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ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン10 ミサノE-Prix、第6戦でミッチ・エバンスがポールポジションからポイントを獲得 第7戦ではニック・キャシディが4度目の表彰台へ

■2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権の第6戦、第7戦で2戦連続ポイントを獲得

■ミッチ・エバンスは第6戦でポールポジションから5位フィニッシュ

■ニック・キャシディは第7戦で3位となり今季4度目の表彰台を獲得

■ジャガーTCSレーシングは、ミサノでのダブルヘッダーを終えて、チーム・ランキングで首位をキープ。ドライバーズ・ランキングはニック・キャシディが4位、ミッチ・エバンスは7位に

■第8戦は、2024年4月27日(現地時間)にモナコ・モンテカルロで開催

ジャガーTCSレーシング、フォーミュラE世界選手権シーズン10シリーズランキングにおいてトップの座を堅守

2024年4月13日、14日イタリア・ミサノ発:

ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10の第6戦、初開催となったミサノE-Prixにおいて、ジャガーTCS レーシングのミッチ・エバンスが、見事にポールポジションを獲得した。決勝レースは5位フィニッシュでチームに貴重なポイントをもたらした。第7戦では、ニック・キャシディが決勝レースで3位となり、今シーズン4度目の表彰台を獲得した。ニック・キャシディがドライバーズ・ランキングで4位、ミッチ・エバンスが7位につけ、チームはシリーズランキングにおいてトップの座を堅守している。


ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された第6戦のクオリファイセッションでは、ジャガーTCSレーシングの両ドライバーはグループBとなった。ミッチ・エバンスは、デュエルでサム・バードとジェイク・ヒューズ(ともにマクラーレン)、そしてジャン・エリック・ベルニュ(DSペンスキー)を破ってフロントローに並び、ミッチ・エバンスとチームはポールポジションにより3ポイントを獲得した。ニック・キャシディはジェイク・ヒューズがクオリファイセッションで失格となったため、1つ繰り上がり8番手グリッドに並んだ。

Gen3から導入された極度のエネルギーマネジメントを必要とするペロトン方式で行われた決勝レースでは、ドライバーとチームがエネルギーを節約し、レース序盤に集団をリードすることによるエネルギー・ペナルティを避けるために、コースポジションが何度も入れ替わった。ミッチ・エバンスとチームはスタートから戦略的なレースを展開したが、接触によりフロントウイングにダメージを負い7位でゴールした。レース後のジャン・エリック・ベルニュのタイムペナルティとアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)の失格により、ミッチ・エバンスは5位へと昇格した。

ニック・キャシディはスタートで力強いダッシュを見せ、3周目にはレースをリードしていた。しかし、5周目にジャン・エリック・ベルニュと接触し、フロントノーズ交換のためにピットインする。ニック・キャシディとチームは、セーフティカーの導入を期待して戦略を見直したが、最終ラップでテクニカル・トラブルによりリタイアとなった。

第7戦のクオリファイセッションではニック・キャシディがグループA、ミッチ・エバンスがグループBに入った。ニック・キャシディはデュエルに進出し、グループタイムトップで「I-TYPE 6」の1周の速さを見せつけた。しかし、準々決勝ではラップタイムがトラックリミットにより削除され、8番手となった。一方でミッチ・エバンスは予選デュエルに進出できず15番手となった。

レースが始まると、ニック・キャシディは3位のポジションで走行し、6周目には先頭に立った。その後、アタックモード戦略により一度は7番手に後退したが、レース後半に向けて効率を最大限に高めることに集中した。最後の2周でエネルギーアドバンテージを利用して猛追し、マキシミリアン・ギュンター(マセラティMSGレーシング)を追い抜き、ダッシュでゴールラインを駆け抜け、ニコ・ミュラー(ABT CUPRA フォーミュラEチーム)に0.05秒の差をつけて3位表彰台の座を獲得した。

ミッチ・エバンスは、チームによって戦略的なエネルギーマネジメントを行い、前を走るマシンに対して3%以上のエネルギーアドバンテージを持って11番手まで上がった。しかし、マシンに技術的な問題が発生し、惜しくも最終ラップでリタイアとなってしまった。

