日産自動車、「EVの普及に資する軽自動車用電動パワートレインシステム」で「第56回市村産業賞 功績賞」を受賞

日産自動車株式会社は、同社が開発した「軽自動車用電動パワートレインシステム」が、公益財団法人市村清新技術財団が主催する「第56回 市村産業賞」において、「功績賞」を受賞したと発表した。

「第56回市村産業賞 功績賞」を受賞

「市村産業賞」は、日本の科学技術の進歩、産業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野あるいは学術分野の進展に多大な貢献をした個人またはグループを表彰するもので、日産は、2023年にも「可変圧縮比機構付き自動車用ガソリンエンジンの開発」で「第55回 市村産業賞・貢献賞」を受賞している。


今回受賞した技術の概要は次の通り。


●受賞テーマ:EVの普及に資する軽自動車用電動パワートレインシステム


●受賞者:辻 俊孝(つじ としたか)・新井健嗣(あらい けんじ)・井上恵次(いのうえ しげつぐ)


●開発背景など


自動車の電動化が進んでおり、国内の普通車では新車のほぼ半分がハイブリッド車(HEV)となっている。電気自動車(EV)も徐々に普及しているが、国内登録車の約4割を占める軽自動車の電動化は遅れていた。本格的な量販型軽EVは、CO2排出低減の他、加速や静粛性で軽自動車の常識を覆すなど、日本のモビリティを変革するポテンシャルがあることから、軽自動車用電動パワートレインシステムの開発に取り組んだ。


小型ながら195Nmの大トルクを出力するモータの採用で、加速と静粛性をガソリン車に対し飛躍的に改善した。航続距離180kmをターゲットに20kWhをバッテリ容量の最適値と見極め、バッテリの小型・軽量化を図った。新開発の急速充電制御により、高速走行と充電の繰り返し時の温度制限を回避し、長距離走行も可能である。


この新開発の電動パワートレインシステムを搭載した日産サクラは、お客様に高い評価を得て、日本国内で以前に発売された他のEVよりも急速に普及している。



2024/03/28 日産自動車ニュースルームより

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    かつては日本第2位の自動車メーカーであり、自他ともに求める「技術の日産」として、真剣なクルマ選びに値する玄人好みのクルマがユーザーに支持される日産自動車。フェアレディZやスカイライン、GT-Rといった歴史と伝統を誇るV6DOHCターボエンジンのハイパワースポーツをイメージリーダーとして大事にする一方、2010年に発売したリーフ以降、SUVのアリア、軽自動車のサクラなど先進的なBEVをラインナップ。さらにエンジンを発電機として充電いらず、従来どおり燃料の給油で乗れる「e-POWER」搭載車を増やしており、モーターのみで走行するクルマの販売実績では、日本No.1の実績を誇るメーカーでもあります。
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