実現を目的に実施していた「SMART(Sustainable Mobility Advancing Real Transformation)@ウブド プログラム」の実証実験の結果を発表した。持続的なモビリティサービスに向けて、バリ州政府はじめステークホルダーなどに実証実験を通じて得た知見やシャトルサービスのビジネスモデルを共有。加えて、運営マニュアルや車両などを移管し、今後サービスを継承する方法などについて検討を開始した。

トヨタ・モビリティ基金、ウブドでの持続可能なモビリティプログラムの成果を発表

【「SMART@ウブド プログラム」のねらいと実施事項】


・ねらい
持続的なモビリティサービスを実現するための課題と推奨事項を明らかにするために2つの実施事項を展開。


・実施事項
①ウブド中心部で運行する電動車(BEV※1、HEV※2)を10台導入。主要な観光地や地元の人気スポットから徒歩10分以内に停留所を設置し、オンデマンドのシャトルサービスを展開。
※1BEV=バッテリー式電気自動車 ※2HEV=ハイブリッド自動車

②公共バスとシャトルサービスの乗り換えの利便性向上と利用客の増加を目指し、公共バス路線内の交通量の多いバス停9か所に、バス時刻表をリアルタイムに表示するデジタルディスプレイモニターを設置。


・実施のステップ
ステップ1:運行の安定化
「SMART@ウブド プログラム」のxEV(電動車の総称)シャトルサービスをスムーズに開始するべく、バスの時刻表の統合、車両の準備、充電ステーションの準備など、運用の安定化に向けた取り組みを実施。

ステップ2:サービスの最適化
運営効率化のため、サービスエリア内に充電ステーションを設置。また地域の利益を最大化するため、地域社会のステークホルダーとの対話を重ね、乗客数を向上させるための施策および、運営最適化のための検証を実施。

ステップ3:持続可能なビジネスの検証と地元コミュニティとの学びの共有
サービスの利用率の最大化を目的とし、持続的なモビリティサービスを実現するための課題と推奨事項を検証。
公共交通機関や地元のドライバーとの連携を強化し、利用率を上げるためのバウチャーなどのマーケティング施策も実施。

【課題と推奨事項】

1. お客様のニーズにあわせた柔軟な価格設定、収入源の多様化の必要性


xEVを利用したオンデマンドシャトルサービスの運営には、多額の初期投資と運営コストがかかるため、サービスの継続性を保つためには、利用者のセグメントにあわせた料金体系の検討や、複数の収入源の確保が必要。


2. HEVとBEVの排出ガス削減効果と運行効率


ウブド市街地での混雑した運転状況において、HEVはBEV同様に排出ガスを削減。また、充電が不要のため、運行効率・利便性の観点からも優れていることが判明。


3. 地域の事情に合わせたソフトウェア開発の必要性


シャトルサービスの利用率を高め、よりお客様に満足していただくためには、地域のイベントや天候の変化などの状況にも臨機応変に対応できるソフトウェア開発が必要。


4. アプリケーションを利用した顧客体験の向上とビジネスモデルの強化


効率性の向上とコスト削減を実現するためには、地域の事情に合わせた価格競争力のあるアプリケーションを活用し、データを蓄積することで、ビジネスモデルをタイムリーに調整することが必要。


5. バススケジュールの可視化による、公共交通機関などの移動手段との連携強化


公共バスの時刻表をリアルタイムに表示するとともに、シャトルサービスの運行詳細を表示するディスプレイを導入。シャトルサービスとの接続性、利便性が向上し、利用者増に繋がることが判明。


これらの学びは、地域コミュニティの持続可能なビジネスモデルを構築するための経営戦略、市場への適応、環境への配慮、モビリティソリューションの連携などに繋がる。これらの学びを地元コミュニティのステークホルダーにワークショップを通じて共有し、今後のビジネス継承に向けての活動支援を行った。

「SMART@ウブドプログラム」概要ビデオ(英語のみ)

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

「SMART@ウブドプログラム」結果発表イベント(2024年6月19日)

トヨタ自動車は創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会等、全てのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行なっている。そして、より公益的な活動を行うことを目的に、2014年8月、TMFを設立した。


TMFは、誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の解決に取り組んでいる。


今後も、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいと考えている。

今回の取り組みに関連するSDGsの目標:

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

【参考】

1主な結果の指標


2023年9月から2024年5月までのプログラム期間に、20,000人のお客様にサービスが利用された。シャトルサービスの待機時間も短く、利便性を含めて、お客様からの評価は高い。

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

2. 実証実験に使用したBEVとHEVの車両

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表
トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

3. サービスエリア内に設置された急速充電ステーション

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

4. 公共バスのスケジュールをデジタル表示

トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表
トヨタ・モビリティ基金、インドネシア・バリ島ウブド地区での「SMART@ウブド プログラム」の結果を発表

問い合わせ先

一般財団法人トヨタ・モビリティ基金
TEL:070-8713-6183(受付時間:8:45~17:45 土・日祝日除く)
E-mail:info@toyota-mf.org

2024.06.19 トヨタプレスリリースより

このブランドについて

  • TOYOTA

    トヨタ

    常に世界の最多生産台数を争い、日本のみならず世界を代表する自動車メーカー、トヨタ。多くの日本車メーカーと深い関わりを持ち、グループ全体で超小型車からバス・トラック、産業車両まで網羅したフルラインナップ・メーカーであり、近年は実用性やコストパフォーマンスのみならず、スポーツ性など走る楽しみにも力を入れています。世界初の量販ハイブリッドカー「プリウス」から電動化技術では最高の蓄積を持ち、自動運転技術の実用化、新世代モビリティと都市生活の在り方を模索する「ウーブン・シティ」へ多大な投資を行う一方、電動化だけがエコカー唯一の選択肢ではないというスタンスも崩さず、死角のない全方位戦略が現在の特徴です。

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