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ボルボ・カーズ、2024年第1四半期の中核営業利益は 8%増の68億クローナ(約970億円)に
公開日:2024/04/25更新日:2024/04/25
第1四半期決算の中間報告書はこちら(英語)を見てください。
2024年 第1四半期決算 中間報告
- 売上高は939億SEK(スウェーデン・クローナ)(前年同期:957億)
- 営業利益(合弁会社および関連会社を除く)は68億SEK(前年同期:63億)
- EBITマージン(合弁会社および関連会社を除く)は7.2%(前年同期:6.6%)
- 1株あたりの基本利益は、1.12SEK(前年同期:1.21)
- EVの販売シェアは21%(前年同期:18%)
力強いスタートと成長:当四半期の業績を振り返る
第1四半期の販売台数は前年同期比12%増の182,687台となり、3月単月としては過去最高の販売台数を記録した。欧州と米国での好調な業績が販売増に貢献し、ドイツ、フランス、オランダ、カナダ、トルコを含む11マーケットで第1四半期の販売新記録を達成した。
当期の売上高は、前年同期の957億SEKに対し、939億SEKとなった。これは主に、受託製造からの収益が減少したことによるものだ。加えて、健全な価格統制を維持したものの、為替の影響や販売ミックスも収益に影響した。
当四半期におけるボルボ・カーズの世界販売台数の41%はプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)およびEVであり、EVの販売台数シェアは前年の18%から21%に上昇した。これは、魅力的なプラグイン・ハイブリッド車やマイルド・ハイブリッド車とともに競争力のあるEVを提供するバランスのとれたプレミアム製品戦略により、2024年の年間販売目標としている15%以上の成長に向けて順調に進んでいることを示している。欧州では、EV販売で第3位のブランドとなり、XC60 PHEVは第1四半期に同地域で最も売れたプラグイン・ハイブリッド車となった。
ボルボ・カーズのEVの第1四半期の粗利益率は、前年同期の7%から16%に改善しており、これは業界最高水準だ。これは、15~20%の粗利益率をもたらすとされる新型SUVボルボEX30に対するお客様からの高い需要と、XC40 RechargeおよびXC40 Rechargeモデルの利益率改善を反映したものだ。私たちは、内燃エンジン搭載車とのマージン差をさらに縮めるため、引き続き努力していく。
ボルボ・カーズのCEOであるジム・ローワンは、「私たちは今年、力強いスタートを切ることができました。当四半期の販売台数は2桁の伸びを記録し、3月には単月として過去最高の販売台数を記録しました。EVの売上総利益率は改善され、16%に達し、販売台数に占めるEVのシェアは21%に拡大しました」と述べており、「同時に、ポールスターの株式の大半を売却することで株主の支持を獲得し、中核事業に専念できるようになりました。キャッシュと流動性を健全な水準に保つため、コストと資本配分に引き続き注力していきます。これらの行動により、2024年が私たちの現在進行中の変革における新たな節目の年になると確信しています」と続けている。
重要な成長ドライバーとしてのEX30
当四半期の業績は、EX30の将来性を実証している。わずか数ヶ月の間に、EX30は数々の賞を受賞しており、ボルボのビジネスにとって収益性のある成長ドライバーになるという約束を果たしている。直近では、2024ワールド・アーバン・カーを受賞したほか、レッド・ドット デザイン賞「ベスト・オブ・ザ・ベスト」も受賞している。
2024年の最初の3ヶ月間で、EX30はヨーロッパ中の何千人ものお客様のもとに届いており、これから数週間から数か月のうちに、米国、中国、韓国、カナダなど、他の国々でもEX30を販売する準備を進めている。つまり、今年末までにEX30は90カ国以上で販売されることになる。
EX30とともに、現在、中国向けに電動MPV「EM90」の生産も開始しており、最初のお客様へは3月に届けられた。さらに、今年上半期中に、フラッグシップSUVのEX90の生産も開始する。これにより、2024年には3つの異なるセグメントで、ボルボの最新技術を搭載した3つのEVモデルを市場に投入することになる。
同時に、バランスのとれたプレミアム製品戦略の一環として、今後も非常に魅力的なプラグイン・ハイブリッド車とマイルド・ハイブリッド車の提供を継続する。私たちは、先日これらのうちの数モデルをアップデートしたが、これからも同様にアップデートをしていく。
当四半期のフリー・キャッシュフローについて、例年第1四半期は季節的にキャッシュフローが減少することに加え、生産台数の増加とEX30の在庫積み増しにより、予定通りマイナス120億SEKとなった。私たちは、引き続き社内の効率化に注力し、可能な限りコスト削減策を講じるとともに、投資を支援するために事業全体の資本配分を確実にしている。
その結果、2024年と2025年のフリー・キャッシュフローはニュートラルとなる見込みだ。2026年以降は、投資規模が縮小し、売上高と収益性の向上という長期的な戦略の効果が出始めるようになるため、力強いキャッシュフローが期待できる。
さらに先日、ボルボ・カーズの株主はPolestarの持ち株比率を48%から18%に引き下げる計画を承認した。Geelyは、今後ポールスターの継続的な運営資金調達に全責任を負うことを表明していている中で、これはPolestarとの関係を移行するための自然で、良い機会でありPolestarは自社の投資計画に完全に集中することができると考えている。一方で、Polestarとボルボ・カーズの様々な分野での密な協力関係は、両社の利益のために継続される。