ジャガーTCSレーシングは、ミサノで開催されたダブルヘッダーの2レースを終えて、2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権のチーム・ランキングをリードし続けている。ドライバーズ・ランキングではニック・キャシディが4位に浮上し、ミッチ・エバンスは7位となっている。

JLRモータースポーツ担当マネージング・ディレクター兼ジャガーTCSレーシング・チーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレーのコメント:

「初開催のミサノE-Prixは二転三転する荒れた展開となりました。クオリファイセッションではミッチが今季初のポールポジションを獲得し、素晴らしい結果を残してくれました。しかし、レースは予想通り、極端なペロトン方式の影響で信じられないほど混沌としていました。ミッチは表彰台も狙えると感じていましたが、何度も順位が入れ替わるなかでダメージを負ってしまい、5位でレースを終えることになりました。ニックはレース序盤でトップに立ち、クリーンで効率的なレースを展開しようとしていましたが、接触によってリタイアを余儀なくされました。第7戦はテクニカルで戦略的なレースができました。この難しいペロトン方式でニックが4度目の表彰台に上ったことは素晴らしい成果といえます。トラフィックをうまくコントロールし、適切なタイミングでアタックモードを作動させ、ニコ・ミュラーから3位を奪い取ることができました。ニックとチームにとっては当然の表彰台と言えるものです。ミッチは残念ながら、マシンにトラブルが発生し、リタイアとなってしまいました。彼はポイント圏内を狙えただけに残念です。次のモナコでのレースは毎回、名誉なことであり、これまでも好成績を残してきたコースですが、この世界選手権では何が起きるかわかりません。今年もいい結果が出るよう取り組んでいきます。」

ジャガーTCSレーシングドライバー、ミッチ・エバンス(#9)のコメント:

「クオリファイセッションでポールポジションを獲得して好スタートを切りましたが、残念ながらそこから下り坂になってしまいました。レースは混乱していて、最終的にはフロントウイングのダメージで表彰台のチャンスを失ってしまいました。そして第7戦もまた悔しいレースになりました。11位まで順位を上げ、ポイント圏内を狙えると確信していましたが、マシンにトラブルが発生してチャンスを逃しました。表彰台を獲得したニックと彼のチームスタッフに祝福を送りたいと思います。次のモナコは僕にとってホームレースなので、もっとポジティブなレースができることを期待しています。」

ジャガーTCSレーシングドライバー、ニック・キャシディ(#37)のコメント:

「第6戦ではスタートで順位を上げ、1周目のターン8では2番手に浮上しましたが、接触とフロントノーズの損傷でポイントのチャンスを失ってしまいました。第7戦の結果には満足しています。この3戦は僕にとってタフなレースだったので、表彰台に戻れて本当にうれしいです。『I-TYPE 6』はとても速いマシンで、終盤のニコとのバトルでも最後まで接戦を演じることができました。そして素晴らしいチームのみんなに感謝しています。これからは次のモナコに集中していきます。」


次は2024年4月27日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10第8戦、モナコE-Prixに挑む。

エディターズ・ノート

ジャガーTCSレーシングについて

JAGUARは2016年10月にモータースポーツ界に復帰し、電気自動車によるレーシング・シリーズ、ABB FIAフォーミュラE選手権に参戦した、最初のプレミアム自動車メーカーとなった。


2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権では、ジャガーTCSレーシングはフォーミュラEでチーム最大のポイント獲得となる292ポイントを獲得し、準優勝に輝いた。


ミッチ・エバンスは、2023年のドライバーズ・ランキングで、フォーミュラEにおける自己最多となる197ポイントを獲得して、ランキング3位でシーズンを締めくくった。2024年も、チームのために引き続きレースに参戦する。ニック・キャシディは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権の2024年シーズンからチームのドライバー・ラインアップに加わった。


2023年シーズンでは、すべてのチームが世界初のネットゼロレースカーであるGen3カーでレースを行った。ジャガーTCSレーシングは、2024年も「Jaguar I-TYPE 6」でレースに参戦する。


