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Audi Q6 e-tron:充電性能に焦点を当てて開発

(ドイツ本国発表資料)2024年5月8日、インゴルシュタット:アウディは、プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)用の高電圧(HV)バッテリーを設計および開発するにあたり、航続距離と充電性能の両方に焦点を当てた。バッテリーの高度なサーマルマネージメント、800Vシステム、新しい電気モーター関連コンポーネントの効率化により、航続距離や充電状況を気にすることなくドライブすることが可能になる。これには、Audi charging service(アウディチャージングサービス)に加え、都市部における急速充電ネットワークAudi charging hub(アウディチャージングハブ)の拡充も貢献している。

アウディ、PPE向けの次世代HVバッテリー開発で航続距離と充電性能に集中

充電時間の大半において最大出力の270kWで充電でき、わずか10分で最長255kmを走行可能


充電ステーションと車両間の通信を標準化


ヨーロッパ全域に及ぶAudi charging serviceと都市のAudi charging hubにより、シームレスな充電ネットワークを構築

Audi Q6 e-tron:充電性能に焦点を当てて開発
Audi Q6 e-tron:充電性能に焦点を当てて開発

バッテリーの充電レベル(SoC)が約10%の場合、最大充電出力270kWの急速充電ステーションを利用すると、理想的な条件下において、わずか10分で最長255kmを走行することが可能になる。これは、主に800Vのアーキテクチャー、プレコンディショナー機能を備えた新しい高電圧(HV)バッテリー、PPEの新しい予測サーマルマネージメントなどにより可能になる。Audi Q6 e-tronシリーズの高電圧バッテリーは、12のモジュールから構成され、総電力量は100kWh(正味容量:94.9kWh)。さらに、10のバッテリーモジュールと総容量83kWhを備えたバージョンも追加される予定。この高電圧バッテリーは、わずか21分で10~80%まで充電可能。PPEをベースにしたこのモデルは、充電時間の大半において高出力で充電することができるため、充電の利便性が大きく高まっている。市販バージョンのAudi Q6 e-tronは、最大270kWの出力で充電することが可能。

400Vの充電ステーションでは、バンク充電と呼ばれる機能を使うことができる。充電プロセス開始前に、バッテリーマネージメントコントローラー(BMCe)内の対応する高電圧スイッチがオンになる。これにより、車両に搭載されている800Vのバッテリーが同じ電圧の2つのバッテリーに分割され、最大135kWで並列充電することができる。この2分割されたバッテリーが同じ充電状態になってから、次にロックステップ方式で残りの部分が充電される。

チャージングマネージメントは、国際充電規格のコンバインド充電システム(CSS)に準拠している。高速かつ信頼性の高い充電を実現するために、HCP 5高性能コンピューターが、E3 1.2電子アーキテクチャーの新しいドメインコンピューター内で充電プロセスを管理する。スマート アクチュエーター チャージング インターフェイス デバイス(SACID)と呼ばれる通信制御ユニットは、車両と充電ステーションの接続を行うインターフェイスとして機能し、標準化された受信情報をHCP 5ドメインコンピューターに送信する。

Audi Q6 e-tron:充電性能に焦点を当てて開発

欧州市場向けのPPEモデルは、車両左後部のCCSコンボコネクターにより、DC(直流)およびAC(交流)充電に対応している。追加のAC充電コネクターは、車両の反対側に設置される。

Audi Q6 e-tronシリーズは、標準でAC11kWの充電が可能で、残量ゼロのバッテリーを一晩で充電できる。オプションのAC22kWに対応した充電機能も後日提供される予定。充電ポートのリッドは、MMIディスプレイから、あるいはキャップ中央のタッチセンサーを軽く押すことで、電動で簡単に開くことができる。充電ケーブルを取り外すと、充電ポートは自動的に閉じる。

Audi Q6 e-tronシリーズには「Plug & Charge」機能が標準装備されている。現在、「Plug & Charge」機能は、IONITY(アイオニティ)充電ステーションおよび他の充電オペレーターが運営する充電ステーションで利用可能ですが、今後さらに多くのプロバイダーで利用できるようになる予定。「Plug & Charge」は1回使用すれば、その後は充電ケーブルを挿入するだけで充電できるようになる。車両と充電ステーションは暗号化された通信を行う。その後、充電プロセスが自動的に開始され、クレジットカードなど、myAudiアプリに登録されている支払い方法に従って請求が行われる。

Audi chargingおよびAudi charging hubによる信頼性の高い充電インフラ

Audi Q6 e-tron:充電性能に焦点を当てて開発

アウディの電気自動車を所有するお客様は、2023年から利用可能になったAudi charging serviceや、事前に予約可能な都市部の急速充電ステーションAudi charging hubといった、信頼性の高い充電インフラを利用することができる。Audi charging serviceは、ヨーロッパ29か国に設置された約63万の充電ポイントから構成される充電ネットワーク。この中には、主に幹線道路沿いに設置された約3,000か所の急速充電(HPC)ステーションIONITYが含まれており、最大350kWの出力で急速充電が可能。アウディの電気自動車を購入したお客様は、最初の1年間、Proプランの月額14.99ユーロをアウディが負担するので、初日から手頃な価格で充電することができる。現在利用可能なすべてのプランの詳細は、www.audi.deに掲載されている。このサービス契約は、myAudiアプリを使用して簡単に変更できる。

使用済みバッテリーを蓄電ユニットとして活用する、最大320kWの出力で充電することが可能な、都市型充電ステーションネットワークAudi charging hubは、ニュルンベルク(ドイツ)に200m2のラウンジを備え、2021年12月初めてオープン。ここに続き、4つの急速充電(HPC)ポイントを備えるコンパクトなステーションが、チューリッヒ(スイス)、ベルリン(ドイツ)、ザルツブルク(オーストリア)、ミュンヘン(ドイツ)、フランクフルト(ドイツ)に開設され、ヨーロッパにて合計6か所となった。さらに増設も計画している。

Audi charging hubのインテリジェントで高度な動的負荷管理システムにより、既存の電力網の効率的な利用が実現している。


2024/05/16 AUDI JAPAN PRESS CENTERより

このブランドについて

  • AUDI

    アウディ

    ドイツのVWグループ内で、アウディは大衆向け高級車ブランドとして比較的手頃なコンパクトカーから大型サルーンやSUVまでラインナップし、日本でもメルセデス・ベンツやBMWに格式では及ばぬまでも、BMWばりのスポーツ性がある、若い新世代の富裕層向けプレミアムブランドという位置づけです。従来からの誰が見てもアウディ車とわかるような、ブランドイメージに継続性をもたせるデザインへのこだわり、スポーツモデルにも生かされるAWD制御技術「クワトロ」に加え、近年では「e-tron」シリーズの電動化技術に代表される先進的なテクノロジーを融合し、未来におけるサステナブル(持続可能)な成長戦略を描いています。

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