今後の見通し
ボルボ・カーズでは、向こう数四半期にわたり自動車に対する需要は堅調に推移し、少なくとも通年で15%の売上成長というガイダンスに沿って推移すると見込んでいる。また、向こう数四半期にわたりキャッシュフローが改善し、通年ではキャッシュニュートラルになると見込んでいる。
私たちは、収益性の高い成長を達成することに引き続き注力しており、2023年の記録的な年に続き、2024年も堅調な年になると予想している。同時に、地政学的な不確実性やマクロ経済的な逆風など、外部環境が引き続き厳しいことを念頭に置いている。
私たちは、EVと世界トップクラスのプラグイン・ハイブリッド車、マイルド・ハイブリッド車からなるバランスのとれた製品ポートフォリオに加え、コスト削減への取り組みの強化が、こうした逆風を乗り切るのを助けると考えている。これにより、2026年に売上高5,500億~6,000億SEK、EBITマージン8%**以上という目標を達成することができると考える。
CEOであるジム・ローワンは、「私たちの戦略的プランニングと実行はうまくいっており、バランスのとれたアプローチによって、私たちは変革の過程を進むことができます」と述べ、「これにより、変化する市場の需要に迅速かつ効果的に対応することができます」と話している。
ボルボ・カーズのバランスのとれたアプローチは、5つの分野に焦点を当てている:
- 製品(Product)-さまざまなサイズとセグメントのクルマで強力な競争力を提供:30レンジ、40レンジ、60レンジ、90レンジ、SUV、セダン、ワゴン、MPVなど、あらゆるサイズとセグメントのクルマを取り揃え、世界中の顧客層のさまざまなニーズに応えている。
- 推進力(Propulsion)-マイルド・ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、EV
- 生産(Production)-各地域に製造施設を設立:アジア、ヨーロッパ、アメリカ。貿易環境が世界的に変化し続けるなか、各地域に製造拠点を持つことはより重要になっている。
- 価格設定(Pricing)-Core、Plus、Ultraの各バリエーションを通じ、さまざまなモデルでバランスのとれた価格設定となっている。
- パートナーシップ(Partnerships)-社内開発への投資と、NVIDIA、Qualcomm、Google、Appleといった世界有数のハイテク企業との重要なパートナーシップ構築の両方について、慎重にバランスをとりながら選択をした。また、世界各地に2,200以上の小売パートナーを擁し、全地域で強力な小売・サービスディーラー体制を構築している。
CEOであるジム・ローワンは、「私たちの戦略に対するこのバランスのとれたアプローチは、長年にわたって築き上げられたもので、そのおかげで世界の中で私たちの現在の立ち位置があるのです」と述べ、「これは、継続的な成長に向けた重要な側面です。私のキャリアの中で何度も言ってきたように、ビジネスは完璧を追求するゲームではなく、進歩を積み重ねていくゲームなのです。このバランスのとれた戦略のおかげでそれが可能になるのです」と話している。
**合弁会社および関連会社を除くEBIT
本開示には、EU市場濫用規制(EU nr 596/2014)に従い、ボルボ・カーAB(publ)が公表義務を負う情報が含まれている。この情報は、公表のため担当者の代理人を通じて2024年4月24日7:00中央ヨーロッパ標準時に提出された。
2023年のボルボ・カーズ
2023年通年で、ボルボ・カー・グループは、256億SEKの記録的な営業利益を計上した。2023年の売上高は過去最高の3,993億SEK、世界販売台数は過去最高の708,716台に達した。
ボルボ・カー・グループについて
ボルボ・カーズは1927年に設立された高級自動車ブランドの一つであり、100カ国以上のお客様に販売されている。ボルボ・カーズはナスダック・ストックホルム証券取引所に上場しており、「VOLCAR B」のティッカーで取引されている。
ボルボ・カーズは、お客様にパーソナルで持続可能かつ安全な方法で、「Freedom to Move(移動する自由)」を提供することを目指している。これは、2030年までに完全なEVメーカーになるという目標と、2040年までにクライメート・ニュートラルな企業になるという目標のもと、二酸化炭素排出量を継続的に削減するというコミットメントに反映されている。
2023年12月現在、ボルボ・カーズの正社員は約43,400人。ボルボ・カーズの本社、製品開発、マーケティング、管理部門は主にスウェーデンのイェーテボリにある。生産工場は、イェーテボリ、ゲント(ベルギー)、サウスカロライナ(米国)、成都、大慶、台州(中国)に所在している。また、イェーテボリ、上海(中国)には研究開発およびデザインセンターがある。
2024.04.25 Volvo Car Japanプレスリリースより
このブランドについて
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VOLVO
ボルボ
スウェーデンのボルボは、1980年代後半から日本でも走行性能や安全性能に秀でたスタイリッシュな北欧系メーカーとして高い評価を受けるようになり、レースでの活躍やステーションワゴンブームの火付け役、衝突安全性能といった面で日本の自動車メーカーにも大きな影響を与えました。21世紀に入ると環境問題に敏感な国情も反映してHEVやPHEVなど電動化技術でも他の欧米系メーカーとは一線を画すほど熱心に取り組み、2020年代はじめに全車種の電動化を終えると、続けて2030年代には全車種のBEV化を宣言しました。派手なパフォーマンスよりも「シンプルにより良く安全に」という姿勢に好感を持つユーザーも増えています。