フォーミュラEは、電動レースカーのコンセプトだけでなく、開催地の選択においてモータースポーツの世界でユニークなシリーズとなっている。2024年のチャンピオンシップは、メキシコシティ、ディルイーヤ、モナコを含む世界の主要都市の中心部にある既存のサーキットや仮設のストリートサーキットで開催され、東京や上海などの新たな会場も追加される。シーズン最終戦の週末は、ロンドンでダブルヘッダーのレースが開催される。


フォーミュラEの公式マニュファクチャラー・チームとして、ジャガーTCSレーシングは、モーター、トランスミッション、インバーター、リア・サスペンションを含むパワートレインを独自設計している。JAGUARは、フォーミュラEの長期的な技術パートナーであるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングを通じてエンヴィジョン・レーシングに「Gen3」のパワートレインを供給している。


コストを抑えるため、カーボン・ファイバー・シャシーとバッテリーは、全11チーム共通となっている。これにより、効率的で軽量なパワートレインの開発に焦点を絞ることができ、未来のジャガー・ランドローバー(JLR)のフルバッテリー電気自動車(BEV)のパフォーマンスと航続距離の向上につながる。


フォーミュラE世界選手権への参戦は引き続き、JLRのグローバル戦略「REIMAGINE」の実現に向けた最重要事項だ。電気自動車による唯一のチャンピオンシップであるフォーミュラE世界選手権を通して、JAGUARはハイパフォーマンスが求められる環境で新たな電気自動車テクノロジーをテストし、開発している。レースは、「Race to Innovate(イノベーションのためのレーシング)」をブランドミッションに掲げるJAGUARにとってテストベッドであり続け、電動化の未来を形作るために、レースで得た知識や経験を市販車へ(Race to Road)、そして市販車からレースへ(Road to Race)と相互に役立てることができる。それこそがJAGUARが情熱を傾けて目指している未来であり、社会貢献、モビリティの変容、持続可能性、そしてお客様のためにその実現に懸命に取り組んでいる。


ジャガーTCSレーシングは、「Race to Inspire」というミッションのもと、レースプログラムを通じて地球や地域社会にポジティブな影響を与えることで、未来の世代にインスピレーションを与えることを使命としている。世界初のネットカーボンレースカーでの競争から、次世代のエンジニアやモータースポーツの専門家のサポートやトレーニングまで、さまざまな活動を行っている。
詳細については、https://media.jaguarracing.com/を見てください。

Tata Consultancy Services (TCS)について

TCSは、55年以上にわたって数多くの世界最大規模のビジネスをデジタルに変革してきた、ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューションを提供する企業。JLRの長年にわたる戦略的テクニカルパートナーであるTCSは、新しいテクノロジーを活用して、レースチームの電動化を促進し、レースで勝利して、より持続可能な未来を構築する活動をサポートしている。TCSはより良い未来の構築に取り組み、サーキットで得たノウハウを活用して、モビリティ・エコシステムを変革している。タタ・グループの一員であるTCSは、世界中に60万3,000人を超えるコンサルタントを擁している。



2024年4月16日 Jaguar Land Rover Japan Media Centreより

問い合わせ先

ジャガーコール(フリーダイヤル)
0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)

このブランドについて

  • JAGUAR

    ジャガー

    英国が誇る名門メーカーであるジャガーは、1960年代のEタイプなどに代表されるスポーティでエレガントな高級車を多数輩出、レースシーンにも欠かせない存在であり、近年はF-PACEなどブランドイメージに恥じないスポーティなSUVもラインナップしてきました。フル電動SUVのI-PACEをはじめ、その他のモデルもパワフルな内燃機関からPHEVなど多彩なパワーユニットを揃えてきましたが、2025年にピュアEV(BEV)のラグジュアリーブランドへ転換することを宣言し、今後はBEVメーカーとして歩んでいくこととなります。新時代の電動モビリティと古き良き英国車の雰囲気をいかに融合させていくかに要注目です。

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